ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

沖縄よいとこ一度はおいでの巻 その3

2010-01-27 10:52:52 | 旅日記

 最終三日目も曇り空、各ホテル分散の客をまずマリンホテル(冒頭写真はマリンホテルからの眺め)の我々を朝8時半発スタートで乗せて、あと二箇所の泊り客を拾い集め、さて本日最初の全員参加の見物は世界遺産になっている首里城見物がメインで最後となる。

 那覇市街の高台の上、琉球王朝は15世紀からの尚氏の復元王城は誰でもまずは訪れる観光名所で、観光バス専用の地下一階駐車場はすでに満車状態。世界遺産とはこれら復元された建物ではなく、その下にある一連の遺構が指定されているのです。旧首里城は昭和初期の写真も掲示されていましたが、その時点でかなりオンボロ老朽化していた様子が分かりましたよ。石垣城郭遺構を修復し、守禮の門を初めとする各々名前が付けられた復元門をくぐって登りつく王城中心部だけを、世界遺産である遺構(正殿の廊下の一部がガラス張りになっていて風化した遺構の石積みが見えるようになっている)を保護するために上部に1mの土盛りをして、釘を一本も使わず忠実に建物と付随する彫刻から色までを復元したのですね。中に展示してある資料などを見ながら建物内部をグルッと一回りして見学するようになっている。17世紀の薩摩藩侵攻で属国化されたとはいえ、全体の雰囲気はかなり中国色が強い文化だと感じられます。所々にやや中国風王朝時代の役人の服装をしたオッサン係員達が立っているのがご愛嬌。ここもまた復元の様子を説明するVTRはちょっとだけ見るだけで見学時間終了となってしまった。守禮の門前で紅型の着物美人を中心に記念撮影などする時間は勿体無かったなぁなんていうと美人達に失礼かな。石垣の修復境界なども表示されていて、土建屋たる僕は風化で荒くなった古い石組みにも興味があってもっと時間が欲しかったのですが、でも一方では世界遺産自体があまり目に付かないというのにはなにか物足りなさを覚えるというのも正直な感想です。王宮裏手に続く王様の住居部分の発掘調査が今も行われているようで、将来はそちらも復元するんでしょうかね。

    守禮の門

    那覇遠望

    新旧石積

 この後は県庁前でバスを降りる自由行動のグループとひめゆりの塔やみーばるビーチ、沖縄ワールドなど南部地方を見学し最後に牧志公設市場を少し見学して空港にというオプショングループに分かれる。自由行動グループは6人で勿論我々は市街探索に時間を十分に使おうとこちらを選ぶ。ガイドさんから国際通のマップをもらい、まずはモノレール県庁前駅内のコインロッカーに荷物を預け、リュックサックを背中にブラブラと両側に土産物屋や工芸民芸品店などがズラッと並ぶ道を行きと帰りで反対側を通ってやろうとまず左側から歩く。少しばかり気になる物が見つかった店があればちょっとづつ覗きながら、昼は牧志第一市場2階にある食堂で沖縄そばを食べようと拾い読みの要領で進んでいく。市場に通じる市場本通は国際通から右側に入る道で、見ればアメ横にアーケードを架けたというような商店街となっている。この本通と並行する形でもう2本のやや細いアーケード道もあって何だかゴチャゴチャしていそうなところが面白い。歩行者専用アーケード街となっていてしかも本土みたいに自転車を乗入れる輩がいないのがいいですねぇ、地元のお婆ちゃんが路上で自家農産物を朝市のように売っていても邪魔にはならないというのが素晴らしい。進むにつれてさらに迷路のように交差する道が絡みこんでいて店がぎっしりつながるのには、これはアメ横以上だぁと。

 牧志公設市場はそんなゴミゴミした店が並ぶ隙間に1間ほどの出入口を外周数箇所に開いていて、頭上の入口の看板が無ければ初めての観光客は気がつかないぞ。市場内に入ればそんなに広くはなくて、築地の場外市場がスッポリと建物内に入っているといった感じで、屋根やテントが頭の上に無い分ズラッ、ビッシリと店が並ぶものの雑然うっとうしいという感じはやや少ない。それに食肉、鮮魚、乾物などと区画されて店が配置されているのがここのいいところかな。見慣れない南方の魚が多い鮮魚店は我々のような観光客にはウチで買って2階で調理してもらって食事をどうぞと必ず誘う。ハコフグなどはもう皮を剥いて売っている。食肉店ではトレードマークか豚の顔肉が姿のままで店先に並べられ、ラフティなどの加工品は真空パックとなったお土産用も置いてある。豚肉の品質はと見ればこちらでスペアリブ、沖縄のソーキなどは脂身が少なくいい色合いでこれは旨そうですねぇ。乾物はアオサや加工モズクなどの海草類から各種調味料や最近話題の柑橘ジュースのシークァーサーなどを売っている。じっくりどんな物があるか見ようと立止まるとたちまち声がかってくるのでソソクサ、チラチラと急ぎ足で回って、生ま物は買えないしということもあって結局なにも買わずに中央のエスカレーターで2階の食堂にあがる。

    公設市場内

 食堂、喫茶は外周に10店舗ほど、エスカレター側の中央部には数店の土産物屋などが並ぶ。これから壺屋焼や小型シーサー素焼、紅型などからもしもあれば沖縄の骨董類(これは戦争で残ったものは少ないでしょうが)なども漁ろうという腹積もりがあるから昼は手っ取り早い沖縄そばを注文する。なぜか道頓堀なんて店名の前の簡易テーブルとベンチの席に坐って女房は沖縄そば小、僕はソーキそばの中を頼む。どうやら食い物の梯子ができるようにとそばは小、中、大の別があると睨んだが、向いの地元客らしき熟年夫婦も同じものを注文していた。間もなく出来上がってきたそばは透明なスープで一口飲めばかなりアッサリ味、そういえば昨日食べたラフティなど一番味付けが強いものでもコッテリ、甘辛、しつこいというまでにはなっていないしチャンプル類や煮込料理なども薄味で、これも沖縄の長寿に関係ありそうですね。前に坐った地元客の親父さんが島トウガラシの漬汁調味料を入れていたので僕も真似て入れれば、その連れ合いのおばさんニコッと笑って島トウガラシは辛いわよと。麺そのものはやや縮れてモチッとした中華麺とうどんの中間の感じでビックリするものではありませんでしたが、よく煮込まれたソーキは骨が軟骨のようになっていてそれこそ骨までしゃぶり食い尽くせるという、これは旨い旨い。沖縄そばってどうっていうことないわねと言って食べていた女房も煮込んだ豚肉は美味しいと、で僕はややピリ辛となったスープを全部飲干し女房の分も頂戴したのは勿論です。

 食堂からは下りエスカレーターは無く、こういう場所の土産物はどんなものがあるかだけちょっと見回ってその先の隅の階段にいけば、手前に観光案内の看板がありお爺さんが観光マップを前に置いて坐っている。すかさずこの辺りで骨董屋が何処かにないかと聞けば、骨董屋はよく分からないがこの先のやむちん通には壺屋焼の店がいくつかあってこの周辺の土産物屋とは一味違うものを売っていると地図で説明しながら教えてくれた。市場を出れば迷路だから方向感覚を少し迷わしつつ市場の裏手側に入る。裏手でも店が続き、沖縄名物のちんすこう、黒糖飴や黒糖を使ったかりんとうやピーナッツなど化粧箱には入っていないもののすこぶる安くバラ売りしている店を見つけ、箱が無い方がかさばらなくていいやと買込んでリュックに詰め込んで背負い、道順を聞いて目的地に向かう。途中またもや衣料や生地などを売る店が集中する一帯があり、女房は紅型模様の木綿生地端切が今まで見た中で一番安いとこれも買う。

 さぁその向うはやむちん通だ。


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