軒に8月15日(旧暦)の満月がかかり、部屋の状況から月見の宴は一段落したよ うである。終わった宴を描くことで流れた二十六夜待ちの宴のことを「あとの祭り」として示唆している。室内にはたばこ盆、行灯、杯洗、刺身が盛られた皿、三味線、三味線箱などと芸妓の後ろ姿、廊下には徳利、箸など細かく描かれている。左手障子に映っている女は髪に挿されている5本の簪から遊女と見ることができる。当時の遊女は3本・5本・7本と奇数の簪 を挿す習慣があった。遠方の海上には弁才船の帆柱が林立している。
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