熊本県川柳研究協議会(熊本川柳研)

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会員エッセイ

2022-10-03 07:42:10 | 会員エッセイ

    🍜「こだわらない」にこだわる  

テレビを見ていると「こだわりの○○」とか「究極の○○」という文字が目立ちます。例えば人気のラーメン店紹介では、究極の麺やスープを追求する親父さんの徹底した食材の吟味や仕込みの技が披露され、タレントが大袈裟なリアクションをしてスタジオ一堂が喜ぶお定まりのパターンです。

コロナ以前の千客万来の頃、あるキー局でこだわりの店主への質問で「嫌だなと思う食べ方をするお客は?」という質問に「ちょっとだけスープを啜る同業者らしい客」「味見もせずにいきなり常備の薬味をどんどん入れる客」「スープを残す客」などの様々な答えがありました。

一人だけ「嫌いなお客はいません」というのがありました。「どんな食べ方をされようがお客様の勝手です。お金を払って食べて頂く、ご来店頂くだけで有難いことです」の答えにスタジオ騒然、親父さんの術中に嵌まっておりました。

いま一つは、ローカル局の食べ歩き番組で、こだわりを訊かれた店主が「こだわり?全くありません」と答え、「ラーメンにこだわりは必要ありません。お客様に食べて頂くだけです」と続けたのです。その直後に出されたラーメンを、一口啜ったレポーターの一言が苦しそうでした。相手の売り・こだわりが不明なのでリアクションの取りようが無かったのでしょう。当節の番組のこだわりに対抗して「こだわらない」にこだわるモッコス振りが見事でした。

焼酎の堕落うんちく多すぎる・・・しろ猫

 by しろ猫



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