熊本県川柳研究協議会(熊本川柳研)

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「壺」第25号

2021-07-05 08:37:01 | 川柳一般

「壺」25号を発行しました。

私が編集を担当して、2冊目の「壺」になります。

前号掲載、『「鯖の首」の宮本美致代』が好評でしたので、25号から「流花 女性川柳家伝」としてシリーズ化することにしました。2回目は、幼少期より難病を患い、病魔と闘い続けた、新潟の宮川蓮子が登場します。

 よもや女を裏切るとは伏せ字

 あぶな絵の一枚耳の裏に貼る

 いま百花繚乱今を狂わねば

数句読んだだけでも、その鋭い感性が伝わってきます。

また、同人近詠「壺の詩」も多くの秀句が集まりました。

会員の句

 虫けらであるのを忘れ世を憂い  黒川 福

 千羽鶴ベッドを囲み羽広げ    平川 徹則

 咲き急ぐ今年の花に胸騒ぎ    潮崎紀美代

 三才児休日毎に言葉増し     田尻 重信

 孫げんきゴーヤの弦の巻き具合  牛島 孝之

番傘本社同人の句

 おめでた続き笑い袋が底をつく  古閑 萬風

 カタルパのたおやかに染む徳富家 清水まち子

 白い紙何でも書いて明日も書く  岡田 理子

 まだまだ、他の柳誌の足元にも及びませんが、これからも、エッセイ、川柳論など記事を充実させたいと張り切っています。

                                      編集担当 陶次郎

 (6裂の花弁の桔梗 写真撮影 楊子)


会員エッセイ

2021-07-01 06:10:06 | 会員エッセイ

    🌼 居心地のよさ 🌼

 新型コロナウイスルが猛威を振い始めてもう2シーズン。季節性インフルエンザなら、性悪でもいまの時期には姿を隠していた。

 ところが新型は、シーズンを跨いでまだ居座っている。余程人体は居心地の良い住処なのだろう。エネルギーの総和は不変だという法則があると聞くが、「居心地の総和」とか「幸せの総和」というものも有りはしないか。みなが居心地が良かったり、幸せだったりすることはまずないだろう。大富豪と貧困、飽食と飢餓という具合に・・。総和が変らないのであれば、折合いをつけて程々平等を目指すという考えは昔からある。身近な話になると「いじめ問題」だって似たようなもの。いじめる側の快適さと同程度の不快をいじめられる側は味わっている。いじめが集団であったりいじめられる側が独りだったりすると集団の快適の総和を一人で背負う羽目になりそれはもう悲劇的。

 居心地のよい会社・組織・集団で日々を謳歌していると、密かに溜息をついている人にうっかり気がつかないものだ。川柳を含む趣味の会だって例外ではない・・・な~んちゃって。

ワクチンを打たない人と仲がよい  しろ猫

 ワクチンの副反応なのだろうか、この頃、急に妙な事をくちばしるようになってしまった。        

 byしろ猫