切り絵

浮世絵を切り絵に

富嶽三十六景 尾州不二見原

2024年11月21日 | Weblog

「不二見原」

尾州不二見原は、現在の名古屋市の中心部近くで、辺りは建物が林立し、富士は見えないが、徳川時代にはこのように、遠くに見えたと思われる。大きな円の中に小さな三角形を描き込んでいる。大きな円は桶で、小さな三角形が富士だ。桶が描く大きな円は、北斎愛用の「ぶんまわし(コンパス)」で線を引いたのだろう。部材を円柱状に組んで箍で締めた後、桶の内側に職人が入り込んで、槍鉋で内部の仕上げをしている。槍鉋はどんな用途にも使える万能の鉋だ。仕上げが終れば底板を嵌めて製品としての桶になる。


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