モンマルトルのカフェで昼食の後、モンマルトルから割合近い9区のギュスターヴ・モロー美術館に行ってみました。この美術館に行きたかったのは、モローの絵を見たいというより、このブログでも書いた様に(その記事はこちら)この美術館には美しい螺旋階段があり、この螺旋階段で小池真理子さんの書く小説の主人公二人が30数年ぶりに偶然再会するという設定になっていて、その螺旋階段を実際に見たかったからなのです。
モロー美術館の最寄り駅はメトロ12号線のトリニテ駅ですが、夫はそんな美術館には興味がないので、駅前のトリニテ公園のベンチか近くのカフェに入って道行く人々を観察すると言うので、私一人で美術館に行きました。
美術館へはメトロの駅から標識が出ていたので割合簡単に行けました。メトロ駅前の賑やかな街中から緩やかな坂道を上ると静かな住宅街に入り、坂が少し急になって来たところにギュスターヴ・モロー美術館はありました。
この美術館はモローが生前住んでいた邸宅兼アトリエを公開したもので、美しい石造りの建物でしたが、普通の住宅なので気を付けていないと見過ごしそうな感じでした。
<ギュスターヴ・モロー美術館>
下の写真の様に、玄関ホールにある受付からすぐ2Fへの階段が続いています。1Fが居室、2Fが居室とアトリエ、3、4Fがアトリエのようでした。
これは居室でしょう、豪華なインテリアでした。モローは若い頃から既に認められていたようで、裕福な落ち着いた暮らしぶりがこの美術館からかいま見えました。
ここも居室でしょう、どの部屋にも壁いっぱいに彼の作品が展示されています。
モローの作品は聖書や神話に題材をとったと思われる幻想的な絵、彼の内面を著したと思われる絵が多く、私には難し過ぎましたね。
こんな自画像もありましたよ。
そして3から4Fのアトリエに上がる部分に私が見たかった螺旋階段がありました! 部屋の装飾用の螺旋階段とも言っていいほど優雅で美しいですね~。でもこの階段は装飾用などではなく実際に3Fから4Fへの上り下りに使われていて、私も上ったり下りたりしてみました。
4Fから3Fへ下りる螺旋階段の始まりの部分はこんな感じです。ここにもビッシリ絵が展示されていますね。
螺旋階段からこんな感じで3Fアトリエが見えました。
ホントに優雅な螺旋階段で感心しました。ここを小説の中で主人公達の30数年ぶりの再会の場面に使った小池真理子さんも、この螺旋階段を実際にご覧になってそう決められたのでしょう。彼女の気持ちがわかる様な気がしましたね。
小池真理子さんの小説を読んで以来、この螺旋階段を見たいとずっと思っていましたが、モロー美術館の見学者が少なかったこともあり、心ゆくまで見学出来て大満足でした。