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プルーヴェと自動車

20世紀の建築の工業化の面において大きな足跡を残した建築家ジャン・プルーヴェの展覧会が今日(正確には昨日)が最終日だということで、鎌倉の近代美術館に行ってきました。
まずは40~50分でざっと見て、喫茶室で図録を眺めながらコーヒーを飲んで一服。おっと、この図録、書籍として出版されている為か、展示の内容とはピタリとはリンクしていない様子。しょうがないのでメモをとりつつ眺めることにしたら、はまってしまいました。久々にスケッチしたりして、閉館までの一時間が短いこと。
感じたのは、やはり手を動かさないとモノはキチンと見れない、ということ。視覚だけに頼ってしまうと、ほんと、なんにも見てないことになりかねない。反省です。

ところで、プルーヴェの発言に、次のようなモノがあったそうです。
「私は自動車のようにすべての部品がぴったりと組み上がる完璧な工業製品を信じている。それは当然にもばらばらのパーツから出来上がっている。が、それを完全に分解してもそこには別の建築を構成する部材は存在し得ない(シトローエンDSのフェンダーをプジョー504のフェンダーで代用することは出来ないのだ)。」
ううむ。工業化=標準化=部品の共通化、なんて単純に考えては、いけないのですね。

差異の正当性はどこから与えられているのか、というのも、例えが妙に説得力あるだけに、結構悩ましい問題です。。


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