今年は12月から冬本番になったみたいでかなり寒い日が続いているが、天気予報ではさらにこれからも冷え込むようになるらしいと、そんな寒空の日には暖房の入った室内で日長一日を陶芸で遊んで、このところ作っていたサンマ皿とぐい呑の素焼が終わったというので、ややイタズラを施しながら釉掛けに励むことに、ザンブリと釉に浸けこむだけならすぐ出来ちゃうんだけどイロイロとお遊びしてみようというのは素人の特権だということで。
今回はその前に作っていた小型の花活けみたいな小品も焼き上がっていて、それらと今回釉掛けが終わったものを並べて写真に撮ったものが冒頭写真から以下の2枚である。サンマ皿は焼き上がり寸法でサンマ一匹が丸のままで乗せられるようにしたつもり、釉は全体は黒マットであるが、二ヶ所だけ窓を開たところは白土を象嵌して線刻したうえで織部釉に透明釉をと手を掛けたつもり。ぐい呑のほうは小さめの三つは鼠志野で、掻き落し図柄がなかなか上手くいかなくて途中で妥協しちゃった、大き目の二個は鉄絵に志野釉というものだが志野釉を部分的に厚くしてどうなるかと、さらに両方とも針先で肌を少し荒して焼き上がりがどうなるかと。
そういう手を掛けた様子はこの写真からも分からないように、意図した感じが現れてくれるかどうかは焼き上がってみないとなんとも、これだけは後のお楽しみということで、出来あがってからの写真をまたここに追加して再アップするつもりである。
今回焼き上がったものは手桶風の小鉢とソース入れにもなるような片口付きの小カップで、食器として以外に草花などをちょっと活けるのにも使えるようにと意図したもの。手桶風のものは前回にも造ってみて、釉の模様が一番良かったものをまた4個も、図々しくも人様に差し上げようかなと。カップ型のものは朝鮮唐津風を狙ってみたが、思いのほか出来上がりがそれらしくて、今度はこれに似た物をいくつか造って懲りずに誰かに貰ってもらいましょうかね、タダなら貰い手があるかな。
いずれも手捻りによるもので整形するまでの手作業も楽しい、ロクロでドンドン造るのは作りすぎになってしまうこともあって、素人の焼物はよっぽど形状をキッチリしないといけないもの以外は、ジックリと手捻りしたもののほうが面白い仕上りになると思いますが。
この時に釉掛けしたぐい呑は一般的な還元炎で間もなく焼き上がったが、長皿のほうは織部釉を使っていてこれだけは酸化炎で焼くために、他の人が作った織部の数量が集まるまで待たされて、半年後にやっと出来あがってきた。まずまずの出来ですかね。
左二つが志野、右二つが鼠志野
大根おろしを乗せるところは黒マットに透明釉を重ねたのでやや艶が出ている
<さらに追記>
そのあと初めてサンマを丸一匹焼いて皿に乗せてみたが、ちょうどいい大きさでしたね。この魚の向きが逆なのはイケマセンでしたが 、大根おろしまでがちゃんと収まっているでしょう。
女房はこういうのに疎くて魚の向きが反対ですが、初めて使ってみたところを