軽井沢からの通信ときどき3D

移住して10年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

今月の雲場池(7月)

2023-07-28 00:00:00 | 軽井沢
 7月22日に関東・甲信地方の梅雨明けが発表された。雲場池の定点の朝の様子は次のようで、サンプリングではあるが、先月に比べるとこのところ青空の写真がずいぶん増えた。

 今月中・下旬の写真に見られる、池表面に浮かんでいるものは池の底から浮き上がってきた藻のようで、景観面では美しいものではない。ただ、池で繁殖しているカルガモの親子は、この藻を熱心に食べていて、清掃に貢献している。

7月1日撮影

7月6日撮影


7月10日撮影

7月15日撮影

7月21日撮影

7月25日撮影

 先月に引き続いて、7月の雲場池の主役はカルガモの親子であった。それも、今年は2組の親子の登場である。

 一組目のカルガモの親子は、雛が9羽いて、6月1日に初めて雲場池で見かけた。その後、雛の数は7羽に減ってしまったが、下旬にはすっかり大きく成長した雛の姿が見られた。

 そして、6月29日に小さな12羽のヒナを連れた2組目のカルガモの母親が突然姿をみせて、驚かされた。

 今月は、この2組のカルガモの親子の様子を追ってみたが、どちらのカルガモの親子についても、揃って池を泳いでいるところを見かける機会はほとんどなかった。池に生えている菖蒲の陰に、上手に隠れてしまったのか、池中央部の小島に上陸して休息していたのだろうと思うのだが。

 以下、撮影した写真をご紹介する。

 先ずは先月から続いて、1組目のカルガモの親子から。

雲場池上流の川沿いで母親に見守られて休息するカルガモの雛(2023.7.1 撮影)

休息する7羽のカルガモの雛(2023.7.1 撮影)

休息するカルガモの雛(2023.7.1 撮影)

母親と共に再び下流に下る7羽のカルガモ雛(2023.7.1 撮影)

 翌日も同じように水辺で休息する姿が見られた。

水辺で休息する7羽のカルガモの雛(2023.7.2 撮影)

 しかし、これ以降この親子の姿を見る機会がなくなり、次に見かけたのは7月24日で、7羽の雛たちは無事成長し、母親と区別がつかないほどにまでなっていた。それでも、やはり親鳥は常に周囲に気を配りながら、子供たちを見守っていた。
 橋の上で雛を見守るカルガモの親鳥(2023.7.24 撮影)

親鳥と同じくらいに成長した7羽のカルガモの子供と親鳥(右端 2023.7.24 撮影)


成長した7羽の子供を見守るカルガモの親鳥(左から2番目 2023.7.24 撮影)

 続いて、2組目のカルガモの親子。初めて見た6月29日時点での雛の数はで12羽であった。

 先月報告したが、6月下旬に偶然見かけた2羽の雛と、親子は、この2組目の親子の一部だけを目撃していたようで、その後雛だけ、あるいは雛1羽と親鳥の姿を見ることはなかった。ただ、一度だけ、家族からはぐれてしまったと思われる1羽の雛を小池で見かけたことがあった。
 
2組目のカルガモの雛 1/2(2023.6.30 撮影)

2組目のカルガモの雛 2/2(2023.6.30 撮影)

2組目のカルガモの親子 1/3(2023.6.30 撮影)

2組目のカルガモの親子 2/3(2023.6.30 撮影)

2組目のカルガモの親子 3/3(2023.6.30 撮影)


池を元気に泳ぐカルガモの雛 (2023.7.2 撮影)

カルガモの雛 (2023.7.2 撮影)

頭上を飛ぶシジミチョウを目で追うカルガモの雛 1/2(2023.7.3 撮影)

頭上を飛ぶシジミチョウを目で追うカルガモの雛 2/2(2023.7.3 撮影)

菖蒲の葉上で休息するカルガモの雛 1/2(2023.7.3 撮影)

菖蒲の葉上で休息するカルガモの雛 2/2(2023.7.3 撮影)

雲場池の小池で1羽だけになり仲間を呼んで鳴き続けるカルガモの雛(2023.7.10 撮影) 

 この日から10日以上カルガモの親子を見ることはなく、次に見かけたのは7月21日であった。雛の数は9羽に減少していた。

雲場池を泳ぐ9羽のカルガモの雛と親鳥(2023.7.21 撮影)

元気に餌を探して食べるカルガモの雛(2023.7.21 撮影)

 しばらく雲場池で餌を探して泳いでいたが、気が付くと池から上がり、私の足元を通り過ぎて、隣接する精進場川の護岸壁の茂みに姿を消した。 
  雲場池から隣接する精進場川に移動するカルガモの親子(2023.7.21 撮影)

 まさかと思い、川の流れが見える場所に移動してみたところ、5-6mほどの護岸壁を飛び降りたようで、カルガモ親子はすでに川の中で餌を探していた。

精進場川に下りて餌を探すカルガモの親子 1/2(2023.7.21 撮影)

精進場川に下りて餌を探すカルガモの親子 2/2(2023.7.21 撮影)

 2組目のカルガモ親子は、雛の数は12羽から9羽に減ったものの、元気に成長しているようである。

 さて、梅雨の季節になり、池周辺ではキノコも多数出てきている。名前の判らないものが大半であるが、中には姿や色に特徴があって、名前の判るテングタケやタマゴタケが含まれている。


テングタケ(2023.7.1 撮影)

テングタケ(2023.7.3 撮影)


テングタケ(2023.7.11 撮影)

タマゴタケ(2023.7.2 撮影)

タマゴタケ(2023.7.3 撮影)


苔の中に生える大きなキノコ(2023.7.22 撮影)

 先月紹介したギンリョウソウの集団のほかにも、今年はギンリョウソウをよく見かける。それも例年に比べると一か所に生える株数が多いようである。


ギンリョウソウ1/7(2023.7.2 撮影 )

ギンリョウソウ2/7(2023.7.8 撮影 )


ギンリョウソウ3/7(2023.7.8 撮影 )

ギンリョウソウ4/7(2023.7.11 )

ギンリョウソウ5/7(2023.7.11 )

ギンリョウソウ6/7(2023.7.11 )

ギンリョウソウ7/7(2023.7.11 )

 山野草では、7月中旬頃から多くのヤマユリが咲き、周囲に芳香を漂わせる。ほかには、ウバユリ、オオウバユリ、ノカンゾウ、ホタルブクロが咲き始める。

別荘内を流れる小川に倒れこむように咲くヤマユリ(2023.7.24 撮影)

別荘の浅間石の擁壁の上に咲くヤマユリ 1/2(2023.7.25 撮影)

別荘の浅間石の擁壁の上に咲くヤマユリ 2/2(2023.7.25 撮影)

別荘の庭に咲くオオウバユリ(2023.7.22 撮影)

遊歩道脇に咲くウバユリ(2023.7.25 撮影)


遊歩道脇に咲くノカンゾウ(2023.7.24 撮影)

遊歩道脇に咲くホタルブクロ1/2(2023.7.6 撮影)

遊歩道脇に咲くホタルブクロ2/2(2023.7.15 撮影)

 別荘地の浅間石の擁壁に沿って、少し珍しいランの仲間が花をつけているのを見つけた。花がラン独特の形状をしているので、それと判る。これまで私は見たことのない種であったので、原色牧野植物大図鑑(北隆館発行)で調べたところ候補として、ジンバイソウとクモキリソウが挙がった。どちらも双葉で、葉の周辺が細かく波打つようになっている特徴がある。

 迷うところだが、図鑑のジンバイソウには長めの茎に小さな葉が多数描かれているが、今回撮影した写真にはそうした葉は見られないので、クモキリソウではないかと判定した。


浅間石の擁壁のそばに咲くクモキリソウ(2023.7.6 撮影)

 今月は野鳥の種数も個体数も多くなく、キビタキとヒタキの仲間の幼鳥らしい姿をみかけたのにとどまる。白い斑点が見られることから、この幼鳥はジョウビタキではないかと推測している。ウグイスは鳴き声は聞こえてくるが、姿は見られない。このほか、久々にカワウの姿を見かけた。

キビタキ(2023.7.10 撮影)

ジョウビタキの幼鳥1/3(2023.7.25 撮影)

ジョウビタキの幼鳥2/3(2023.7.25 撮影)

ジョウビタキの幼鳥3/3(2023.7.25 撮影)


カワウ(2023.6.30 撮影)

 昆虫ではトンボが飛びはじめ、雲場池近くの民家に咲く花にはミヤマカラスアゲハが吸蜜に来るようになった。


飛び始めたトンボ1/2(2023.7.15 撮影)

飛び始めたトンボ2/2(2023.7.25 撮影)

ダビドサナエ1/2(? 2023.7.6 撮影)

ダビドサナエ2/2(? 2023.7.6 撮影)
ミヤマカラスアゲハ♂1/2(2023.7.20 撮影)

ミヤマカラスアゲハ♂2/2(2023.7.20 撮影)

ホシミスジ(2023.7.20 撮影)

 ちょうどこの間に、我が家で飼育していたアサギマダラが羽化した。数日はケージの中で様子を見たが、やがて飛び立っていった。

アサギマダラの蛹(2023.7.16 撮影)

羽化が近くなったアサギマダラの蛹(2023.7.17 撮影)

羽化後ブッドレアで吸蜜するアサギマダラ♀1/2(2023.7.22 撮影)

羽化後ブッドレアで吸蜜するアサギマダラ♀2/2(2023.7.22 撮影)


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ウクライナ情勢(7/18~7/24)

2023-07-25 00:00:00 | ウクライナ情勢
7月18日
・露への車輸出規制 強化 中古車含む 制裁 米欧と連携 排気量1900㏄超対象 政府方針
・クリミア大橋に攻撃 ウクライナ関与か 露、穀物輸出「停止」
・露軍補給 妨害狙う ウクライナ 後方拠点攻撃に注力
・北、軍事挑発の継続示唆 金与正氏 米韓核協議を批判
・日中防衛幹部が北京で対面交流
・深層NEWS 台湾有事巡り議論
・ウクライナ孤児 遠い安住 欧州各地米で保護 戦乱 養子縁組進まず
 「国際機関の懸け橋 必要」

7月19日
・ウクライナ輸出継続探る 露、穀物合意停止を通告
・露、ウクライナに報復 クリミア大橋損傷 オデーサなど攻撃
・中露、近く日本海演習 海域に集結
・米国人一人 北越境、拘束か
・【社説】穀物合意停止 露は安全な輸送の責務果たせ
・北東アジアリスク 北ミサイルが1位 日米中韓の専門家選出
・露「制裁に風穴」図る 穀物合意停止 各国非難「世界を脅迫」
・米韓「北の核」けん制 NCG初会合 抑止策具体化で合意
・露主要拠点からワグネルが撤収
・元米国務長官と中国国防相会談

7月20日
・北が短距離弾道弾2発 EEZ外に落下 米原潜けん制か
・AI規制 割れた中露 「国連が調整役」中国支持
・中国、日本産全て検査 放射性物質 水産物 処理水放出でけん制か
・次世代炉燃料 日英開発 原子力機構発表 炉の基本設計も
・中国海警船4隻 尖閣沖領海侵入
・日米韓中の専門家、安保議論 3年ぶり アジア平和会議 対面開催
・【解説】NATO バルト3国防衛強化 対露 最前線の加盟国
 冷戦後初 軍事計画を策定 「人間の鎖」抵抗の歴史
・米中「気候」で対話継続 ケリー氏訪中 緊張緩和を演出
 温室ガス 削減目標は平行線
・尹氏、北の核挑発に警告 「政権終末に」 米原潜を視察
・北拘束 懲戒予定の米兵 空港から逃走、故意に越境
・露、オデーサ連日攻撃 ウクライナ南部 穀物輸出再開 妨害狙いか
 反攻 東部で前進遅く
・英、弾薬など追加備蓄へ 戦略文書改定
・自国に(NATO加盟に向け)外国基地 憲法改正に言及 ウクイライナ国防相
・深層NEWS プーチン氏欠席へ BRICS首脳会議 ICC逮捕状回避か
       橋攻撃「補給を妨害」  
・ プーチン氏 強硬傾斜 黒海封鎖 穀物輸出停滞 長期化恐れ 「弱腰」国内批判避け
・中国、食料安保を懸念 復帰希望か
・ウクライナへ 米が追加支援
・習氏・キッシンジャー氏会談

7月21日
・露、黒海を封鎖 ウクライナ入港 全船に攻撃警告 小麦8%急騰
・北発射 日米韓が「懸念」 局長級協議 安保協力強化で一致
・中露演習、日本海で開始
・防衛省 レーダー配備へ説明会 沖縄・北大東島 警戒監視強化狙う
・穀物輸出「影響注視」 官房長官
・立民、「処理水」巡り迷走 一部左派 韓国野党に同調 党内対立懸念 厳格処分できず
・「プリゴジン氏演説」動画 露軍を批判 ワグネル分裂か
・露、AI開発を推進へ プーチン氏表明 「ソ連時代の核同様に重要」
・イスラエル 「最強防空網」供与拒む 対ウクライナ 露に配慮、技術流出を警戒

7月22日
・香港、日本産の検査強化 放射性物質 水産物 通関に遅れ
・露、黒海でミサイル演習 穀物輸出の阻止狙う
・オデーサ攻撃 穀物120トン被害 穀物倉庫に着弾
・ウクライナ クラスター弾使用 
・日クロアチア 露侵略受け結束 外相会談
・穀物輸出合意 露の離脱非難 官房長官
・林氏 アジア・アフリカ訪問へ 6か国 新興国と連携強化図る
・北拘束米兵 安否つかめず 米政府 緊張の局面 対応苦慮
・ウクライナ EU「軍事支援金枠」提案 外相理事会 4年3.1兆円確約
・露、英外交官の旅行制限 ウクライナ支援 報復主張
・プーチン氏 狭まる外遊 BRICS対面 南ア拒否か ICC逮捕状で
・LNG事業式典 プーチン氏出席
・ワグネル関係 英が制裁発表 アフリカで虐殺
・中国けん制 共同訓練開始 米豪日など
・特殊部隊 ワグネル訓練 ベラルーシ
・深層NEWS 米が露に追加制裁 穀物合意「本当に潰す」
・露中銀、1%利上げ 年8.5%
・処理水放出設備 漁連幹部が視察

7月23日
・宮古島 シェルター整備 政府方針 台湾有事念頭 住民避難用
・地球を読む 国際秩序と中国 野心や覇権的動き 脅威に 日本 米欧と外交主導を
 細谷 雄一 慶応大学教授
・黒海船舶臨検 露が示唆 ウクライナ、トルコと会談
・日米欧 穀物合意「露復帰を」
・北、巡航ミサイル数発 黄海に 米艦韓国寄港に反発
・G20 共同声明見送り エネ相会合 化石燃料削減でズレ
・穀物合意停止 ウクライナ外交攻勢 中国取り込み狙う エチオピア・パキスタン
・露、政権批判のブロガー拘束
・駐英ウクライナ大使解任 ゼレンスキー氏を批判 NATO加盟巡り
・露ベラルーシ 23日首脳会談
・CIA長官 閣僚起用へ バーンズ氏 露侵略の対応評価

7月24日
・オデーサ 大聖堂損傷 ウクライナ 露ミサイル攻撃で 侵略17か月
・露ベラルーシ首脳会談 
・クラスター弾で 露記者が死亡か
・「処理水は安全」英語動画で 外務省公開 中国・韓国語 月内にも
・台湾有事備え 避難体制強化 政府 石垣や与那国 加速
 空港やシェルター 松野氏協議
・ウクライナ侵略17か月 プーチン氏 揺らぐ基盤 侵略の一翼ワグネル反乱
 NATO拡大 トルコ同意
 処分不明確 権力闘争の恐れ 北海道大学教授 服部倫卓氏(ロシア・ユーラシア経済論)
・バイデン氏 経済前面 低失業率強調 再選へ中間層意識
・侯候補 国民党が正式決定 台湾総統選 親中派支持課題

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OB会展と夢と平和

2023-07-21 00:00:00 | 日記
 今年も元の勤務先のOBによる作品展が、6月18日から24日まで東京交通会館2階で開催された。今年で18回目の開催である。私も誘われて、2017年から参加し、途中不参加であったり、コロナ禍で展示会の開催そのものが中止になったりしたが、今年で4回目の出品であった。

 私の場合、今年は出展作品に悩むことはなかった。すでに当ブログで紹介したように、第1回軽井沢フォトフェストに応募していたからで、今回の作品展にはその中から次の2点の写真を選んで出品し、新たに説明用キャプションを用意した。

OB会展出品作品ー1「アトリの群れ(2022.2.5  撮影)」

 「アトリはスズメ目・アトリ科の鳥で、大きさはスズメと同程度です。カムチャツカ・サハリンにかけての亜寒帯で繁殖し、日本には冬鳥として全国に渡来します。渡来数の多い年には数十万羽の大群となることがあるとされます。
 軽井沢にも数百羽の群が飛来することがあり、樹上に群れたり、写真の様に地上に下りて餌を食べる姿を見かけることがあります。
 第1回軽井沢フォトフェストの佳作入選作品です。」

OB会展出品作品ー2「けあらしの朝の雲場池(2022.12.27  撮影)」

 「冬の朝の雲場池の光景です。雲場池の水源は、御膳水と呼ばれる清らかな湧水で、冬に外気温がマイナス十度以下になっても、比較的暖かく、豊富な水が流入する雲場池はめったに凍ることはありません。
 冬の朝、池から立ち上る水蒸気が冷たい大気に冷やされて、写真の様に”けあらし”と呼ばれる霧を発生させます。一羽の水鳥が写っていますが、これはコガモの姿です。
 第1回軽井沢フォトフェストの入選作品です。」 

 さて、昨年から始まったことであるが、展示会終了後、出展全作品のカラー写真と作品に添えられた説明文をまとめた「作品集」が今年も自宅に送られてきた。そこには、今回の作品展の出展者数は34人、作品展数は72点、来場者数は403人であったと、書き添えられている。これは世話人のお一人のM氏の尽力により作成されているものである。

 全38ページの大分なものであるが、表紙と内容の一部を紹介すると、
 
 ●作品集表紙


 ●作品集「絵画部門」から
 ●作品集「写真部門」から
 ●作品集「陶芸部門」から

 ●「作品集「工芸部門」から、

 以上、ごく一部をご紹介したが、力作揃いである。

 ところで、今年の絵画部門の中に異色の作品が出展されていて、私の目を引いた。O氏の作品2点であるが、いずれも絵物語になっている。

 作品名は「プーチン犬にされた『ゆめ』物語」と「『九尾狐伝説』別伝」である。後者の方は、那須岳にある「殺生石」が2022年3月に割れ、ニュースになったことを題材としたものであるが、前者の方は、ご存じプーチン大統領に日ロ友好の証として当時の秋田県知事から贈られた秋田犬についての物語であり、作品集から引用すると次の様である。
OB会展に出品されたO氏の作品「プーチン犬にされた『ゆめ』物語」(作品集から引用)

 この作品に添えられた説明文は次のようである。

 「昨年2月プーチンによるウクライナ侵攻が始まりました。その10年前の2012年、あきたいぬ『ゆめ』が日ロ友好のためプーチンに贈られました。
 ネット情報によれば、その後の『ゆめ』の消息を多くの方が心配されています。
 ウクライナの忠犬ハチ公と呼ばれている『リニ』の話も事実です。
 イソップ童話『欲張り犬』寓話も取り入れて絵物語を制作しました。」

 この絵物語の作者O氏は職場では私よりも数年先輩であり、若いころ勤務した研究所では共に絵画部に所属していたことがあるが、私が入社した時にはすでに転勤で他所に出られていたので、一緒に部活動をした記憶はない。ただ、絵画部の部室にO氏の作品が残されていて、そこから氏の力量が感じられたことを覚えている。

 昨年度の作品集を見直してみると、現在のお住まいがある福岡市中央区展区長賞(2020年)を受賞されていることがわかる。次のようである。
O氏の2022年度OB会展出展作品「地に顕われて」、「なんどす?」(作品集から引用)

 世界の多くの人が日々心を傷めているウクライナ情勢であるが、企業OBの我々の展示会にもこうした影響が及んでいることに、あらためてこの侵略戦争が与えている衝撃の大きさを見る思いである。

 私も、このブログで別項目を設けて、2022年2月24日に始まる、ロシアによるウクライナ侵略の経過を「ウクライナ情勢」として、購読紙から関連記事の見出しだけを拾い集めて、記憶にとどめる作業をしているが、長引く戦乱にいつ終わるとも知れない作業になってる。

 さて、絵物語で紹介されたあきたいぬの「ゆめ」についてもう少し調べてみると次のようである。
 
 「ゆめ」は2012(平成24)年、東日本大震災後の支援に対する東北地方からのお礼として秋田県の佐竹敬久知事からプーチン氏に贈られた。「ゆめ」は当時生後3か月で、秋田犬保存会(大館市)を通じて依頼を受けた畠山正二さんが送り出した。

 一方、秋田犬の「ゆめ」を贈ったお礼として、2013年にプーチン大統領から秋田県の佐竹知事に、ロシアのシベリア猫のオスが贈られている。この猫に、佐竹知事は「ミール」と名付けた。「ミール」はロシア語で平和という意味で、プーチン大統領が秋田犬に「ゆめ」という名前をつけたことから、佐竹知事はロシアとの経済交流という夢をさらに進めるためには平和でなければならないと考え、この名前にしたという。

 その後の「ゆめ」だが、2013年には、プーチン大統領と「ゆめ」が一緒に写っている写真が公開されている。
 
 「ゆめ」の消息は、2014(平成26)年2月にロシア南部ソチの大統領公邸で行われた日露首脳会談の際、大統領と一緒に安倍晋三首相を出迎えて以来、3年近く分かっていなかったが、2016年12月、日本メディアがモスクワ・クレムリンで行ったインタビューの際にプーチン氏とともに現れ、AP通信やロイター通信が、プーチン氏と「ゆめ」が戯れる写真を配信し、「ゆめ」(雌、4歳7カ月)が生きていたことが分かった。

 この時、「ゆめ」の元の飼い主の畠山さんは「しばらく報道されなかったので、どうしているか心配していた。大統領に大事にされている様子で、随分たくましくなっていて、うれしい」と話している。

 しかし、その後は「ゆめ」の消息はわからないまま、今回のウクライナへの侵略が始まった。侵略開始後間もないころ、「ゆめ」を育てた畠山正二さんの言葉をNHK WEBニュースは次のように伝えた。

 「秋田県が10年前にロシアのプーチン大統領に贈った秋田犬を育てた大館市の男性は、ウクライナへの軍事侵攻について『強引なやり方で、情けない』としたうえで一日も早く撤退するよう訴えました。
 秋田県は10年前の2012年に経済や観光でロシアとの交流を深めるきっかけにしようと、愛犬家として知られるプーチン大統領に赤毛のメスの秋田犬を贈り、プーチン大統領が『ゆめ』と名付けました。
 生後3か月まで『ゆめ』を育てた大館市の畠山正二さん(78)は、プーチン大統領がウクライナへの軍事侵攻を続けていることについて『どんな理由があろうとも話し合いで解決すべきで、軍事行動を起こすことはよくないことだ。10年前に『ゆめ』を贈ったときは交流のためと考えていたが、強引なやり方でこのような事態を起こしていて情けない』と非難しました。
 そのうえで『ゆめ』の名前が日本語の『夢』に由来していることから『名前に込められた思いとは違う状況が起きていて情けないと思う。『ゆめ』もこのようなことは望んでいないはずだ。これ以上被害が拡大しないように一日も早く軍事侵攻をやめてほしい』と訴えていました(2022年3月4日配信記事)。」

 さらに1年後、ウクライナの情勢は長期化の様相を見せ、ロシア側からの戦術核使用をほのめかす発言も度重なる情勢であるが、再び畠山正二さんの発言が報じられた。関係者にも「ゆめ」の情報は伝えられていないようである。

 「『ロシアで元気に暮らしているといいな』。秋田県の佐竹知事がロシアのプーチン大統領に贈った秋田犬『ゆめ』の幼い頃の写真を手にする大館市のブリーダー、畠山正二さん(79)はつぶやいた。・・・
 畠山さんによると、ゆめは素直で人懐こい性格。皮膚が弱く毛が抜けやすかったため、週1回のシャンプーを欠かさなかった。ロシア渡航後しばらくは、新聞などの報道を通じて現地で元気に暮らす様子を知ることができた。 
 畠山さんが自宅横で運営する犬舎『比内三岳荘』には、12歳のゆめの母犬『 優姫ゆうひめ』がいる 。『ゆめも親と似て体が大きくなっているはず。どんなふうに育ったのだろうか』と思いを巡らせる。・・・ 
 ただ、テレビなどでゆめの映像が流れる機会は減り、5年以上『見た記憶がない』という。元気なら今年で11歳で、犬としては高齢期を迎える。畠山さんは『秋田犬の寿命は14、15年。ゆめを見たい。早く戦争が終わり、元気なうちに姿を見せてほしい』と話す(読売新聞オンライン、2023年3月1日配信)。」
 
 プーチン氏から贈られた猫「ミール」の方は秋田県によると、佐竹知事の自宅で飼われている。軍事侵略が始まる2日前の2022年2月22日(猫の日)には、様子を撮影した動画が動画投稿サイトに公開されているという。タイトルは「ミール君ののんびりした1日」で、「ミール」が佐竹知事の自宅でくつろぐ様子やほかの猫と一緒に過ごす様子が収められていると報じられている。
 
 O氏の絵物語にはもう1頭のあきたいぬの「リニ」が登場する。

 「リニ」はウクライナの首都キーウ近郊マカリウで、ロシア軍に殺害された飼い主の女性を約1カ月にわたって女性宅前で待ち続けたあきたいぬである。ゲラシチェンコ内相顧問が、交流サイト(SNS)に玄関の前に座る「リニ」の写真を投稿。飼い主は悲劇的に亡くなり、「リニ」はボランティアが餌を与えて連れ出そうとしても離れようとしなかったと紹介した。

 O氏はOB会展に出展した絵物語の中で、この2頭の交流を描いていた。

 第二次世界大戦出征体験のある親世代に育てられた我々の世代は「平和」に対する思いが強いのではと思う。O氏は戦後生まれの私よりは少し年上だが、同じように平和を願い、戦争を憎む気持ちが強いようである。

 冷戦が終結し、核戦争の危機から遠のいたと思われた世界であったが、今回のロシアによるウクライナ侵略により状況は一変してしまった。

 この冷戦の終わりにあたり、1985年に米ソ両国のトップ、レーガン大統領とゴルバチョフ書記長はジュネーブで会談し、「これからは人類の平和と発展のため、共通で一つの核融合をめざそう」という合意がなされたとされる。現在話題になっている国際協力による熱核融合実験炉「ITER(イーター )」建設のスタートである。

 核融合発電は戦後も長い間「夢」の発電技術とされてきた。しかし、この技術は今や多くの困難を克服しつつあり、その実現が確実視されるようになってきた。

 「ゆめ」を夢に終わらせることなく、その実現に向けて努力することこそが国家のリーダーの果たすべき役割であろう。協力することの重要性に気づき、恒久平和の実現というもう一つの人類の究極の目標に向けて、無益な戦争に終止符を打ってもらいたいものである。

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ウクライナ情勢(7/11~7/17)

2023-07-18 00:00:00 | ウクライナ情勢
7月11日
・対中露 欧州と安保連携 首相、NATO会議へ 
 「処理水」放出 3か国に説明
・ゼレンスキー氏と会談調整
・IAEA助言 NZ「全面信頼」 事務局長・外相が会談
・中国 月開発で国際機構 10月までに覚書 米計画に対抗
・ウクライナ クリミア大橋を攻撃 露「着弾阻止」 補給路寸断狙いか
・反乱後 露大統領と会談 プリゴジン氏ら、モスクワで
・IAEA報告書は「中立」 松野氏
・クラスター弾 米供与に理解 官房長官
・米中 定期的に意思疎通 イエレン氏 首相ら会談10時間
・NATO首脳会談きょう開幕 軍備増強 合意目指す
 ウクライナ加盟道筋 焦点
・スウェーデン・トルコ会談へ 首脳、加盟問題を協議
・クラスター弾 ウクライナ供与 「越えてはならぬ一線」 米民主から懸念の声
・習氏 ソロモン首相と会談 安保・経済 米豪に対抗 関係強化
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 バイデン政権 沈静化図る
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・ワグネル 反乱時 核保管所に進軍か ロイター報道 「施錠で入れず」見方も
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 ウクライナ侵略に関する「調査と訴追」や露軍撤退を求める国連総会決議
  
7月13日
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7月14日
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・香港の禁輸発表 官房長官「遺憾」
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7月16日
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アサギマダラの幼虫飼育

2023-07-14 00:00:00 | 
 アサギマダラはなかなかユニークなチョウとして知られる。それは南方の台湾・沖縄から北は東北地方まで、数千キロに及ぶ「渡り」をするからであるが、当地でも「アサギマダラの会」が作られ、アサギマダラが吸蜜に訪れるフジバカマやヨツバヒヨドリを植栽して成虫を呼び寄せ、渡りの実態調査を行うためのマーキングも行われている。 

 次の表は、私も会員になっている「花咲山蝶の楽園・軽井沢アサギマダラの会」のオーナーT氏が作成し、会員向けに配布した記録で、軽井沢で捕獲されたアサギマダラが、遠くは鹿児島県の喜界島で再捕獲されたことがわかる。



 私も、フジバカマの咲くころには現地でアサギマダラの撮影を楽しんでいる。我が家のブッドレアにも吸蜜に来たところを撮影したことはあるが、フジバカマの集蝶力は別物で、多い時には一時に数百頭が訪れるという。

軽井沢の「蝶の楽園」に植えられたフジバカマに集まるアサギマダラ(2021.9.21 撮影)

 ところで、先日、小諸でバタフライガーデンを主催している、Mさん宅を訪問した時に、このアサギマダラの幼虫を「飼ってみませんか」と促されて5匹持ち帰ってきた。近くで卵を採集したものだとのことだが、すでに孵化している。

 長距離の渡りをするアサギマダラであるが、移動途中で繁殖をし、代を重ねながら移動を続けていくものらしい。

 以前にも一度同じように誘われたことがあったが、その時は食草についての知識もなく、餌の確保に自信がなかったので、辞退していたのであった。

 今回も同様で、餌が「キジョラン」や「イケマ」であることは知っているものの、入手する自信がないと伝えたところ、軽井沢にもいくらでもありますよという返事である。そう言われても、これまで山野で確認したことが無く、軽井沢のどのあたりに行けば見つかるのか、全く判らないと私が言うと、Mさん宅からそう遠くないイケマの生育場所をピンポイントで教えていただけた。

Mさんがアサギマダラの幼虫を飼育していた瓶挿しした「イケマ」の葉

 ではまず「餌の確保を」ということで、教えていただいた場所に車で向かった。山道を進み、駐車スペースのある場所に到着して車を降りると、すぐ目の前に「イケマ」があっけなく見つかった。Mさん宅でこのイケマの葉を見せていただいていたからであるが、つる性で特徴あるハート形の、ややツヤのある葉が対生していて、他種との違いも明確である。

 駐車場所から少し歩いて周辺を探してみると、更に数株が見つかったので、その中から5本ほどツルの先の方を切り取って、持っていた容器に入れて再びMさん宅に向かった。イケマのツルをMさんから借りてきたハサミで切ると、断面からすぐに白い液体が滲みだしていた。

 こうして、当面の餌の確保ができたので、Mさん宅に引き返し、幼虫を5匹預かって、観察・撮影をすることになった。6月27日のことであった。幼虫は、孵化後まだそれほど時間が経っていないと思える体長が5ー6㎜程の2匹と、やや成長し体長が12㎜程になったものが3匹の計5匹である。

 図鑑によると1齢幼虫は体色と模様、突起の有無などで2齢以降と区別できるとあるので、5匹の幼虫は2齢と3齢であろうと推測し、まずはそれぞれの成長の様子を撮影することにした。

体長5ー6㎜程の一番小さい2齢と思われるアサギマダラの幼虫 1/2(2023.6.27 撮影ビデオからのキャプチャー画像)

体長5ー6㎜程の一番小さい2齢と思われるアサギマダラの幼虫 2/2(2023.6.27 撮影ビデオからのキャプチャー画像)

 もう1匹の体長が5-6mmの幼虫の方は、目視では2齢かと思われたが、撮影してみると、体色、頭部の大きさや突起の長さももう1匹の個体とはやや異なって見え、判断に迷うところである。
 体長が5-6mmの他方のアサギマダラの幼虫(2023.6.27 撮影)

 2日後、この幼虫が脱皮するところを撮影した。2齢か3齢かの判断は保留とする。
 
 アサギマダラ幼虫の脱皮(2023.6.29, 08:24 ~ 09:25 30倍タイムラプス撮影後編集)

 体長が12mmの大きい方の3匹の幼虫はどれも次のようであり、こちらは3齢と思われた。

Mさん宅から持ち帰った体長12mmほどのアサギマダラの3齢幼虫(2023.6.27  撮影)

 実は、小さい方の幼虫の脱皮を確認した前日28日に、大きい方の3齢幼虫の中の1匹が脱皮を終えたばかりのところを目撃していた。まだしっぽの先に抜け殻をつけたままであったのでそれと判るのだが、他の2匹の3齢幼虫の脱皮も近いと思われた。

脱皮直後の4齢幼虫(2023.6.28, 07:25 撮影映像からのキャプチャー画像)

 成長段階の異なる5匹の幼虫なので、時間を追って紹介すると成長の様子が判りにくくなるので、上では撮影日時順を無視したが、以下同様に齢を追って順次紹介する。

 この日、イケマの葉上で眠状態になっている3齢がいたので、脱皮が近いと判断して、タイムラプス撮影を行った。次のようである。
  アサギマダラ3齢幼虫の脱皮(2023.6.28, 07:36 ~ 12:49 30倍タイムラプス撮影後編集)

 脱皮後の4齢幼虫は勢いよくイケマの葉を食べ始めた。
 
イケマの葉を食べる4齢幼虫(2023.6.28, 14:13 ~ 15:24 30倍タイムラプスで撮影後編集)

 幼虫の成長は思いのほか早く、すぐに5齢(終齢)になるものが出てきた。前日の夜にイケマの葉上に静止し眠状態に入っていた個体は、翌日には脱皮をしていたようであった。一晩ずっと撮影すればよかったが、撮影のための照明をあて続けるのをためらい、一時撮影を中断していたので、その間に脱皮してしまったようである。

 アサギマダラの幼虫は齢が変わってもほとんどその変化が判らないが、突起の長さからそれと判断された。

 今度は抜け殻は残っていなかったので、食べてしまったと思われる。残りの2匹の4齢幼虫もタイミングが合わず、脱皮の様子を撮影できないまま終齢になってしまった。

脱皮前のアサギマダラ4齢幼虫(2023.6.30, 19:30 撮影ビデオからのキャプチャー画像)

脱皮後のアサギマダラ5齢幼虫(2023.7.1, 06:50 撮影ビデオからのキャプチャー画像)

 ここで、5匹の大きさの比較をしておく。この時点で、3齢(1匹)、4齢(1匹)、5齢(3匹)と揃ったことになる。


イケマの葉裏に止まっていた5匹の幼虫を並べて大きさを比較した(2023.7.1 23:13 撮影 )

 2日後には小さい2匹の内の4齢幼虫も脱皮して5齢になったが、今度は脱皮の様子も抜け殻をすっかり食べてしまう様子も撮影できた。
 
アサギマダラの4齢幼虫の脱皮ー1(2023.7.3, 12:09 ~ 15:16 30倍タイムラプス撮影後編集)

 この後、一番小さかった幼虫も4齢になり、さらに脱皮して終齢になった。この個体は脱皮後の自身の抜け殻を全部は食べずに途中でくるりと向きを変えてしまった。

 
アサギマダラの4齢幼虫の脱皮ー2(2023.7.5, 09:17 ~ 12:13 30倍タイムラプスで撮影後編集)

 いよいよ蛹化のタイミングを迎えることとなった。終齢幼虫は前日から瓶挿ししたイケマの葉を食べなくなり、葉を離れて飼育箱の中を這いまわり、天井部を覆っていた不織布につかまって、そこで静止状態になった。

 こうして、前蛹になる体勢に入ったのを見極めて、飼育箱から出して撮影を始めた。
 
アサギマダラの蛹化ー1(2023.7.4, 07:50~ 7.5, 03:12 30倍タイムラプスで撮影後編集)

 この映像を見ていると蛹化前後と蛹化後も長さや形状の変化が大きいことに気づく。撮影した映像からのキャプチャー画像で比較すると次のようである。

 
前蛹から蛹になる過程でのアサギマダラの形と長さの変化(2023.7.4 ~7.5 撮影)

 蛹化数日後に見ると、蛹の表面にはメタリックに光る斑点が多数現れている。次のようである。

蛹化後4日目の蛹表面に見られるメタリックな斑点(2023.7.8 撮影)

 終齢幼虫の中には、散々飼育ケースの中を這いまわった後、瓶挿ししたイケマにもどり前蛹になるものもでた。

 次は前蛹になってから蛹になるまでの様子を30倍タイムラプスで撮影した映像である。
 アサギマダラの蛹化ー2(2023.7.5, 10:30 ~ 22:30 30倍タイムラプス撮影後編集)

 一番遅く終齢になった幼虫と、蛹の大きさとを比較してみると次のようである。終齢幼虫の大きさと比べると蛹は驚くほど小さくなっているのがわかる。

 
アサギマダラの終齢幼虫と蛹の大きさ比較(2023.7.8 撮影)

 資料によれば、アサギマダラは蛹化後2週間程度で羽化するとされているので、無事羽化すれば、その様子もまた次回にご紹介できればと思っている。
 
 

 

 



 

 



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