とうとう矢島家の長男・久太郎の祝言が行われる。
花嫁は何かと因縁があった水野越前守の鷹匠の娘・鷹姫とよべれている恵以である。
水野越前は失脚し恵以の実父は水野の転封先の山形に行き、花嫁方の親族として出席するのはわずかばかりであり、水野家とお鳥見役とのいざこざもあって、祝言はごく内輪で執り行われることになっている。
ところが、珠世(主人公・お鳥見女房)の従姉妹の登美というお節介おばさんが登場し、祝言を取り仕切ることになる。
という出だし。
そして祝言が近づくにつれて矢島家には不振な出来事が相次いで起きる。
珠世は用心をしていたが、祝言の当日手伝いの女の中に見慣れない者が出現。
さて、どのように解決するのか・・・
いつものように珠世の機転で事件は大きくならない、という結末は見えているのだが、どのような機転なのか、ということが興味の中心。
そして、珠世の周辺では悪意を持ったものでさえ、悪意が消え人間本来の「良心」があらわれる。
この物語は「性善説」に基づいているようで、それだけに読後はほっとさせられる。
私はどちらかといえば「性悪説」派であるが、珠世のような人がいれば「悪」は隠れれのではないかと思っている。
そして人とは人と出会ってつきあって出来上がっていくんだろうと、思うのである。
人と人の間には大きな喜びもあるが、我慢とかあきらめとか許すということがその大きな喜びの元にあるのではないかと、そんな穏やかなことを感じさせる「お鳥見女房」なのである。
花嫁は何かと因縁があった水野越前守の鷹匠の娘・鷹姫とよべれている恵以である。
水野越前は失脚し恵以の実父は水野の転封先の山形に行き、花嫁方の親族として出席するのはわずかばかりであり、水野家とお鳥見役とのいざこざもあって、祝言はごく内輪で執り行われることになっている。
ところが、珠世(主人公・お鳥見女房)の従姉妹の登美というお節介おばさんが登場し、祝言を取り仕切ることになる。
という出だし。
そして祝言が近づくにつれて矢島家には不振な出来事が相次いで起きる。
珠世は用心をしていたが、祝言の当日手伝いの女の中に見慣れない者が出現。
さて、どのように解決するのか・・・
いつものように珠世の機転で事件は大きくならない、という結末は見えているのだが、どのような機転なのか、ということが興味の中心。
そして、珠世の周辺では悪意を持ったものでさえ、悪意が消え人間本来の「良心」があらわれる。
この物語は「性善説」に基づいているようで、それだけに読後はほっとさせられる。
私はどちらかといえば「性悪説」派であるが、珠世のような人がいれば「悪」は隠れれのではないかと思っている。
そして人とは人と出会ってつきあって出来上がっていくんだろうと、思うのである。
人と人の間には大きな喜びもあるが、我慢とかあきらめとか許すということがその大きな喜びの元にあるのではないかと、そんな穏やかなことを感じさせる「お鳥見女房」なのである。