去る4月1日、卑弥呼の里誌上川柳大会の発表誌が届きました。
今年は795名の投句があったそうです。
熊本からは、13名のかたが投句なさいました。
(前回18名、前々回23名)
コロナの影響で誌上大会が増えたこともあるかもしれません。
選者のうち、森中惠美子さん、大西泰世さん、樋口由紀子さん、赤松ますみさん、木本朱夏さんが、第一回から。(ホームページより)
初恋抄(1) 卑弥呼の里川柳会の成り立ち2019年4月5日掲載
吟社の主幹、各大会の選者、評判の句集の作者も参加され、これだけ多種多様な句が集まる大会で九回も選者をつとめられていることに、川柳好きとして感謝しかありません。
毎年変わる共選の方々とともに、真島久美子代表の長年に渡る全国武者修行の成果が、この豪華な選者陣であるとも言えるでしょう。
川柳という名前のとおり、特に大会では、選者によって句が世に出されるという面がありましょう。その意味で、発表誌の「選評」も楽しみのひとつです。
「苦手」 樋口由紀子 選 特選
気の弱い僕はライオン連れ歩く 石橋芳山
の選評に、由紀子さんは「苦手なのは人間のようです」と書いておられます。
樋口由紀子さんの選句眼は、第七回大会の選にも、よくあらわれているのではないかと思います。
では、印象に残った句を鑑賞してみます。
「自由吟」 古谷龍太郎 選 特選
悪者が桃の匂いをさせて来る 真島久美子
【悪者】に参りました。これが悪タレなら殺伐としてしまいそうです。
「自由吟」 森中惠美子 選 特選
会える日をゆっくり待っているみかん 芳賀博子
【みかん】が「物語って」いますね。
「葉」 井上一筒 選 佳作
道化師の背中ひらくとあふれる葉 斎藤秀雄
画の龍に点を打つように、最後の最後に【葉】がでてきます。
(莱浮)
ウタに貴賤なし。ありがたいことです。
器用なほうがいいのか
不器用なほうがいいのか