〇 益城川柳会の紹介 〇 会長 古閑 萬風
益城川柳会は、益城町男女共同参画センター(きらめき館)の平成二十四年度主催講座の一つ「みんなでたのしく川柳」講座として産声をあげました。講師は、田口麦彦氏がつとめられ、古閑萬風がアシスタント、講座生8名で動きはじめました。
翌年度からは自主講座として、講師を古閑萬風がつとめ、講座生も10名にふえ、楽しいなごやかな講座がつづいています。熊本地震が起きた28年度は、5月、6月はやむなく休講しましたが、7月は誌上大会、そして8月にやっと講座を再開できました。しかし、講座で使用していたきらめき館が益城町の庁舎として使われることになり、その後は木山公民館で講座を行っています。
地震後は、数名の講座生が仮設から参加されていたのが記憶に深く残っています。益城川柳会では、講座生が句会で詠んだ句や雑詠15句をまとめ、第1回目から毎回「卒業句集」を編集しています。既に6号を発行し、現在7号目を編集中です。1人当たり10部程度配られる句集は家族や親戚の方が読まれ、大変喜ばれています。これからも可能な限り講座がつづくことを講座生全員が願っているところです。
車中泊四日目の朝歩けない 岩切 康子
切れ端も感謝で食べる震災後 太田ひろ子
復興の狭間に咲いた花の群れ 管 克成
全国に地名知れたか益城町 菊本千賀子
解体の重機が揺らす震度3 立山 信男
生きること頷き合ってにぎりめし 西山恵美子
仮設一年近所のお世話温かい 野々村ルミ子
揺れ動く大地を睨む鬼瓦 松下ぷりりん
大地震ただただ悲し座り込む 松下 ゆめ
ありがたい仮設長屋のお裾分け 森 君代
同情の声に包まれ全国区 鷲頭 英司
(県川柳研究協議会 会報 第1号 2019.6.1発行から)