熊本県川柳研究協議会(熊本川柳研)

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会員エッセイ

2022-12-04 00:00:01 | 会員エッセイ

   🌏宇宙から地球を見るということ

東西冷戦の頃、超大国は核やミサイルの開発競争から宇宙開発競争へと進み、半世紀前には月面着陸も成し遂げました。ロケットも人工衛星も月着陸も世界中の人々は驚きの目をもって空を見上げていたのです。もちろん私も胸をときめかせていた一人でした。やがて後発の国も衛星を保有するようになり、見上げていた空から、今度は雲に包まれた青い地球を見下ろすようになってきたのです。地球というものへの見方が変わった一瞬だったと思います。地球を俯瞰的に見ることで、人々も世界の指導者の意識も変わるのではと思われました。

しかし、現実を見るとその考え方は夢物語だったようです。核戦争の可能性は冷戦当時よりむしろ危機的状況にあると言えるようです。今や核の脅威はそこにあり、宇宙を舞台にした人間同士の戦いも現実のものになりつつあります。

宇宙の平和利用という言葉も、そうした人間の弱さを自覚するゆえに叫ばれたことだったのでしょうか。青く丸い地球を宇宙から眺めた人類の体験は何だったのだろうと思います。丸い有限の地球を映像として眺めながらそれでも変われない世界の指導者とは一体何なのだろう。そうした指導者に異を唱えられない人間の集団とは・・。

人間は神が造った試作品・・・しろ猫

神はまだ完成品をめざしてテスト中なのでしょうか。

                by完成品または試作品