オペラ座内部見学の後、少し前にTV番組の「ぶらタモリ、パリ編」で放映された9区のパサージュ、ジュフロアに行くつもりにしていましたが、ちょうどこの日(7月28日)はツールドフランスのパリゴール日で、午後からパリ中心部に交通規制が引かれ自由な移動が難しく、歩いて行けるマドレーヌ寺院、ヴァンドーム広場だけを見学してホテルに戻りました。
マドレーヌ寺院はコンコルド広場から延びるロワイヤル通りのつきあたりにある教会です。この教会は、ちょっと変わったギリシャ神殿風の外観ですが、周りを取り囲む52本の巨大なコリント式の列柱には何度見ても驚かされます。
<マドレーヌ寺院>
中に入ると、聖歌隊の皆さんでしょうか、正面祭壇の「聖マドレーヌの昇天」像前で歌の練習をされていました。彼女たちの澄んだ声と「聖マドレーヌの昇天」像の優美な姿が相まって何ともいえない美しい空間を作り出していました。丁度この時にここに来れたことに感謝して、しばらく椅子に座って歌を聞かせていただきました。遠い異国から来た旅人の私の心にも歌声が沁みましたね。
<「聖マドレーヌの昇天」像>
「聖マドレーヌの昇天」像には、気持ちが揺さぶられる何かがある様な気がします。翼を持つ天使達と共に天に昇って行く聖女マドレーヌが、丸みを帯びた美しいフォルムで表現されていて、とても優美な聖人像です。
外に出てみると自由な移動がしにくい雰囲気で、宿泊しているホテルがサントノレ通り沿いにあるので、その途中にあるヴァンドーム広場を見学した後、ホテルに戻ることにしました。
ヴァンドーム広場を見ると何てきれいな広場だろうという思いにいつもなりますが、どうしたことか今回はそんな思いは湧いて来ませんでした。というのは今回はこの広場を取り囲む高級ブランド店数軒が改修中だった為でしょう、おそらく。
<ヴァンドーム広場>
でも広場中央に立つ、オーステリッツ戦の戦勝を記念してナポレオンが建てた高さ44mの円柱は美しく、夏の日を浴びて輝いていました。この青銅製の柱は敵から奪った1250門の大砲を鋳造したといわれ、台座の4面はすべて戦いに関係した彫刻が刻まれています。ヴァンドーム広場という名前ですが、元の土地の所有者ヴァンドーム侯爵から取られたのだそうです。
<広場中央に立つ円柱>
今回の旅では、ホテルから歩いて3、4分の距離にこの広場があったので前を何度も通ることになり、美しい青銅の円柱がいつも見えていました。今も心に残っています。
(ヴァンドーム広場の写真は改修中ではない写真を載せたかったので、ネットよりお借りしました)