熊本県川柳研究協議会(熊本川柳研)

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「壺」第25号

2021-07-05 08:37:01 | 川柳一般

「壺」25号を発行しました。

私が編集を担当して、2冊目の「壺」になります。

前号掲載、『「鯖の首」の宮本美致代』が好評でしたので、25号から「流花 女性川柳家伝」としてシリーズ化することにしました。2回目は、幼少期より難病を患い、病魔と闘い続けた、新潟の宮川蓮子が登場します。

 よもや女を裏切るとは伏せ字

 あぶな絵の一枚耳の裏に貼る

 いま百花繚乱今を狂わねば

数句読んだだけでも、その鋭い感性が伝わってきます。

また、同人近詠「壺の詩」も多くの秀句が集まりました。

会員の句

 虫けらであるのを忘れ世を憂い  黒川 福

 千羽鶴ベッドを囲み羽広げ    平川 徹則

 咲き急ぐ今年の花に胸騒ぎ    潮崎紀美代

 三才児休日毎に言葉増し     田尻 重信

 孫げんきゴーヤの弦の巻き具合  牛島 孝之

番傘本社同人の句

 おめでた続き笑い袋が底をつく  古閑 萬風

 カタルパのたおやかに染む徳富家 清水まち子

 白い紙何でも書いて明日も書く  岡田 理子

 まだまだ、他の柳誌の足元にも及びませんが、これからも、エッセイ、川柳論など記事を充実させたいと張り切っています。

                                      編集担当 陶次郎

 (6裂の花弁の桔梗 写真撮影 楊子)