ちょいボケじじいの旅・酒・エーとそれとね

毎晩酒を愛で古き日本と温泉を愛す、少し物忘れも出始めた爺が、旅日記やコレクション自慢などと、時々の興味のままを綴る。

旧HPからの移行版***昔糸偏、今は美術館 2002年 足利・桐生・黒保根・東村

2015-03-01 15:37:50 | 旅日記

 佐野の西は直ぐ足利、そのまた西は群馬県となり桐生、ここら辺は古くから坂東武士頭領の足利一族の根拠地(ちなみにこの南方は足利の敵方にまわった新田氏の郷)として開け、また明治時代の輸出品絹織物で財をなした裕福な土地柄の名残が残っているのです。それで意外な美術館やレストランがあったり、歴史を感じさせる雰囲気もあって、さらに奥に入れば日光に続く渓谷の風景と小さな温泉という楽しみもあるのです。

 僕は毎月第一土曜に開かれる桐生天満宮の骨董市を目当てに、さらにぐるっと宇都宮まで日帰旅行を数回試みているので、その際の印象が良かったところを紹介してみようかと。高速を降りてすぐの佐野の銘酒、第一酒造の開華でも買ってから西を目指すということで、但し紹介するところを全部を一日でというのは無理なので念のため、立寄り場所の組合せは何回かに分けて巡ることになります。

 まず足利は中心部に、かの室町幕府を開いた一門の根拠地に相応しく、足利学校跡を含めた遺構が鑁阿寺として濠で囲まれて残されていて、ここだけは時代を感じさせる風格が池の鯉にまであるのです。ずっと以前に一度だけこの周辺を覗いてみたが、昔はこの史跡以外の町の印象ではコレといったものが僕には見当たらず、じっくり街中を歩こうとは思わなかったものだ。それでこれまではこの町はバイパスを通り過ぎるだけであった。それが最近では足利学校の建物が再建され、周辺は石畳が敷かれて観光に力を入れてきているようです。

                           鑁阿寺

                           再建された足利学校

                           門前町風に商店街が整備された

 鑁阿寺以外で僕が立寄ったところを列記すると、まずは一度だけ食事にと行ったのがシェフがハンターというクチーナ・カーサ、ここの印象はごく普通、給仕担当は奥さんらしきで忙しそうに運動靴で飛び回っていたのだけ覚えている、ジビエ料理が食べられればまた違うかもしれないが。雑誌などではレストランぽるかが有名のようだが、そちらはまだ立寄る機会がありません(その後訪れればイタリア料理系で、かなり安くてファミリー向きの店でしたよ)。またかの翁の主人が修行した一茶庵の本家があることでも有名であるが、これもまだ味わっていません。で、足利では中心部を外れた所に見所があって、まず4月下旬から5月初めであれば足利フラワーパークの藤、これはTVでも紹介されていたが、女性樹木医が移植したという幹周り3.6mという大木で有名、ほかにも大樹や白藤のトンネルなどがあって見ものであった。もう一つは日本一の古伊万里、有田焼を収集展示する栗田美術館は個人でこれだけと凄いです。東京人形町にも分館があったが、こちらは小さな一山全体に展示館だけでも3棟に分かれ、江戸時代東インド会社によってヨーロッパ貴族の館を飾った華麗な大型壺などをはじめとして、数々の名品を観賞できます。今は亡き先代の衆議員議員の栗田英男氏が一代で収集したというのにはビックリで、この手が好きな僕には羨ましくもありますな。10月の氏の命日は無料だそうですから、その日を狙って出かけられてはどうですかね。回遊式に一山を登り織りして、周囲の景色も楽しめますよ。

 ここを出て旧50号で桐生の中心に入る直前、新宿という所には右手駐車場の奥に、僕のお薦めのフランス料理ファンベック・スズキがあります。昼は2000円と3000円のコースがあって、後者はメインが魚と肉の二つとこれはもう嬉しいこと。魚と肉は3種類ずつから選べ、生花が飾られる小奇麗な部屋でゆったりと、この内容なら東京では5000円以上はするでしょう。メートルと言うんですか給仕の男女もしっかり者、いつぞや最後のデザートのスプーン、フォーク、コーヒー紅茶カップの別を、注文を聞いた女性とは違う男性が4人分を再確認もしないでちゃんとそれぞれの前に置いて行ったのには感心しましたね。いつも昼はここでという予定を立ててしまうんです。<現在はシュマンドールという店名に改称、値段などは以降で紹介する店も含めてすべて往時のもの>

                           ファンベック・スズキ 

 桐生は戦前の木造絹織物工場がレトロな雰囲気で残り、幾つかは見学できるし、各種の展示スペースとして活用されてもいるようだ。今でも絹だけでなく毛織などまで高級品の織元の工場が稼動していて、新たな魅力ある糸偏産業を工夫しているようです。絹錦織の織物参考館に見学にいったことがあるが、派手な織り絵などが作られていましたよ、でもこれは僕の趣味ではありませんでしたが。明治にはかなり豊かだった町らしく、擬洋風木造建築の元衛生所だった桐生明治館などもあるので足を伸ばす価値がある。レトロな雰囲気の中、喫茶室もありましたよ。そこからほど近くには焼芋でも壺焼(石焼よりホクホクでずっと旨い)の店(残念ながら閉店しました)があり、今では珍しいから冬場は是非買っておきたいもの、場所はそのあたりで聞いてみて下さい、安いですよ。さらに市内北部の丘の上には斜面に沿って建つ大川美術館があります。個人の収集としてはこれも立派なもの、最初軽い気持ちで入ってビックリ、さすがに倉敷の大原美術館とまではいかないがルオーやピカソなどまであり、中でも目を引いたのは松本俊介や野田英治の作品の多さ。特に松本俊介の工場風景の寂しくも魅力ある作品などは、今ではいくらの値が付くのでしょうかね。入って順次下のフロアに降りながら様々なジャンル毎の作品の数、それに対し係りの人が展示室には全くいないというのにも感心するやら驚くやら、この鷹揚さ、大川さんはよっぽど絹で儲けた御大人だったのでしょうね。ここのミュージアムショップでは、地元絹製品のスカーフなども染色作家物を販売していましたよ。

 以前そこの受付の女性に旨い店はと聞いたところ、大事な客が訪れると昼時はいつも案内すると言って芭蕉というカレー屋を薦められた。なるほど、拘り主人の仕立てた異様なムードの店内は、一度は覗いてみるのも面白いでしょうか。カレーも美味しいとのことであったが、和風にアレンジしてドロッとした手のもので、僕は地元横浜ニュータウンにあるラニのインド人シェフによる、ナンで食べる本場スタイルのシャブッとした方が好きですが。ほかには佐野藤岡ICまでの東北道で通った埼玉北部加須のうどんがこちら方面では有名だが、桐生でもうどん屋には旨い店がいくつかあるとのことで、桐生うどんと宣伝している。骨董市近くには町の食堂風の川野屋、少し本町の方に歩くと蕎麦・うどん屋の店相応の構えの藤屋本店がある。藤屋はサライにも紹介された店で、コシがあるうどんにやや塩辛めの汁、川野屋はやや粘り気がある麺に僕には適度な甘辛さの汁、どちらも安くて旨いのがうどんというポリシーを守る嬉しい店なので好みでどうぞと言いたい。

 さて天満宮古民具骨董市ですが、値段など概して特別に安いということもありませんし、目玉があるわけでもありませんが、やはりこういう市は開催場所毎の特徴はあって、ここは古民具類、それも鉄物が多いように感じました。駐車場は近くの空地に用意されているので、安心して大物も買ってやって下さい。開催は毎月第一土曜日(1月は成人の日)で、最近はこの日に合わせて布地を中心に売る買場紗綾市や本町通り沿いの路上でトポス楽市楽座などが開かれ、有鄰館では地元有志によるカラクリ人形実演も無料で見られて、なお一層盛り上がってきているようですよ。トポス楽市楽座の骨董屋が並ぶ側の歩道を冷やかして歩けば、昼時には鰻を炭火で焼く老舗泉新があって、その匂いがタマランと座敷に上がればメニュー無しで2300円の一つのみとか。その味はやや辛めのタレではあるものの飯山の本多ほどではなく、炭火で表面カリッで中フックラの味わいに、蕎麦汁も辛いのが江戸の伝統だし藤屋の汁もショッパめだったなと、妙に納得してこれはこれでかなり旨かったですよ。洋食では最近有鄰館前の木造長屋風建物の一郭1Fに、ビストロ ファンベック・マサミという小さなレストランが出来て、昼にはいつも女性客中心に満席となっている。ランチは1000円からで、二人で3000円と4000円というコースもあって高い方は魚と肉が両方付くというから、まずファンベック・スズキの姉妹店で若い人がやっていると睨んだが、先を急ぐ我々は満席待ちでは時間の余裕がなくてまだ入れない。

                           天満宮古民具骨董市

                           買場紗綾市

                           トポス楽市楽座

 

                           泉新

                           この1メニューのみ

                           ビストロ ファンベック・マサミ

(平成17年の成人の日に今度こそはと、開店の1時間前ぐらいに予約しておき、トポス市を開いている町を一回りしてから開店直後の席につけば先客は一組。予約しなくても今日は空いているのかなと廻りのテーブルを見れば、予約席のカードが立ててあり、やっぱり予約していて良かったと、あとから来た客は2時以降でないとと断られているのにビックリしつつ、女房と昨年の失敗が生きたねとややニンマリと話合った。ランチ1800円の魚と肉料理が二つ付く真中のコースを頼めば、スープはポテトの冷製スープか野菜たっぷりミネストローネの2種と、さらに300円追加でオニオングラタンスープとブイヤベースの2種類が選べ、パンとコーヒー又は紅茶という内容、この日の魚料理は白身魚とホタテのポワレ、肉料理は牛ホホ肉と豚の赤ワイン煮込でこれはお徳。これにサラダとデザートが付くと2500円のコース。一番安い1000円のコースは魚か肉のどちらか、この日の肉は牛ホホ肉と鳥肉との2種類から選ぶようになっていた。腹も満足して会計時サービス係りの若い娘さんにファンベック鈴木との関係を聞けば、当店のマスターがそちらで修行してこちらに独立したとか、店の風格ではこちらはあくまでカジュアルで、本家に遠慮してかあくまで安くて旨いを目指しているらしい。里帰りの若夫婦と孫達などを連れた大おばあちゃんを含む4代7人の客の話を聞いていても、この辺りではやはり人気のようで、予約しておいた方が無難でしょう。若い女性達で一杯の中にそんなお年寄りも混じっているのは、西洋料理と名乗ってはいるがナイフとフォーク以外に箸も添えられているようにかなりアッサリ味。我々が注文したミネストローネはトマト味を控えてやや和風といった感じ、ポワレはブイヤベースの途中出汁からソースを作った思われる魚介風味で、酒田の欅の大きいホタテに濃香エビミソソースとは比べるまではいかないけれど、残ったソースをパンにつけて皿を奇麗にするのにもう一切れ追加無料のパン、これも美味しいからと頼んでしまった。肉の方はそれぞれがかなり大きい一切れの角切で出てくるが、箸で切れる柔かさに煮込まれている、でも僕はこれを2、3切れに小さくしてもっと味がしっかり染込んだものが好み、やや肉のクセが最後に残るのが気になった。デザートもプラス300円で女房の好きなクリームブリュレがあったそうだが、正月休みの酒で太ったと今回はダイエットのため遠慮したようだ。最後のコーヒーは真っ白無地のなんの変哲ない丸型カットで、こちらももうちょっとシャレてもいいのじゃないでしょうかね。かなり腹も満足して結構良かったねと店を出ようとすれば、4人連れが空いていますかと出入口ですれ違うという繁盛振り、特に女性に人気の店でした。)

                           1800円のコースでこれらにデザートと飲物が付く

                           

                           

 有名な有鄰館の店内にも喫茶室があって日本茶、中国茶、コーヒーが飲めるし、奥の塩蔵では随時ハイカラな工芸品などの展示ギャラリーを開いているので、一服しながら地元有志による無料のカラクリ人形芝居と共に見物するのもよいのでは。その人形芝居は桐生華やかなりし頃の祭りなどの人気出し物だったそうで、現在演じられるのは曽我の仇討と巌流島の二舞台、さてその内容は良く言えばホノボノ素朴なといえる演出の工夫に微笑してしまうが、逆に昔はこんなものでも楽しみの人形劇だったのかと、その稚拙さには苦笑いするかというのは言い過ぎですかな、でも熱心な地元有志の熱演には皆さんで拍手しましょうね。

                           有鄰館

                           カラクリ人形芝居

 またこの周辺には染や織の工房もあるし、やや離れるものの昔風ノコギリ屋根の織物工場が残っていたりで、見学場所はまだまだあるからこの個性をもっと売り出し、佐野ラーメンから足利学校と繋げて県を越えて地域一帯で宣伝したらどうでしょうかねぇ。交通網も前橋に繋がる北関東自動車道が完成すれば動き易くなるだろうし、大間々から渡良瀬渓谷沿いに北上すれば日光にも行け、北西には赤城にも行かれる昔からの交通の要、明治の絹景気の町から21世紀の観光の急所の地として賑わいを復活してほしいもの。桐生ではさらに時間があれば市街を外れて、桐生バイパスの市街南東手前にも寄りたい所がある。その家は代々1200年続きこの地にても700年、その屋敷は母屋が江戸初期という彦部家住宅、この建物は重要文化財だそうで関東では有数の古民家とか、公開は土日祝だけであるが一度は見学しておきたいところ。またこちら側には日帰温泉施設、桐生温泉湯ららというのも出来ているから、ゆっくりと訪れるのもいいんじゃないでしょうかね。

 渡良瀬渓谷方面の案内を少ししておくと、市内中心部を出て桐生西部から大間々の端っこを抜けるまではやや渋滞もあるけれど、その先はスムースとなって黒保根村に。物産直売所を過ぎると温泉か鉱泉か、小さな宿の看板が道沿いに現れ、さらに進めば右手に渡瀬渓谷鉄道の水沼温泉駅がある。実はこの駅舎の中にこじんまりした公衆温泉があるのです。小さいながらも露天風呂やサウナまであり、ちょっと一休みには貴重な場所と飛び込んでみれば、ほとんどが地元客ばかりで顔見知りの中に闖入した感じでしたねぇ。通過した大間々も古くから栄えた町だそうで、レトロな家や紅葉の名所さらに日帰温泉などもあるようです。 さらに渓谷に沿って北上すれば東村の富弘美術館が。体育教師だった星野富弘さんは鉄棒から落下し全身不随となり、生きる糧に口に絵筆を咥えて水彩画を描く練習を。その草花の絵とそこに加えられた短い詩文が評判となり本にもなったが、故郷に美術館ができてからというもの、女性客を中心にこんな田舎村に訪れる人が多いのです。詩を読みながら廻ると結構時間がかかるので館内は混雑するのだが、その短い詩文が特に良いので、是非全部読んでいきましょう。それで最近手狭になった施設を建て替えようと国際コンペを実施したら1200点以上の応募が集まったというので、小さな村の手作りのコンペにこんなにもとこれも話題になりましたね。一等となったヨコミゾ案で2005年4月の開館に向けてこれからスタートするそうです。

 さらに北に進めばまた栃木県に入って鉱毒事件でも有名?な足尾銅山。今はもう稼動していないが資料館があって、元坑道にはトロッコに乗って見学できるようになっています。そして渓谷沿いの道の最北端は日光いろは坂の登り口に合流、実はここまでの道は日光が混雑する時期は抜道として特に帰りの南下方向は渋滞するので注意して下さい。この辺の穴場の時期は日光の紅葉が終わったあと、ここらが遅れて色づくでしょうからその頃が狙い目ですかね。

 合流してから宇都宮に出る道も渋滞するのが常でしょうから、ナビで抜道を探した方がベターでしょう。夕方の宇都宮ではまた餃子にしますかね。これは昼よりも格段に安上がりで、持ち帰りお土産まで調達できますよ。その有名な宇都宮餃子はガイドマップもあって多くの店が味を競っているが、何と言っても嬉しいのは値段の安さ、ほとんどの店が一皿6個入りで220円というのはドウダ!と言われても頭が下がるばかり。その原点は宇都宮にあった陸軍14師団が中国北東方面に派遣され長らく駐留したためで、その地の餃子を兵隊達が習って帰り、宇都宮出身者が多かった彼らが戦後引上げてきてから職に困り店を開いたのがはじまりそうだ。なかでも人気NO1は元祖的存在で宇都宮餃子会会長が主人のみんみん本店で、二荒神社近くにあって昼時はいつも行列ができる。焼、水、揚の餃子だけの店なので長居する客はいないから、多少の行列ならそんなには待ちはしないし、車で行っても向かいの駐車場の無料券を貰えるので、旅の途中でも便利だしでまずはこの店で宇都宮餃子の味を確認しておくのが王道で、パリッとした薄皮の中に野菜がギュッと詰ってアツアツ、ジューシーな餃子を頬張り、それから他の店と比べるのが礼儀というものですかね。東池袋のナムコナンジャタウン餃子スタジアムにも宇都宮餃子各店の味をという来らっせという店があったが、ここ地元にも同じ店を宇都宮餃子会がやっていて、常時7店の餃子が食べられるというので、次はそちらで全店の味比べを腹と相談しながらやってみたらどうですか。

 僕が始めてここで食べたのは15年ほど前になるが、何かの雑誌で紹介されていた中国人で帰化したという耳の遠いお爺さん一人でやっていた、目立たない郊外の小さくてやや小汚い幸楽という中華屋。中国人だったのでいわゆる宇都宮餃子より肉が多めで、中でも具入りスープの水餃子は鶏ガラの味がグッと舌に広がり、思わず唸る旨さにその後数回ほど店を訪ねたものだ。年寄りだったので残念ながら閉店して、今はあばら家が残るだけになってしまった。今でも幸楽という餃子店が市内の別場所に2軒<宝木町の幸楽が孫の店と知った、あのスープ餃子は健在であった>あり、その当時最後に食べた時には手伝っていた若いのがいたからそちらで跡を継いでいるのかもと、こういう思い出に残る店が無くなってしまうのは寂しいかぎり、誰か知っていたら教えてください。さてB級グルメとしては餃子に加えて定番のラーメンもというのなら、ここで修行して暖簾分けのみんみん睦町店も選択肢に加えておきましょう、普通のラ-メンやニンニクラーメンなどが500円とこれまた安く食べられる。但し餃子の味もジューシーさでは本店の域にとはいきませんから、ラーメンとセットで食べたい場合にお薦め。

                           みんみん本店

                           みんみん睦町店

 宇都宮近辺で時間が取れるのなら、大谷石採掘の巨大な地下空間が見られる大谷石資料館とか、そのすぐ近く石仏で有名な大谷寺、さらには温泉施設もあるろまんちっく村などの見物を兼ねて、睦町店を利用する手もありますよ。なお大谷石資料館に立寄ったら隣接の民芸品喫茶のかねいりも覗いてみて下さい、栃木北部や会津西街道でつながる奥会津のなかなか面白みがあって趣きのある工芸品を、ほぼ現地価格と思われる良心的な値段で販売しています。かの皇后陛下や雅子さま御買上げのヒロロがあったので珍しいねと聞けば、お客さんよくご存知でそんなお話を私も聞きましたと奥さんの返事、益子焼や染織、大谷石加工品などちょっとばかり欲しいなという品揃えで感心しますよ。そういえば何かの本で宇都宮は京都、鎌倉と並ぶ歌壇の中心地だったそうで、関東武士団のなかにあっても早くから文化的に進んでいた土地柄らしい。宇都宮頼綱がその歌壇の礎で、あの有名な小倉百人一首も彼が定家に依頼したことで出来たものとか。また頼綱の女は定家の子為家の妻で、為氏を生み一度は後継者になりながら、のちに後妻阿仏尼との老いてからの子可愛さで為相に相続を変えられて、歌の家が兄弟別れしたとか。兄弟の相続争い訴訟のために鎌倉に赴いた阿仏尼によって道中が十六夜日記が書かれたことや、それによって相続を認められた為相の家が冷泉家として今にまで続くという歴史を知るとなんだか床しい気分を感じ、餃子ばかりの町では可愛そうになりませんか。

                           大谷石資料館

 

 でもあくまで花より団子、民芸よりラーメン、和歌なんて縁が無い俺はB級フリークだともっと拘る向きならば、とがの、岡崎麺、赤見屋などの有名店がある佐野ラーメンの本場までさらに走ってというのはどうですか、交通費の方がもっとかかってしまいますけどね。

店データ

      第一酒造              佐野市田島町 488       0283-22-0001

      クチーナ・カーサ          足利市伊勢町 4-4        0284-42-7422

      レストラン ぽるか         足利市柳原町 862       0284-41-2673

      鑁阿寺・足利学校          足利市家富町・昌平町

      足利フラワーパーク        足利市迫間町 607       0284-91-4939

      栗田美術館             足利市駒場町 1542      0283-91-1026

      ファンベック・スズキ        桐生市新宿 2-1-8       0277-46-1515  <シュマンドールに改称>

      芭蕉                 桐生市本町 5-345       0277-22-3237

      川野屋                桐生市天神町 1-1        0277-44-5630

      藤屋本店              桐生市本町 1-6-35      0277-44-3791

      ビストロ ファンベック・マサミ   桐生市本町 2-5-6       0277-43-3132

      泉新                 桐生市本町 3-3-2       0277-22-2234

      大川美術館             桐生市小曽根町 3-69     0277-46-3300

      有鄰館                桐生市本町 2-6-32      0277-46-4144

      彦部家                桐生市広沢町 6-877      0277-52-6596

      桐生温泉 湯らら          桐生市広沢町 6-322      0277-55-2601

      水沼駅温泉センター       黒保根村水沼 120       0277-96-2500  <桐生市に合併>

      富弘美術館             東村草木 86           0277-95-6333  <合併でみどり市に>

      みんみん 本店          宇都宮市馬場通 4-2-3    028-622-5789

      みんみん 睦町店         宇都宮市睦町 6-1        028-637-5717

      かねいり(大谷資料館)      宇都宮市大谷町 909      028-652-1232

      


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