しゅうじつが降っていました。
長く続いた良いお天気も、今日は崩れて雨の日曜日と
なりました。
「雨の日曜日」って、何か感じの良い言い廻しですね。
今日は、ハンドリングレッスンが予定されていましたが、残念な
がら中止とさせて戴きました。
Kkoさんは、12月になって最初の日曜日に行われる眼検診
(アイチェック)の書類整理と、F先生との電話による打ち合わ
せを済ませました。
※以下手術方法に関して、記入します。
◇昨日夕方、入院先の病院を退院し入舎したH君の状態を詳細に観
察してみました。
H君は、左脚の膝に「前十字靱帯の断裂」があって、修復手術(脛
骨粗面前進術⇔Tibial Tuberosity Advancement, TTA)を行い
ました。
手術後病院で初期のリハビリが始められましたが、数日して跛行が
始まり現在に至った状態です。
跛行の原因が何かと言う事は、現時点では不明です。
兎に角、私としては早くH君の跛行を改善させ、通常の歩行が出来
る様にしてあげなければならず、少し頭の痛い(相変わらず、右腕
の筋肉も痛い!)現況ではあります。
(跛行が痛みから来るものなら、自らの体の痛さを考えてみても早
く痛みを取り去ってあげたいものです。)
◇今回H君が行った手術TTAとは、犬の前十字靭帯断裂を修復するための比較的新しい手術法で、
昨今、各動物病院で盛んに行われています。
従来、前十字靭帯断裂に対しては、切れた靭帯を人工物又は患犬の筋膜等を使って置換する手法
(関節内法、関節外法)が主体でしたが、TTAは「関節を力学的に安定させることにより機能を
回復させる」と言う考えにより考案された手術方法です。
このため、体重の重い大型犬でも安定した成績を収めることができ、欧米ではTPLO(脛骨平坦部
骨切り術)とともに主流の方法となりつつあります。
◇前十字靭帯を断裂した犬は、脛骨が前方に滑り出ることにより関節が不安定になり、膝を曲げ
て歩く事が出来なくなります。(完全断裂の場合、痛みもあって完全に挙上してしまい、足を地
面に着く事が出来なくなります。)
TTAは、脛骨粗面を前方に出すことで、膝蓋靭帯と脛骨粗面のなす角度を改善し関節の安定化を図
る手術です。(切れた靱帯を修復する手術方法ではありません。)
◇手術ではまず関節内を内視鏡(関節鏡)を使って探査し、半月板などの損傷を確認します。
損傷があれば半月板を取り除いたり、細かな不純物などを清掃します。
その後脛骨粗面の骨を一部切断し、専用の器具を使って脛骨粗面を前方に出した状態で固定しま
す。
脛骨粗面を前方に出した際に出来た骨の隙間は、術後数ヶ月で新たな骨により埋まると考えられ
ています。
TTAはTPLOと比べた場合、手術上のダメージが少なく回復も早いと考えられています。しかし完全
に患犬の回復を見るには数カ月を要すとも言われています。
↓過去における「膝関節障害犬」のリハビリから、2006年に
TTAの手術をした「ひまわり」を例に挙げてみました。(7月)
手術後三日目。(赤くカブレているのは、被毛をバリカンで刈った時に傷めたもの。この様な皮膚損傷は
熟達する事によって簡単に防げます。)
「関節鏡」を入れた跡が、小さく縫合されている場所です。患部が腫れる為、短時間のアイシングを
行っています。
手術後6日目。僅かに術後の足を庇っているが、十分に体重をのせられる状態。
ながく縫合されたところが、脛骨を切る為に切開された跡。
術後10日目、数日前より無理なく手術した足をつく様になる。皮膚のかぶれは治って来ています。
同じく、抜糸後の手術跡。患犬(ひまわり)は、手術後10日目に退院させてもらいました。
↓リハビリを開始して。
◇退院後18日目の様子です。
術後10日目に退院した「ひまわり」は、強い気性が幸いして辛い「制限運動」
にも良く耐えてくれました。
午前午後と、綿密に計画された制限運動をこなし、夜には患部の「低周波治
療」とマッサージを行いました。
制限運動からリラクシングでの関節の動きは、非常にスムーズとなりました。
この日(手術後28日目)は、柔らかな芝の上を20分ほどトロットで走らせ、
試しに(冷汗もの)、仕上げ5分を全力で走らせてみました。
踏み込みの膝の曲がりも深く、蹴り出しもナックリングが正しく行えています。
徐々に筋肉(筋力)が付いてくれば、予定通り次のステップ(ショーハンドリン
グ)に移行出来そうです。
◇この後ひまわりは長い時間を掛けてリハビリと身体作りに励み、手
術から5か月目、11月にショーリンクに復帰しました。
リンクに復帰してから数戦は戸惑いを見せていたものの、4戦目から
連勝し、一月にはチャンピオン資格を獲得しました。
結果として復活の目的を達成したひまわりですが、未だ身体が完全に
元に戻った訳ではありませんでした。
その後も長い期間、注意に注意を重ねて現在の万全な状態を作る事に
成功したのですが、当時2歳と言う年齢が回復の早さの要因にあった
事はまぎれもない事実です。
今回リハビリを始めるH君は6歳と言う年齢です。
今までの患犬にもまして、注意深いリハビリ計画が行われなければな
りません。
ややプレッシャーを感じていますが、H君共々頑張ってみます。
時々リハビリの様子をアップしますので、同じ様な悩みを抱えている
飼主さんの参考になれば幸いです。
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エルフ(11歳)⇔オーナーのSさん、このブログを見ていましたら、
至急ご連絡下さい。
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