軽井沢からの通信ときどき3D

移住して10年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

スキーバス事故

2016-08-27 10:22:59 | 日記
 8月25日の新聞記事に、今年1月15日未明に起きたスキーバス転落事故でなぎ倒されたままになっていたガードレールの復旧工事が始まったことが報じられた。

 多くの若い命を奪ったこの事故のことはまだ記憶に新しい。事故当日の朝、ヘリコプターの音で目が覚め、いったい何事かと思っていたがTVのニュースで事故のことを知った。

 その後の調査で事故の原因としては、バス会社が運転手の健康管理を怠っていたことや、運転手が大型バスの運転に不慣れであったことと、現場近くでのスピードの出しすぎが指摘されている。

 事故でなくなった学生の中に、妻の出身高校の後輩がいたことがわかり、我々も事故後しばらくして、事故現場に設置された献花台に行き花を添えた。


軽井沢スキーバス転落事故現場と道路わきに設けられた献花台(2016.2.26 撮影)

 事故現場に行ってみると、これも多く報道されていたことだが、緩やかな下り坂とゆるいカーブの場所であり、なぜこんなところでという気がしてしまう。軽井沢の町もすぐ目の前にある。


碓氷バイパスの事故現場を示す地図(★が事故現場、「軽井沢スキーバス転落事故」
『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』。2016年6月26日(日)00:37 UTC、
URL: http://ja.wikipedia.org)

 事故を引き起こした要因のひとつに、バスがツアーの行程表では上信越自動車道を利用するルートを通ることになっていて、今回の事故現場となった碓氷バイパスは予定されていなかったことも指摘されている。

 今回のバスツアーの目的地は斑尾高原であり、予定の高速道路を通る場合には軽井沢市街は通過しないで迂回することになるが、仮に軽井沢ICで下りて目的地に向かったとしても、高速道路を利用していれば事故は起きなかったのではとの思いにとらわれる。

 碓氷バイパスは合計45箇所のカーブがあるとされている。事故はその43番目の場所で起きた。群馬県側から多数の登りの急カーブを過ぎて、入山峠を超えて下り坂に入ったところである。

 群馬県側から軽井沢に入るルートには、このほか2つのルートがある。国道18号と信州姫街道を通るルートである。18号は碓氷バイパスよりもさらにカーブの数が多く百数十とされていて難所である。

 ただ、交通渋滞などで碓氷バイパスが使えない場合には、横川と軽井沢を結ぶ定期バスもこの18号を使用していて、私たちも旧中山道を軽井沢側の見晴台から坂本宿まで歩いて、その帰りに一度このルートで定期バスに乗って戻ってきたことがある。

 カーブでの対向車とのすれ違いも何度かあり、運転手の緊張ぶりも感じられるルートであった。

 信州姫街道は大きく南に迂回するルートで、下仁田を通る。世界遺産で有名な富岡方面からのルートとしては他のルートと距離や時間ではほぼ同程度のルートではある。

 これら4ルートが重なる富岡から起算して距離と所要時間を比較すると次のようになる。

1.碓氷バイパスルート
  距離 40.8km
  時間 60分
2.18号ルート
  距離 36.9km
  時間 62分
3.信州姫街道ルート
  距離 42.7km
  時間 69分
4.上信越自動車道ルート
  距離 46.9km
  時間 49分

 かかる経費のことを除けば、もっとも安全かつ短時間で移動できるのはもちろん上信越自動車道を通るルートであるが、経費のほか途中の観光地や好みで、どのルートを選択するかの見解は分かれると思う。いずれを選択するにしても、道路の状況をよく知って、今回の事故を教訓に、安全な運転を心がけたいものである。





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モンドノスケ

2016-08-20 18:57:03 | 野鳥
 昨年春に当地に引越しをし、ご近所に挨拶に行った時、Mさん宅の窓際に野鳥用の餌台が備え付けられているのに気がついた。

 そのことを話題にして帰ってきたところ、後日同様の餌台を持ってご主人がこられ、つごう2台もプレゼントしていただいた。屋根付きの立派なもので、それ以来使い続けている。1台はまず庭のモミジの木の下に、もう1台はしばらくしてMさんに習って、ダイニングルームの窓際に設置した。

 すぐに、モミジの木の下の餌台にキジバト、ヒヨドリ、シジュウカラそしてスズメなどが餌を食べに来るようになった。その後、コガラ、ヒガラ、ヤマガラと次第に集まってくる野鳥の種類が増えていった。

 こうして集まってくる野鳥の写真を撮りたくなってきたので、主体をダイニングルームの窓際のものにして、室内から写真を撮ったり、長時間ビデオをまわして集まってくる鳥たちの種類を確認したりしている。

 この一年半ほどの間にダイニングルームの窓外の餌台に集まった野鳥の種類は20種を越えた。これらは、今後順に紹介することにして、今回はキジバトの「モンドノスケ」を取り上げる。

 通常、集まってくる野鳥の個体の識別は難しくてできないものだが、このキジバトだけは少し違っている。ある時、眉間のところに他のキジバトとは違った特徴のある個体がいることに妻が気づいた。

 そこでこのキジバトは、時代劇の早乙女主水之介に習って「モンドノスケ」という名前を妻から賜った。羽が生え変わるためか、眉間の傷の様子は時には異なるように見えるが、相変わらずこの特徴は続いている。


眉間に傷(?)のあるキジバト「モンドノスケ」(2016.8.8 撮影)

 元祖・早乙女主水之介は独身だったようだが、キジバトの「モンドノスケ」は奥さんと一緒に餌を食べに来ることが多い。名前をつけてみると不思議なもので、今まで以上に可愛く思えてくる。しばらくやってこないと心配になったりする。

 今のところ我が家の餌台にやってくるキジバトは、この「モンドノスケ」夫婦と、その子供らしいもう一羽だけである。名前をつけて見ているとこんなことも判ってきた。


きれいな奥さんと一緒に餌を食べにやってきた「モンドノスケ(右)」(2016.8.8 撮影)

 最近、我々の気持ちが伝わったのか大分慣れてきたようで、朝うっかり餌を入れるのを忘れたり、遅くなったりすると窓の外からダイニングルームの中を覗き込むようにして餌の催促をするようになった。ますます可愛くなる。

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地梨子採り

2016-08-13 11:56:29 | 日記
 望月宿に別荘がある友人のTさんから、地梨子(じなし)をとりに行きましょうとのお誘いがあり、妻とたまたま避暑に大阪から来ていた母との3人で出かけた。

 昨年、Tさんが作った地梨子酒をいただき、今年はぜひ自分で作ってみたいとお願いしてあったのを覚えていただいていたのだ。

 Tさんの別荘から数分歩いたところで早速地梨子の実を発見。大きさは梅の実と同じくらいで、木の丈に比べとても大きいのに驚く。


地梨子の果実(2016.8.12 撮影)

 この地梨子は「くさぼけ」のことで、「バラ科ボケ属の一つ。50cmほど。実や枝も小振り。本州や四国の日当たりの良い斜面などに分布。シドミ、ジナシとも呼ばれる。花は朱赤色だが、白い花のものを白花草ボケと呼ぶ場合もある。果実はボケやカリン同様に良い香りを放ち、果実酒の材料として人気がある。減少傾向にある」(ウィキペディア(Wikipedia))とある。

 この地梨子にはもう一つの話がある。昨年、元勤務先の同期入社の仲間5人が転居祝いに来てくれて、中の一人のIさんのサックス演奏を聴く会を開いた。

 このときもう一人のIさんがお土産にプレゼントしてくれたのが、水上勉さんが書いた「土を喰う日々-わが精進十二ヶ月-」という文庫本であった。

 この本の中の十月の章に、他の果実酒と共に地梨子酒のことが次のように書かれていた。

 ”・・・先生ご夫妻からいただいた二種の果実酒を呑んでみた。ひどくうまかった。とりわけて地梨子は香りといい、黄金色の艶のある色といい申し分なく、みごとな味だった。
 「地梨子は果実酒の王者なり。芳香抜群にして、欧州各国においてさかんに製せられ、王侯貴族に好まれ玉楼に供されてより、歴史はふるく、紀元前にさかのぼるといわれる」
 先生からもらったパンフレットにはそう書かれてある。・・・”

 私も、貴族になった気分でこの地梨子酒をいただくことにしよう。




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アサギマダラがやってきました

2016-08-09 08:41:42 | 
 チョウが集まってきてくれるといいなと思い昨年植えたブッドレアの苗が大きく2m以上の高さにまで成長し、今年はたくさんの花を咲かせている。

 この花に誘われるように何種類かのチョウが蜜を吸いにやってくるようになった。

 そんな中、先日アサギマダラが一頭ふわふわと飛んできて花に止まり、しばらく密を吸っていった。


ブッドレアの花に止まるアサギマダラ(2016.8.2 撮影)


同上


同上

 長時間じっと止まっていたので、じっくりと写真を撮ることができた。

 きれいな、翅の傷もほとんど見られない個体で、当地で生まれまだ日が浅いと思われた。これから、南の方へと1000km以上の旅をするといわれている。

 マーキング調査も行われている種と聞いていたので、試みにつまんでみたが簡単に捉えることができた。もう一度花に戻すと一転、今度は急に飛び立ち、あっという間に上空に舞い上がり小さな点になって視界から消えていった。

 長い旅をするというだけあってその飛翔力はすばらしい。



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ラウンドアバウト(1)

2016-08-04 10:04:32 | 軽井沢
軽井沢の離山通りを旧軽井沢銀座から車で西に向かっていると、見慣れない道路案内が目に入る。六本辻のラウンドアバウトである。ロータリーのことだがここでは英国流にこのように呼んでいる。

 ここにくると車はラウンドアバウトを時計回りに回りながら出口に向かう。まだ国内ではそんなに普及していない交差点での仕組みだが、信号がなくどの方向から来る車も一時停止している(英国では一時停止しなくてもよかったし、ここも今後は変更されるようだ)ことも手伝ってか交通事故が減っているということで、長野県には現在、ここ軽井沢六本辻のほか飯田市(2箇所)、安曇野市、須坂市にあり、今後増やす方向だと聞く。


六本辻のラウンドアバウトを示す道路標示


六本辻のラウンドアバウトを通過する車


 私がラウンドアバウトに出会ったのは軽井沢に越して来る前に旅行した英国であった。コッツウォルズ(Cotswolds)に行った時のことだが、海外では数少ない日本と同じ右ハンドル運転の国ということで、思い切ってレンタカーで旅をすることにした。

 宿泊はロンドン市内であったが、市内の運転は避けて郊外のバース(Bath)まで列車で移動し、ここでナビ付きのレンタカーを借りた。英国のラウンドアバウトのことは事前に調べてあり、イメージトレーニングもしていたので運転中に次々と現れるラウンドアバウトも何とかこなすことができたが、ラウンドアバウト内に複数の車線があるときには流石にとまどった。

 出口が近い場合には一番外側の車線に入り、すぐにウインカーを出して左側に脱出すればいいが、出たい道路が遠い時には内側の車線に入って出口をいくつかやり過ごして、次に外側の車線に移ってから出口に向かうことになる。

 これがうまくできないと、ラウンドアバウト内をぐるぐると回ることになる。幸いそのような目にあうことはなかったが、なれない身には緊張の連続であった。

 面白いことに、私の出身地の大阪堺の実家近くにもこのラウンドアバウトがある。単にロータリーと呼んでいるがまさしくラウンドアバウトである。






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