軽井沢ではコブシの花に続いて咲いていた桜もほぼおわり、つつじの美しい季節を迎えている。また、住宅と別荘の庭や周辺の山地では藤の花が咲き始めたが、場所によってはまだ蕾の状態で垂れ下がっていて、満開になるにはもう少しというところである。
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南軽井沢の民家の庭に咲くツツジ(2018.5.10 撮影)
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南軽井沢の民家の庭先で咲き始める藤(2018.5.10 撮影)
ドライブ中に山間地などで樹木に絡みついて咲く藤の花は、自然の中で美しい風景をつくり出していて嬉しいものだが、藤はやはり手入れをされた藤棚で見るのが美しいと思う。
昨年4月29日、親類の結婚式が宇都宮で行われることがわかり、これに出席するのを機に有名な「足利の藤」を見に行こうということになった。前日車で出発し、軽井沢からは上信越自動車道・関越自動車道・北関東自動車道を経て太田桐生ICで高速道路を下りて一般道をしばらく走ると目指す「足利フラワーパーク」に着く。その少し手前のいくつもの畑地はこの時期、臨時駐車場と化していて、ここに車を停めて7分程度歩くことになる。
私たちは、目的の藤の花の一番美しい時を選ぶことができなかったので、目指す「大藤」の満開の時期にはやや早かったが、それでも三分咲き程度の花を楽しむことができ、園内にたくさん植えられている藤の中にはちょうど満開の時期を迎えているものもあったので、美しい藤の花を満喫することができた。これまでにもTVニュースなどでその見事さは見聞きしていたが、実際に出かけてみると事前の予想を上回る素晴らしさであった。
現在、この足利フラワーパークには「大藤」と呼ばれる藤は4本あり、内3本は日本を代表する原種・野田(九尺)藤で、もう1本は八重咲きの八重(黒龍)藤である。いずれも1000m2ほどの大藤棚に仕立てられている。その他にも白花と黄花の藤の花のトンネルや、スクリーン仕立てのもの、庭木仕立てのものがあり、公園内のあちらこちらに植えられている藤は350本以上とされている。
園内案内図(足利フラワーパークの公式HPより引用)
駐車場から来ると西ゲートから園内に入ることになり、最初に出会う「大藤棚」は大長藤である。この藤は他の3本の大藤と共に、栃木県天然記念物・第85号に指定されているもので、樹齢150年、花房は1.8mに及ぶと案内板に説明されている。名称は足利のフジ・ノダナガフジNo.3とある。今回花は咲き始めているものの、花房の長さはまだ50cm程度というところであった。
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ノダナガフジ No.3・1/4(2017.4.28 撮影)
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ノダナガフジ No.3・2/4(2017.4.28 撮影)
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ノダナガフジ No.3・3/4(2017.4.28 撮影)
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ノダナガフジ No.3・4/4(2017.4.28 撮影)
2番目の大藤棚は「八重藤」で、この花は近くで見るとなかなか美しく、ぶどうの房のようにも見える。この藤の名称は、足利のフジ・八重黒龍藤で、樹齢150年、花房は他の3本に較べるととても短く30cmである。
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八重藤棚・1/4(2017.4.28 撮影)
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八重藤棚・2/4(2017.4.28 撮影)
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八重藤棚・3/4(2017.4.28 撮影)
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八重藤棚・4/4(2017.4.28 撮影)
この八重藤のすぐ近くに、池に架けられた「うす紅橋」があり、この橋の上にはアーチ状の藤棚があって、文字通り薄紅色の藤が満開に近い状態で咲いていて、多くの観光客の目を楽しませていた。
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うす紅橋の上に架けられている藤棚(2017.4.28 撮影)
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うす紅橋の上のアーチ状の藤棚に咲く薄紅色の藤・1/2(2017.4.28 撮影)
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うす紅橋の上のアーチ状の藤棚に咲く薄紅色の藤・2/2(2017.4.28 撮影)
同じ薄紅藤は、観光客が休憩するための場所にある「うす紅の棚」でも見ることができるが、満開のこの花は見事である。
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「うす紅の棚」の下で休憩する観光客(2017.4.28 撮影)
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美しい薄紅藤の花(2017.4.28 撮影)
前掲の案内図からも判るように、このうす紅橋の前方(?)には、ほぼ同じ規模の2つの大藤棚、ノダナガフジ No.2とノダナガフジ No.1が遊歩道を挟んで隣接して設けられている。ちなみに、単純計算をすると4本の大藤のうち最大の、ノダナガフジ No.2の広がりは南北35.8mx東西37.1m、1328m2 に及ぶ。
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ノダナガフジ No.2(2017.4.28 撮影)
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ノダナガフジ No.1(2017.4.28 撮影)
これらの大藤棚を含む足利フラワーパークは、米国CNNのトラベルスタッフが選ぶ「2014年夢の旅行先 10か所」に選ばれたと伝える看板が設置されていた。
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これらの大藤は最初からこの場所にあったわけではなく、1968年に開園した「早川農園」にあったものを農園の移設に伴い移植したものという。
入念な事前の根切りと藤棚の縮小を行うと同時に、新たな移植先の土壌改良を行うことで、1994年1月に他の多くの巨樹、古木と共に移植を成功させ、1997年に「あしかがフラワーパーク」としてオープンしている。
大藤と共に移植されたという庭木仕立ての藤のいくつかを紹介する。
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庭木仕立ての藤・1/6 (2017.4.28 撮影)
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庭木仕立ての藤・2/6 (2017.4.28 撮影)
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庭木仕立ての藤・3/6 (2017.4.28 撮影)
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庭木仕立ての藤・4/6 (2017.4.28 撮影)
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庭木仕立ての藤・5/6 (2017.4.28 撮影)
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庭木仕立ての藤・6/6 (2017.4.28 撮影)
この藤の木を餌にしている蝶がいる。コミスジとウラギンシジミであるが、園内ではウラギンシジミの♀が藤の花のつぼみに産卵のためだろうか、止まっているところを見ることができた。ウラギンシジミは年に2回発生するが、春から初夏にかけて発生する第1化の幼虫は、藤類のつぼみ、花、若い種子、若葉などをたべる。夏から秋にかけての第2化では同じマメ科のクズが主要な食草で、つぼみと花を食べる。
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藤の花芽にとまるウラギンシジミ♀(2017.4.28 撮影)
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藤の葉の上で翅を広げるウラギンシジミ♀(2017.4.28 撮影)
美しい藤の花を見た後、帰り間際にこのウラギンシジミに出会い、より一層気分良く足利フラワーパークを後にすることができた。
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南軽井沢の民家の庭に咲くツツジ(2018.5.10 撮影)
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南軽井沢の民家の庭先で咲き始める藤(2018.5.10 撮影)
ドライブ中に山間地などで樹木に絡みついて咲く藤の花は、自然の中で美しい風景をつくり出していて嬉しいものだが、藤はやはり手入れをされた藤棚で見るのが美しいと思う。
昨年4月29日、親類の結婚式が宇都宮で行われることがわかり、これに出席するのを機に有名な「足利の藤」を見に行こうということになった。前日車で出発し、軽井沢からは上信越自動車道・関越自動車道・北関東自動車道を経て太田桐生ICで高速道路を下りて一般道をしばらく走ると目指す「足利フラワーパーク」に着く。その少し手前のいくつもの畑地はこの時期、臨時駐車場と化していて、ここに車を停めて7分程度歩くことになる。
私たちは、目的の藤の花の一番美しい時を選ぶことができなかったので、目指す「大藤」の満開の時期にはやや早かったが、それでも三分咲き程度の花を楽しむことができ、園内にたくさん植えられている藤の中にはちょうど満開の時期を迎えているものもあったので、美しい藤の花を満喫することができた。これまでにもTVニュースなどでその見事さは見聞きしていたが、実際に出かけてみると事前の予想を上回る素晴らしさであった。
現在、この足利フラワーパークには「大藤」と呼ばれる藤は4本あり、内3本は日本を代表する原種・野田(九尺)藤で、もう1本は八重咲きの八重(黒龍)藤である。いずれも1000m2ほどの大藤棚に仕立てられている。その他にも白花と黄花の藤の花のトンネルや、スクリーン仕立てのもの、庭木仕立てのものがあり、公園内のあちらこちらに植えられている藤は350本以上とされている。
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園内案内図(足利フラワーパークの公式HPより引用)
駐車場から来ると西ゲートから園内に入ることになり、最初に出会う「大藤棚」は大長藤である。この藤は他の3本の大藤と共に、栃木県天然記念物・第85号に指定されているもので、樹齢150年、花房は1.8mに及ぶと案内板に説明されている。名称は足利のフジ・ノダナガフジNo.3とある。今回花は咲き始めているものの、花房の長さはまだ50cm程度というところであった。
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ノダナガフジ No.3・1/4(2017.4.28 撮影)
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ノダナガフジ No.3・2/4(2017.4.28 撮影)
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ノダナガフジ No.3・3/4(2017.4.28 撮影)
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ノダナガフジ No.3・4/4(2017.4.28 撮影)
2番目の大藤棚は「八重藤」で、この花は近くで見るとなかなか美しく、ぶどうの房のようにも見える。この藤の名称は、足利のフジ・八重黒龍藤で、樹齢150年、花房は他の3本に較べるととても短く30cmである。
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八重藤棚・1/4(2017.4.28 撮影)
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八重藤棚・2/4(2017.4.28 撮影)
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八重藤棚・3/4(2017.4.28 撮影)
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八重藤棚・4/4(2017.4.28 撮影)
この八重藤のすぐ近くに、池に架けられた「うす紅橋」があり、この橋の上にはアーチ状の藤棚があって、文字通り薄紅色の藤が満開に近い状態で咲いていて、多くの観光客の目を楽しませていた。
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うす紅橋の上に架けられている藤棚(2017.4.28 撮影)
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うす紅橋の上のアーチ状の藤棚に咲く薄紅色の藤・1/2(2017.4.28 撮影)
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うす紅橋の上のアーチ状の藤棚に咲く薄紅色の藤・2/2(2017.4.28 撮影)
同じ薄紅藤は、観光客が休憩するための場所にある「うす紅の棚」でも見ることができるが、満開のこの花は見事である。
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「うす紅の棚」の下で休憩する観光客(2017.4.28 撮影)
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美しい薄紅藤の花(2017.4.28 撮影)
前掲の案内図からも判るように、このうす紅橋の前方(?)には、ほぼ同じ規模の2つの大藤棚、ノダナガフジ No.2とノダナガフジ No.1が遊歩道を挟んで隣接して設けられている。ちなみに、単純計算をすると4本の大藤のうち最大の、ノダナガフジ No.2の広がりは南北35.8mx東西37.1m、1328m2 に及ぶ。
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ノダナガフジ No.2(2017.4.28 撮影)
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ノダナガフジ No.1(2017.4.28 撮影)
これらの大藤棚を含む足利フラワーパークは、米国CNNのトラベルスタッフが選ぶ「2014年夢の旅行先 10か所」に選ばれたと伝える看板が設置されていた。
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これらの大藤は最初からこの場所にあったわけではなく、1968年に開園した「早川農園」にあったものを農園の移設に伴い移植したものという。
入念な事前の根切りと藤棚の縮小を行うと同時に、新たな移植先の土壌改良を行うことで、1994年1月に他の多くの巨樹、古木と共に移植を成功させ、1997年に「あしかがフラワーパーク」としてオープンしている。
大藤と共に移植されたという庭木仕立ての藤のいくつかを紹介する。
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庭木仕立ての藤・1/6 (2017.4.28 撮影)
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庭木仕立ての藤・2/6 (2017.4.28 撮影)
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庭木仕立ての藤・3/6 (2017.4.28 撮影)
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庭木仕立ての藤・4/6 (2017.4.28 撮影)
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庭木仕立ての藤・5/6 (2017.4.28 撮影)
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庭木仕立ての藤・6/6 (2017.4.28 撮影)
この藤の木を餌にしている蝶がいる。コミスジとウラギンシジミであるが、園内ではウラギンシジミの♀が藤の花のつぼみに産卵のためだろうか、止まっているところを見ることができた。ウラギンシジミは年に2回発生するが、春から初夏にかけて発生する第1化の幼虫は、藤類のつぼみ、花、若い種子、若葉などをたべる。夏から秋にかけての第2化では同じマメ科のクズが主要な食草で、つぼみと花を食べる。
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藤の花芽にとまるウラギンシジミ♀(2017.4.28 撮影)
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藤の葉の上で翅を広げるウラギンシジミ♀(2017.4.28 撮影)
美しい藤の花を見た後、帰り間際にこのウラギンシジミに出会い、より一層気分良く足利フラワーパークを後にすることができた。