車はほんとに速い。バスと歩きでは三日くらいかかるところを一日で廻ることができた。10札所を廻って4時半に善光寺に着いた。
善通寺は弘法大師が生まれた所と言われているが本当は少し離れた場所だと運転手さんの説明。35000円のところをお礼の気持ちを載せて40000万円渡した。一人、2万が高いのか安いのか妥当なのか。でも、本当に有難かったのだ。
善通寺は夕方の光に包まれていた。納経が5時までなのでまずはそちらに行って御朱印をいただく。今夜はこの境内にある宿坊のいろは会館に泊まるのでお参りはチェックインをすませてからゆっくりすることに。
いろは会館は宿坊とはいえ温泉ホテルに近い感じ。大浴場は温泉で広々しておりひさびさに浴槽の中で手足が伸ばせたような気がした。働いている人たちは修行中のお坊さんたちかもしれない。全体的に事務的。一泊二食付きで6100円。朝の勤行に参加しなければならない。昨日と明日は満杯で予約は取れなかったのもラッキーだった。夕飯まで時間があったのでゆっくりとお参りした。
75番 五岳山 善通寺
ご詠歌 我すまば世も消えはてじ善通寺 深きちかいの法のともしび
真言宗善通寺派の総本山であり、和歌山の高野山と京都の東寺とともに弘法大師の三大霊跡といわれている。生誕の地に大師自らが建立した寺院だ。
現在は道路を挟んで東院と西院がある。
本堂、五重塔や伽藍が並ぶ方が東院で大師堂、納経所などは西院にある。
唐から帰国した大師が先祖の菩提を弔うために長安の青龍時を模して父が寄進した地に6年の月日を要して建てたとされている。その折に七堂伽藍を整えた。
善通寺という寺号は父の諱の善通からとった由。
国の重要文化財である吉祥天立像や地蔵菩薩立像などを納めた宝物館がある。
仁王門から本堂までまっすぐに回廊が設えられている。また、江戸時代に建てられたらしい中門の電灯が昭和を想起させられるレトロな明かりを放っているのが印象的。しかし、老朽化のために立て直すべく寄進の募集中。
夕食後、境内の散策に出かけた。
東院の境内の周りを囲むように石の五百羅漢が並んでいた。一周して数字を確かめてみると1から500までちゃんとあった。すべて寄進によるものだろう、名前も彫られている。
薄暮から夜へ移るひととき。43メートルの五重塔のそばにお月さまが現れた。人影もなく静謐で荘厳な雰囲気に満たされていた。
部屋に戻ると明日の予定を立てなければならない。逆打ちとはいえ順番に廻っていないので、善通寺から弥谷寺までは大変そうなのだ。JR土讃線で多度津をこえてぐるりと時間がかかる。最寄りの駅からはコミュニティバスがありそうなのだが発車時刻がわからない。今回の遍路で最後の雲辺寺までお参りするにはどうすればいいのか?
結局タクシーを頼もうということになった。最短距離で行けるから時間も大幅に縮小できる。お大師さま、申し訳ありません。
9時消灯という決まりを守って「おやすみなさい」
明かりを消した寝床で少しだけスマホの「ツムツム」をプレイした。
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