電車を降り、家に向かう道すがら空を見上げると、薄い雲が広がっていました。雨が降りそうです。
晩ごはんの後、ふらりと自転車で出かけると、もう空気は晩秋のそれで、マムートのジャケットの首筋から入り込む空気も、ヒヤリと体温を奪っていきます。
今日と明日をつなぐ、この数時間。行く当てもなく、目的もなくただ何となく自転車の進むままにペダルを漕いでいきます。ふと気づくと隠れ家の様な某レストランの前にたどり着きました。ライトアップがきれいで、自転車を停めます。
もう閉店しているのかなと思って、入口まで進むと、まだ暖簾がかかっていて、営業している様子。
行燈の明かりに照らされたこの光景が、子供の頃の我が家の門と似ていて、懐かしく寂しい気持ちになります。「生まれたところを遠く離れて」って、浜田省吾の曲にあったなあ。年がバレますね。
駅前のベンチで休憩。ポツリポツリと雨が降ってきました。
缶コーヒーを飲みながら、ぼんやりと考え事。秋になるとなんだか昔のことを思い出したりします。
社会人として過ごした日々を振り返ると、びっくりするくらいの年数がすでに経ってしまいました。そりゃあオッサンにもなりますわ。大学の友人たちも年に1~2回会えれば多いほど。それぞれが仕事や子育てで様々な役割をもって過ごしているようです。先日、ひさしぶりに出会った友人は、仕事バリバリの出世頭。一緒にバカばかりやっていたあの頃が懐かしい。
3家族集まってのキャンプは楽しく、懐かしく、穏やかな時間が流れていきました。夜も更けて、焚火を囲んで日が変わるまで語らいました。何も問題なくこなしているように見えるパワフルな友人も、部長という役割の中ですこし疲れているようでした。今日のキャンプをここ一か月、ずっと楽しみに、それだけを楽しみにしていたと。笑いながら。それぞれが抱えた今の悩みをポツリポツリ話すような。そんな時間。
こういう大切な時間をもっと作りたい。これからもっとやりたいことがあるから。
あー、あの頃の音楽聞きたくなった。秋だな。
J.BOY | |
浜田省吾 | |
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