僕には手頃な大きさのこのぐい呑、高橋楽斎の名があるがおそらく4代目だと思う、東京フォーラムの大江戸骨董市であまりにも雰囲気がよいからと買ってしまったが、これが3代目のものだったらすごいんだろうけれど。
4代楽斎と春斎は兄弟で、名人と言われた父の三代目楽斎の元で修行し、兄は家を継ぎ弟は独立して初代の雅号春斎を名乗ったと聞いた、信楽にはもう数回旅しているが、もう一人の上田直方を含めて3ビッグネームのものは高いからと窯元を訪ねても、買う素振りを見せてジックリと品定めすることはしていなかった、こういう大家の窯元はどういうわけか気楽には入りにくい造りになっているのですよ。
それが骨董市で手頃な値段だったものだから手に入れたのだが、不思議なもので続いて昨年の信楽では春斎のコーヒーカップも土味という陶器屋で買うことになった、上田直方の名は現在は名人4代を継ぐ5代目で、こちらもそのうち縁ができればうれしいんだけど。
このぐい呑の水指桶みたいな形と土の明るい焼け色が僕の好み、見込みに自然釉のゴマが掛かるのもいい。裏の窯印は楽斎の判や手描きのらという文字ではなくて、この手書文字の判別がつかない、どなたかご教授を。
2009年4月のものの再掲です