ことしは街も野もいっせいに人があふれはじめました。ただただ桜の季節を楽しむこととしましょう。
ハクモクレンとピンクのさくら しろ猫さん撮影
何回もさくらの下の逆上がり 草地豊子
等分に切って差し出す桜闇 樋口由紀子
フジヤマとサクラの国の失業者 鶴彬
噂なら聞き流しても桃さくら 佐藤美文
ごいっしょにうたいましょうとさくらさく 新家完司
なにごともなかったことにするさくら 宮本美致代
山ざくら天に一喝あるごとし あざ蓉子
さまざま(ざまは旧表記)のこと思ひ出す桜かな 芭蕉
(出典:『三省堂新現代川柳必携』 田口麦彦 編/川柳データバンク/句集『新町四丁目』宮本美致代/句集『風の声』 あざ蓉子/合本俳句歳時記第四版 角川学芸出版)