◆僕が注目していた人物。留置所に入り、ましてや海外逃亡する以前から、僕らの町の日産にも来たし、さらには”ルネッサンス”という本まで出して、こんな企業に関する本を僕は買わないのだが、あの1954年生まれであり、僕も車が好きだからという訳で注目すべき人物と目論んでいたのであったが、おお、やはり というかサスペンスもどきの動きをされて、やはりやらかしてくれたという意味で、本を書きなさいと言っているわけです。K・ゴーンさんのこと。
◆彼の手法、個人の問題資産の方ではなく企業の方だけど、それはかくかくしかじかの成果を数字を上げて事前の目標を達成させたところなのだが、これはものつくりの世界で今ではどの会社でも採用している単純な手法なのであった。無駄はださず、効率よく、しかも労働者の不満をさほど起こすことなくという、つまり経費は安く、MAX機能でのものつくり。各現場に削減目標を提示してそれを達成せよと。現場の経験があり知っていて、しかも車を彼がすきだったこと。
◆僕の居た企業で最後に従事した場所は、体をとにかく動かす場所を希望したので、それは当然、インバウンドでもできそうなところ。70歳以上まで企業は働かせるようにと国は働きかけるだろうが、高齢者になってよほどの目標がなければ、同じ企業では高齢になり肉体労働とはみじめなものだと思う人も多くいるに違いない。現状組織では下層部の一ワーカーになりさがる。そうする人は、一つの哲学を持たないことにはやっていけない。
◆阿保な上司は現場を知らないで、ただの削減の目標などいうものだから、「お前は何、考えてんだよ!」と何度か言いたくもなるが、一応60歳がとらばーゆ推奨年齢であるから65歳まではただのワーカーに徹することが必要だったわけだ。老後の親の面倒も見ないといけなかったし、第一、自分の身体も考えねばということだった。デスクワーカーはもういらないので、といっても体を動かさないと脳溢血だろうよと自覚して避けたのだが。
◆僕には宿題がたくさんあって、それを今はこなしているというところなのである。仕事上で得た資格も生かせないこともなかったが、飛び回っているうちに家もかなりの老朽化という具合で・・・・それにしても身の回りや故郷の歴史や生まれた田舎のことも知らないことがいっぱいあったと考えさせられたのであった。
◆だれもが、故郷(魂の由来すると言っていい)に起因する宿題を持っている。肉体においては気づいていないが、そこに根付いて生きていたであろう歴史を持つ人々のDNAを引きずってもって生きている僕らなのであるから・・・Kは、故郷に逃避したのであった。