7月22日に関東・甲信地方の梅雨明けが発表された。雲場池の定点の朝の様子は次のようで、サンプリングではあるが、先月に比べるとこのところ青空の写真がずいぶん増えた。
今月中・下旬の写真に見られる、池表面に浮かんでいるものは池の底から浮き上がってきた藻のようで、景観面では美しいものではない。ただ、池で繁殖しているカルガモの親子は、この藻を熱心に食べていて、清掃に貢献している。
7月1日撮影
7月6日撮影
7月10日撮影
7月15日撮影
7月21日撮影
7月25日撮影
先月に引き続いて、7月の雲場池の主役はカルガモの親子であった。それも、今年は2組の親子の登場である。
一組目のカルガモの親子は、雛が9羽いて、6月1日に初めて雲場池で見かけた。その後、雛の数は7羽に減ってしまったが、下旬にはすっかり大きく成長した雛の姿が見られた。
そして、6月29日に小さな12羽のヒナを連れた2組目のカルガモの母親が突然姿をみせて、驚かされた。
今月は、この2組のカルガモの親子の様子を追ってみたが、どちらのカルガモの親子についても、揃って池を泳いでいるところを見かける機会はほとんどなかった。池に生えている菖蒲の陰に、上手に隠れてしまったのか、池中央部の小島に上陸して休息していたのだろうと思うのだが。
以下、撮影した写真をご紹介する。
先ずは先月から続いて、1組目のカルガモの親子から。
雲場池上流の川沿いで母親に見守られて休息するカルガモの雛(2023.7.1 撮影)
休息する7羽のカルガモの雛(2023.7.1 撮影)
休息するカルガモの雛(2023.7.1 撮影)
母親と共に再び下流に下る7羽のカルガモ雛(2023.7.1 撮影)
翌日も同じように水辺で休息する姿が見られた。
水辺で休息する7羽のカルガモの雛(2023.7.2 撮影)
しかし、これ以降この親子の姿を見る機会がなくなり、次に見かけたのは7月24日で、7羽の雛たちは無事成長し、母親と区別がつかないほどにまでなっていた。それでも、やはり親鳥は常に周囲に気を配りながら、子供たちを見守っていた。
橋の上で雛を見守るカルガモの親鳥(2023.7.24 撮影)
親鳥と同じくらいに成長した7羽のカルガモの子供と親鳥(右端 2023.7.24 撮影)
成長した7羽の子供を見守るカルガモの親鳥(左から2番目 2023.7.24 撮影)
続いて、2組目のカルガモの親子。初めて見た6月29日時点での雛の数はで12羽であった。
先月報告したが、6月下旬に偶然見かけた2羽の雛と、親子は、この2組目の親子の一部だけを目撃していたようで、その後雛だけ、あるいは雛1羽と親鳥の姿を見ることはなかった。ただ、一度だけ、家族からはぐれてしまったと思われる1羽の雛を小池で見かけたことがあった。
2組目のカルガモの雛 1/2(2023.6.30 撮影)
2組目のカルガモの雛 2/2(2023.6.30 撮影)
2組目のカルガモの親子 1/3(2023.6.30 撮影)
2組目のカルガモの親子 2/3(2023.6.30 撮影)
2組目のカルガモの親子 3/3(2023.6.30 撮影)
池を元気に泳ぐカルガモの雛 (2023.7.2 撮影)
カルガモの雛 (2023.7.2 撮影)
頭上を飛ぶシジミチョウを目で追うカルガモの雛 1/2(2023.7.3 撮影)
頭上を飛ぶシジミチョウを目で追うカルガモの雛 2/2(2023.7.3 撮影)
菖蒲の葉上で休息するカルガモの雛 1/2(2023.7.3 撮影)
菖蒲の葉上で休息するカルガモの雛 2/2(2023.7.3 撮影)
雲場池の小池で1羽だけになり仲間を呼んで鳴き続けるカルガモの雛(2023.7.10 撮影)
この日から10日以上カルガモの親子を見ることはなく、次に見かけたのは7月21日であった。雛の数は9羽に減少していた。
雲場池を泳ぐ9羽のカルガモの雛と親鳥(2023.7.21 撮影)
元気に餌を探して食べるカルガモの雛(2023.7.21 撮影)
しばらく雲場池で餌を探して泳いでいたが、気が付くと池から上がり、私の足元を通り過ぎて、隣接する精進場川の護岸壁の茂みに姿を消した。
雲場池から隣接する精進場川に移動するカルガモの親子(2023.7.21 撮影)
まさかと思い、川の流れが見える場所に移動してみたところ、5-6mほどの護岸壁を飛び降りたようで、カルガモ親子はすでに川の中で餌を探していた。
精進場川に下りて餌を探すカルガモの親子 1/2(2023.7.21 撮影)
精進場川に下りて餌を探すカルガモの親子 2/2(2023.7.21 撮影)
2組目のカルガモ親子は、雛の数は12羽から9羽に減ったものの、元気に成長しているようである。
さて、梅雨の季節になり、池周辺ではキノコも多数出てきている。名前の判らないものが大半であるが、中には姿や色に特徴があって、名前の判るテングタケやタマゴタケが含まれている。
テングタケ(2023.7.1 撮影)
テングタケ(2023.7.3 撮影)
テングタケ(2023.7.11 撮影)
タマゴタケ(2023.7.2 撮影)
タマゴタケ(2023.7.3 撮影)
苔の中に生える大きなキノコ(2023.7.22 撮影)
先月紹介したギンリョウソウの集団のほかにも、今年はギンリョウソウをよく見かける。それも例年に比べると一か所に生える株数が多いようである。
ギンリョウソウ1/7(2023.7.2 撮影 )
ギンリョウソウ2/7(2023.7.8 撮影 )
ギンリョウソウ3/7(2023.7.8 撮影 )
ギンリョウソウ4/7(2023.7.11 )
ギンリョウソウ5/7(2023.7.11 )
ギンリョウソウ6/7(2023.7.11 )
ギンリョウソウ7/7(2023.7.11 )
山野草では、7月中旬頃から多くのヤマユリが咲き、周囲に芳香を漂わせる。ほかには、ウバユリ、オオウバユリ、ノカンゾウ、ホタルブクロが咲き始める。
別荘内を流れる小川に倒れこむように咲くヤマユリ(2023.7.24 撮影)
別荘の浅間石の擁壁の上に咲くヤマユリ 1/2(2023.7.25 撮影)
別荘の浅間石の擁壁の上に咲くヤマユリ 2/2(2023.7.25 撮影)
別荘の庭に咲くオオウバユリ(2023.7.22 撮影)
遊歩道脇に咲くウバユリ(2023.7.25 撮影)
遊歩道脇に咲くノカンゾウ(2023.7.24 撮影)
遊歩道脇に咲くホタルブクロ1/2(2023.7.6 撮影)
遊歩道脇に咲くホタルブクロ2/2(2023.7.15 撮影)
別荘地の浅間石の擁壁に沿って、少し珍しいランの仲間が花をつけているのを見つけた。花がラン独特の形状をしているので、それと判る。これまで私は見たことのない種であったので、原色牧野植物大図鑑(北隆館発行)で調べたところ候補として、ジンバイソウとクモキリソウが挙がった。どちらも双葉で、葉の周辺が細かく波打つようになっている特徴がある。
迷うところだが、図鑑のジンバイソウには長めの茎に小さな葉が多数描かれているが、今回撮影した写真にはそうした葉は見られないので、クモキリソウではないかと判定した。
浅間石の擁壁のそばに咲くクモキリソウ(2023.7.6 撮影)
今月は野鳥の種数も個体数も多くなく、キビタキとヒタキの仲間の幼鳥らしい姿をみかけたのにとどまる。白い斑点が見られることから、この幼鳥はジョウビタキではないかと推測している。ウグイスは鳴き声は聞こえてくるが、姿は見られない。このほか、久々にカワウの姿を見かけた。
キビタキ(2023.7.10 撮影)
ジョウビタキの幼鳥1/3(2023.7.25 撮影)
ジョウビタキの幼鳥2/3(2023.7.25 撮影)
ジョウビタキの幼鳥3/3(2023.7.25 撮影)
カワウ(2023.6.30 撮影)
昆虫ではトンボが飛びはじめ、雲場池近くの民家に咲く花にはミヤマカラスアゲハが吸蜜に来るようになった。
飛び始めたトンボ1/2(2023.7.15 撮影)
飛び始めたトンボ2/2(2023.7.25 撮影)
ダビドサナエ1/2(? 2023.7.6 撮影)
ダビドサナエ2/2(? 2023.7.6 撮影)
ミヤマカラスアゲハ♂1/2(2023.7.20 撮影)
ミヤマカラスアゲハ♂2/2(2023.7.20 撮影)
ホシミスジ(2023.7.20 撮影)
ちょうどこの間に、我が家で飼育していたアサギマダラが羽化した。数日はケージの中で様子を見たが、やがて飛び立っていった。
アサギマダラの蛹(2023.7.16 撮影)
羽化が近くなったアサギマダラの蛹(2023.7.17 撮影)
羽化後ブッドレアで吸蜜するアサギマダラ♀1/2(2023.7.22 撮影)
羽化後ブッドレアで吸蜜するアサギマダラ♀2/2(2023.7.22 撮影)
完