「壺」25号を発行しました。
私が編集を担当して、2冊目の「壺」になります。
前号掲載、『「鯖の首」の宮本美致代』が好評でしたので、25号から「流花 女性川柳家伝」としてシリーズ化することにしました。2回目は、幼少期より難病を患い、病魔と闘い続けた、新潟の宮川蓮子が登場します。
よもや女を裏切るとは伏せ字
あぶな絵の一枚耳の裏に貼る
いま百花繚乱今を狂わねば
数句読んだだけでも、その鋭い感性が伝わってきます。
また、同人近詠「壺の詩」も多くの秀句が集まりました。
会員の句
虫けらであるのを忘れ世を憂い 黒川 福
千羽鶴ベッドを囲み羽広げ 平川 徹則
咲き急ぐ今年の花に胸騒ぎ 潮崎紀美代
三才児休日毎に言葉増し 田尻 重信
孫げんきゴーヤの弦の巻き具合 牛島 孝之
番傘本社同人の句
おめでた続き笑い袋が底をつく 古閑 萬風
カタルパのたおやかに染む徳富家 清水まち子
白い紙何でも書いて明日も書く 岡田 理子
まだまだ、他の柳誌の足元にも及びませんが、これからも、エッセイ、川柳論など記事を充実させたいと張り切っています。
編集担当 陶次郎
(6裂の花弁の桔梗 写真撮影 楊子)