悠久の時を経て

「美しく大きく丈夫なオオクワガタ」このテーマを担う血統作出目指した飼育記録をメインに、気儘な話題を書いていきます。

さらばアントニオ猪木・猪木イズムの継承

2022年12月07日 06時17分00秒 | オオクワガタ以外の話題

どちらが強いか?誰が最強なのか?

こちら悠久ブログでも幾度か取り上げているテーマ。男子(雄)である以上、誰でも一度は"最強"に憧れを抱いたことがあるのではないでしょうか。
男同士が互いのプライドを、生き様を賭けた世紀の対決はいつの時代も変わらず、血がたぎるものです。
私自身、そんな"対決"に魅力され、ワクワクドキドキ感を求めてきたそんなひとりです。

ブログ12周年を明日に控え、私がこの趣味の楽しみ方として考える『検証・交流・競い合い(バトル)』のうち、今回はバトルについて掘り下げたいと思います。


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何故興味を持つのか?
振り返るとやはり私の中で対決・バトルといえば、世界各国からまだ見ぬ強豪を集め、数々の異種格闘技や、怪物レスラーとのバトルをブラウン管から届けてくれた、新日本プロレスが真っ先に挙がります。

最後の最後まで闘い続けた人生を全うし、10月1日に他界した、燃える闘魂アントニオ猪木と猪木イズム。マツノインセクトではありませんが、"バトルの源流は猪木にあり!" その遺伝子は血は累代する。いや、そのDNAは脈々と受け継がれていく...



多感な少年時代の時代背景を振り返ることにします。この趣味を楽しむ50歳前後のアラフィフの方は、住んでいる地域は違えど、そう変わらないのではないでしょうか。
幼少期から10代を過ごした1970〜80年代。当時の日本経済は生活水準も右肩上がり。1億総中流社会と呼ばれ、格差なく日本全体が豊かになっていた、そんな時代でした。
勉強を頑張って良い大学に入り、卒業後は大手企業に就職、安泰の人生を送ることが最良の人生設計とされ、毎年200万人を超える第2次ベビーブームと重なり、同世代の子供たちとの競争が当たり前の環境で育ち、自ずと競争は激化していった。競い合いが常、そんな時代だったわけです。

当時の少年向けテレビ番組
ウルトラマン1966年〜
巨人の星 1968年〜
タイガーマスク1969年〜
キックの鬼1970年〜
あしたのジョー1970年〜
仮面ライダー1971年〜
マジンガーZ1972年〜
デビルマン1972年〜
空手バカ一代1973年〜

中でもひときわ夢中になったテレビ番組は"あしたのジョー"でしたね。
「ひじを左わき下からはなさない心がまえで...やや内角をねらいえぐりこむようにして打つべし」3つ下の弟はいつも恰好の餌食でした。




あしたのジョーの魅力は単調な勧善懲悪とは対極にあった主人公のキャラクター。
強烈な攻撃衝動と自己破壊衝動といった内的不安定性さを抱え、怒りと不安、恐怖に揺れる自己との葛藤。
常に渇き満たされぬジョーには強い対戦相手、自己の攻撃衝動を十分に発揮できる強い敵、ライバルが必要だった。人間の弱さと未知の強豪とのバトルを。

因みに私が初めて買ったレコードは省吾ならぬ小学4年。1980年公開の映画『あしたのジョー』の主題歌"美しき狼たち" です。
歌詞に共感が出来ること。またどこか哀愁を感じるメロディー&サウンドはその当時から好みだったようで。後に浜田省吾に繋がっていくのも、今思えば必然なのでしょう。



そして漫画では1977年から少年ジャンプで連載が始まった"リングにかけろ"
毎週月曜日、学校の休み時間に少年ジャンプの回し読みを楽しみにしていたことを思い出します。リンかけのキャラクターでは剣崎順ですね。
態度がでかく、大きな口を叩いても必ず有言実行を果たす。敵にしたら厄介な相手ですが、味方にするとなんとも頼もしさ溢れる。バトルの描写は?なわけですが、他に個性溢れる面々が登場するキャラクター設定。そこが車田正美が今も残る理由なのでしょう。





そして毎週金曜日夜の8時は"新日本プロレス、ワールドプロレスリングが全盛期。
目の離せない初代タイガーマスクvsダイナマイトキッドとの目まぐるしい攻防。名勝負数え歌、長州力vs藤波辰爾。常に怒気を含んだマイクアピールとファイトスタイルの長州力に、ガチの不良上がりがプロレスをやっている。目つきの鋭い前田日明。最高でした。




そしてそれらを束ね新日本プロレスを動かす中心がアントニオ猪木。
次々と世界の強豪が来日、それに立ち向かう猪木とのバトル。対アンドレ戦、ハンセン戦、ブロディー戦。そして日本人同士の対決には興奮したものです。







いつ何時、誰の挑戦でも受ける。プロレスラーだけでなく強い者ならどんな相手であろうとも闘うという「猪木イズム」。
ファン同様、間近で見続けてきた佐山聡や前田日明、高田延彦らにも多大な影響を与え、猪木イズムに感化され、新日本プロレス所属レスラーから巣立って行き、後年総合格闘技(MMA)の発展に多大な貢献を果たすことに繋がっていきます。

プロレスに「戦い」の魅力を植え付け、優秀な人材を数多く輩出したアントニオ猪木の功績は計り知れません。アリ戦を筆頭とした異種格闘技戦を実現させなければ、UFCもRIZINも間違いなく生まれることはなかったでしょう。



良い大学に入り、卒業後は大手企業に就職、安泰の人生を送ることが最良の人生。それじゃ落ちこぼれた者は歯が痛かったらすぐに行くべきなのか?
いや違うな。
落ちこぼれた者は全て敗者なのか?
レールに乗って大手企業に就けた者だけが勝ち組なのか?結局は金が全てなのか?

物質的には豊かにはなったが、あらゆる人間の欲望が金銭で解決できると思い込んでしまい、精神的には寧ろ飢餓へと陥ってしまった。
豊かさを求めるあまり日本人が豊かさと引き換えに失ったもの。それに対する苛立ちや行き場の無い憤り。校内暴力が頻繁に起こったのはこの頃ですね。

反発を形にすることのできた男、不良にもの凄く憧れた時期があったわけです。自分をさらけ出せる勇気に。


そんな不良に憧れるも、やがて反発するだけでは結局何も解決しないことを理解するようになる。一時だけのヒーローなんじゃね?と。カッコつけても中身が空っぽじゃダメじゃねと。


そんな時に型破りな生き方で常にリスクを恐れず、逆流をもろともせずに突き進む。人が期待し想像した以上のことを、アッと言わせるようなことを実現してしまう。

ファンに夢を与えられる破天荒な生き方こそプロレスラーたるもの。特別な存在であるからプロレスラーなんだと。
常に挑み続けるチャレンジ精神。逆境に陥ってこそ真価を発揮する逆転の発想、風車の理論。

身体も強けりゃハートも強い。そりゃね、影響を受けないわけがありません。


日本中が豊かになり、豊かさこそが正義だと信じ、むしゃらに頑張って働いてきた我々の父親世代。そして競い合いの社会で、落ちこぼれまいと焦りもがきながらも夢中で走り続けた我々の少年時代。

そんな日常のあらゆるストレスを、怪物たちを相手に勝利しスカッとさせてくれた非日常世界のヒーローアントニオ猪木が、バトル好きのルーツのようです。


燃える闘魂は永遠に不滅であり、偉大な伝説は未来永劫語り継がれ、猪木イズムは継承され続けることでしょう。

さらばアントニオ猪木!
ありがとうアントニオ猪木!




コメント
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