
スロッティング金型を使用したつなぎ目の無い切断加工の紹介です。
おはようございます。丸井工業(株)専務の井手野です。
NCT加工機は装着した58種類(58本)の金型を組み合わせて要求した通りの穴あけや切断(カット)を行います。NCT加工機を使う場合、通常の加工であれば専用の金型を作らずに他の金型を流用するニブリング加工を行います。保有している金型の種類が多ければ多い程、金型費を掛けずに加工できる幅も広がるので精密板金加工の依頼先を探す場合、ひとつの目安として保有している金型の種類(本数)を確認してみるのも良いと思います。
ニブリングとは材料を少しずつずらして打ち抜く加工方法です。例えば、50mm×50mmの四角い穴をあける場合にはピッタリのサイズが無くても小さめの金型を使い材料を少しずつずらして打ち抜く事により50mm×50mmの四角い穴をあける事が出来ます。この便利なニブリング加工ですが、製品となる板金の切り口にニブリング跡と呼ばれる金型による継ぎ目の跡が残ってしまいます。この継ぎ目を無くした加工を可能にしたのがスロッテイング金型です。

▲ 通常のニブリング加工による切断面です 金型をずらして打った後が表面に残ります

▲ 切り口にも金型をずらして打ち抜いた跡が出っ張りとして残ってしまいます

▲ スロッティング金型を使用すればニブリング加工をしているのにニブリング跡は残りません

▲ 切り口にもニブリングによるつなぎ目は無く綺麗な状態です
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