4月になると雲場池とその周辺を取り巻く様子は一変する。木々が芽吹き、コブシ、チョウジザクラ、オオヤマザクラ、ネコヤナギなどの花も揃って咲き始める。遊歩道の足元には数種のスミレが咲き始め、散歩が楽しくなる。
3月にはまだ増減を繰り返していた水鳥たちの数や種類にも変化があり、マガモ、オカヨシガモ、キンクロハジロ、オオバンなどの姿は消えてしまう。期待していたマガモのエクリプスの姿を、今年は見ることができそうにない。
4月下旬時点で見られるのはなぜかコガモと、通年生息しているカルガモ、そしてこのところよく姿を見せるようになったカイツブリである。
池の周辺では3月から引き続いてミソサザイの大きな鳴き声が響き、ウグイスの鳴き声も遠くから聞こえる。どちらもその姿を見つけるのは難しいが、ミソサザイは先月に続いて動画を撮ることができた。ウグイスの方は鳴いている姿の撮影に何度か挑戦したものの、姿をはっきりととらえらることができず、雲場池の景色を背景に鳴き声だけを録音してみた。
野鳥の仲間では、いつも見られるシジュウカラのほか、ヤマガラ、ヒガラ、コゲラ、アカゲラ、キセキレイ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、コサメビタキ、アオジなどが見られた。少し珍しいところではソウシチョウの姿を一瞬茂みの中に認めた。
シジュウカラは子育ての準備を始めているようである。別荘地の中でなにやら不思議な動きをしている個体がいたので、レンズ越しに見ると、巣の材料を熱心に咥えようとしているところであった。苔をむしっているのかと思っていたが、妻に見せるとヤママユガの繭を見つけてそれをほぐそうとして格闘しているようだとのこと。確かに苔ではなく緑色の繊維が見える。
では、まずは定点の変化をスマホで撮影したパノラマ写真で。
3月24日撮影
3月30日撮影
4月4日撮影
4月12日撮影
4月19日撮影
4月25日撮影
4月26日撮影
続いて、春を告げてくれるミソサザイとウグイスの鳴き声を聞いていただく。
ミソサザイの囀り(2023.4.12 撮影)
ウグイスの囀り(2023.4.26 撮影)
次の動画は巣作りの準備に余念のないシジュウカラ
巣作りの材料を集めるシジュウカラ(2023.4.25 撮影)
冬の間目を楽しませてくれた水鳥たちに代わって、池周辺の別荘地の庭ではコブシの花が咲き始めた。
コブシ(2023.4.12 撮影)
コブシ(2023.4.19 撮影)
コブシ(2023.4.19 撮影)
コブシ(2023.4.12 撮影)
コブシ(2023.4.14 撮影)
コブシ(2023.4.14 撮影)
コブシ(2023.4.14 撮影)
コブシ(2023.4.14 撮影)
名前のチョウジの由来が花を横から見ると丁子(クローブ)のように見えることから名づけられているというチョウジザクラは小型の花が清楚で美しい。
チョウジザクラ(2023.4.14 撮影)
チョウジザクラ(2023.4.12 撮影)
オオヤマザクラは花びらがピンク色で大きい。これらの花が同時に咲き始めるのは寒冷地の特徴といえる。
オオヤマザクラ(2023.4.12 撮影)
オオヤマザクラ(2023.4.14 撮影)
ネコヤナギ(2023.4.2 撮影)
タチヤナギ(2023.4.19 撮影)
目立たないが遊歩道の足元にはアオイスミレ、タチツボスミレ、ヒカゲスミレが見られる。別荘地の周囲に積み上げられた浅間石の隙間には小さいがピンク色のヒナスミレの花が美しい。
アオイスミレ(2023.4.2 撮影)
タチツボスミレ(2023.4.19 撮影)
タチツボスミレ(2023.4.12 撮影)
タチツボスミレ(2023.4.14 撮影)
タチツボスミレ(2023.4.19 撮影)
ヒカゲスミレ(2023.4.14 撮影)
ヒカゲスミレ(2023.4.14 撮影)
ヒナスミレ(2023.4.3 撮影)
ヒナスミレ(2023.4.14 撮影)
種子をつけるヒナスミレ(2023.4.25 撮影)
雲場池に至る道路沿いには日本の野生種ではないが、数種のスミレの仲間も咲き始める。
フイリゲンジスミレ(2023.4.12 撮影)
ニオイスミレ(2023.4.12 撮影)
アメリカスミレサイシン(2023.4.12 撮影)
スミレのほかにも可憐な花をつける植物を見かけるようになる。
エンレイソウ(2023.4.25 撮影)
フデリンドウ(2023.4.25 撮影)
フデリンドウ(2023.4.25 撮影)
ユキザサ(2023.4.25 撮影)
オトメエンゴサク(? 2023.4.25 撮影)
ヤマエンゴサク(? 2023.4.14 撮影)
続いて、他の水鳥たちはいなくなってしまったが、今もまだ見られた水鳥たちの姿。通年見られるカルガモは別にして、今年はなぜかコガモが今も数羽残り、昨年ここで繁殖していたカイツブリの姿も見られる。
カルガモ(2023.4.4 撮影)
餌を採るカルガモ(2023.4.2 撮影)
樹上のカルガモ(2023.3.31 撮影)
コガモ♂(2023.4.2 撮影)
コガモ♂(2023.4.19 撮影)
コガモ♀(2023.3.24 撮影)
カイツブリ(2023.4.2 撮影)
野鳥の仲間では、いつも見られるシジュウカラのほか、ヤマガラ、ヒガラ、コゲラ、アカゲラ、キセキレイ、ハクセキレイ、ヒヨドリ、コサメビタキ、アオジなどが見られた。少し珍しいところではソウシチョウの姿を一瞬茂みの中に認めた。
シジュウカラ(2023.3.27 撮影)
川で遊んでいるようにみえるヤマガラ(2023.4.4 撮影)
モミジの花芽をついばみに来たヒガラ(2023.4.25 撮影)
ヒガラ(2023.4.25 撮影)
枝から枝へと飛び移るヒガラ(2023.4.25 撮影)
コゲラ(2023.4.3 撮影)
アカゲラ(2023.4.19 撮影)
キセキレイ(2023.4.12 撮影)
ハクセキレイ(2023.4.3 撮影)
ヒヨドリ(2023.4.26 撮影)
コサメビタキ(2023.3.27 撮影)
コサメビタキ(2023.4.26 撮影)
コサメビタキ(2023.4.25 撮影)
カワラヒワ(2023.4.4 撮影)
アオジ(2023.4.14 撮影)
上の写真撮影後、後を追うようにやってきたアオジ(2023.4.14 撮影)
チラと姿を見せて飛び去った外来種のソウシチョウ(2023.4.19 撮影)
霧の出た日、多数のツバメが餌を探して飛び交っていたが、中には枝先で休憩する個体もいた。
霧の中を飛びまわるツバメ(2023.4.26 撮影)
枯れ枝の先で休むツバメ(2023.4.26 撮影)
動物ではニホンリスの姿を時々見かける。樹上からこちらの様子をうかがっていたと思うと、さっと身をひるがえして消えていく。
ニホンリス(2023.4.26 撮影)
雲場池周辺でチョウの姿を見かける機会はあまりないが、今月はミヤマセセリとシジミチョウに出会った。ミヤマセセリは幼虫で冬を越して早春蛹になり羽化するというから、羽化して間もない個体である。
シジミチョウの方は大きさからヤマトシジミかと即断していたが、よく考えてみると発生時期が少し早いようである。翅裏の紋様からスギタニルリシジミかとも思えるが、これまで見たことが無いのでよく分からないでいる。
このシジミチョウがスギタニルリシジミだとすれば、ミヤマセセリとともに年1回の羽化で、ヒメギフチョウと同じで今の時期だけに見られる種ということになる。
ミヤマセセリ(2023.4.14 撮影)
スギタニルリシジミ(? 2023.4.19 撮影)
開翅したスギタニルリシジミ♂(? 2023.4.19 撮影)
完