![]() | 草笛の音次郎山本一力文藝春秋このアイテムの詳細を見る |
今戸の貸元、恵比須の芳三郎の名代で佐原への旅に出る音次郎。
一見優男の音次郎だが遣ると決めたら後へ引かない肝っ玉を持っている。
「可愛い子には旅をさせろ」を地でいくように、旅の先々での試練に揉まれ一人前の渡世人へと成長していく姿を描いた股旅もの。
テンポの良い展開に遂々時を忘れて読み進んでしまった。
脇役で登場する人々が、音次郎の飾りのない真っ正直な態度に好感を持ち、手を差し伸べる姿が目に見えるようでした。
こういう、正直な人々の物語が好きです。
★★★★☆(5★満点で星4.5です)