軽井沢からの通信ときどき3D

移住して11年目に入りました、ここでの生活と自然を写真と動画で発信しています

アサマシジミ考

2025-02-21 00:00:00 | 
 当地に移住してきた頃、蝶類の図鑑で名前に「アサマ」がついているチョウは?と調べてみると、「アサマイチモンジ」、「アサマシジミ」、「アサマモンキ」が見つかった。

 しばらくして、アサマイチモンジは庭にやって来ることが分かった。アサマモンキの方は、浅間山に多く見られるのでこのように呼ばれるが、北アルプスに産するアルプスモンキと共に、ミヤマモンキチョウとして分類されるもので、浅間山系の高山帯に行くと見ることができることが分かった。

 一方、アサマシジミは、以前は信濃追分駅周辺にふつうにみられたとの記録があるものの、今では町内で見つけることが難しく、発生の季節になると周辺地域まで足を伸ばしてみるが未だに見ることができないでいる。

 上田市西方の小県郡青木村には「信州昆虫資料館」があり、時々訪問しては収蔵されているこれらのチョウの標本を見せていただいているが、この資料館で、「信州浅間山麓と東信の蝶」(鳩山邦夫・小川原辰雄著 2014年信州昆虫資料館発行)を買い求めたことがあった。このカバーには表面と裏面の両方にアサマシジミの姿が見られる。東信地区のチョウ愛好家がアサマシジミに寄せる思いが伝わってくる。

「信州浅間山麓と東信の蝶」(鳩山邦夫・小川原辰雄著 2014年信州昆虫資料館発行)のカバー表紙

 次の図は、御代田町にある浅間縄文ミュージアムのパンフレットであるが、アサマシジミが浅間山の貴重な自然の代表として登場している。

浅間縄文ミュージアム(御代田町)のパンフレットから

 アサマシジミとよく似た種にヒメシジミとミヤマシジミがいるが、ヒメシジミは町内でも見かけることがある。農道沿いの僅かな狭い場所であるが、クサフジが生えていて、安定して繁殖しているらしく、ここに行くと毎年ヒメシジミに会うことができる。

ヒメシジミ♀(2024.7.3 撮影)

ヒメシジミ♂(2024.7.3 撮影)

ヒメシジミ ペア(左♂、右♀ 2024.7.3 撮影)

ヒメシジミ(上♀、下2頭♂ 2024.7.3 撮影)

 アサマシジミの幼虫の食草はナンテンハギやクサフジなどのマメ科の植物である。我が家の狭い庭に、そのナンテンハギも植えてみたものの、もちろんそんな孤立した点のような場所に成虫が産卵にやって来るわけもない。

 あまりなじみのないナンテンハギであるが、目が慣れてくると、葉のつき方に特徴があり区別がつくし、特に花の咲いている時などは自宅近くの空き地などを見て回ると、結構生えていることが分かる。

 以前、かなり広い空き地の道路沿いに、このナンテンハギの小群落ともいえるものを見つけて、嬉しく思っていたのであったが、その土地にはあっという間に大型マンションが建設され、今では道路沿いのこの土地も整備され、野草類はすっかり姿を消した。

 こうしたことが、浅間山麓のあちらこちらで起きてきた結果だと思うが、アサマシジミの生育地が消えていったのであろう。

 浅間山系に接する御代田町では、早くも1974年3月30日にアサマシジミを天然記念物に指定している。長野県は希少動植物条令で、2021年からアサマシジミの採集を禁じた。
 
 また、小諸市糠地郷の「蝶の里山会」ではチョウの保護活動や啓蒙活動を行っているが、その願いが叶って、2024年1月にはアサマシジミが小諸市の自然環境保護条例指定種になった。


小諸新聞2021.9.17号を伝える「アサギ郷・蝶の里山」のブログ(2021.9.27)
 
 小諸市在住の昆虫写真家・海野和男氏は、自身のブログで次のように書いてこのことを紹介している。

 「アサマシジミが小諸市の自然環境保護条例指定種になりました
          2024年01月17日

 アサマシジミは長野県では2021年から採集禁止になっているが、小諸市ではいまだに採集圧もあり、また発生地そのものが破壊されてきました。
 本日、自然環境保護条例指定種にすることが承認されたと、先ほど市から電話がありました。それでアサマシジミが生き残れるかどうかはわかりませんが、1歩前進です。市は保護地区を指定することができますが、その土地の所有者、占有者の同意を得なければならないので、そのあたりがネックですが、地区を指定した場合は、建築、造成、伐採などに事前許可が必要になると言うことで、実際に地区が指定されれば、アサマシジミの保護に役立つと思います。ぼくの知っているアサマシジミのいるところは道路脇で、ここ何年か伐採、草刈りなどの影響を受けています。早期に指定地区の設定が行われると良いのですが・・・」

 ところで、このアサマシジミについては、いくつか興味深いことがある。まず、いつもの「原色日本蝶類図鑑」(1964年 保育社発行)の記述を見ると次のようである。
 
 「Lycaeides subsolana yagina STRAND 1922
 あさましじみ:こしじみ;しろうましじみ(地方型)
 本種も前2種(シジミチョウ〈当時はヒメシジミは別名であった〉とミヤマシジミのこと)と類似の蝶で、種の判別はやや困難であるが、次の諸点において区別される。① 前2種にくらべ形は最も大きく、② 雄の翅色は暗青色でやや紫がかっている。③ 前翅第2室裏面の黒紋は『ミヤマシジミ』と同様に横長く(『シジミチョウ』では円形)、④ 後翅裏面外縁の色紋は、『ミヤマシジミ』は朱色、本種は『シジミチョウ』と同じく略黄色である。⑤ 全翅裏面の黒紋は一般に他種より大きくあざやかである。本種の分布はきわめて狭く、関東の低山地にまれに産し、中部山地帯のみ多産地として、浅間・蓼科・八ヶ岳などは特に饒産することによって著名である。北海道・四国・九州には全く産せず、中部にても西部にはまれとなり近畿・中国にても未知の種に属する。発生は年1回、6月末から7月に多く幼虫はマメ科の植物を食す。
 種名は『東方の』意、亜種名yaginaは八木誠政氏の姓に因む。
 従来その正体の明らかでなかった『しろうましじみ』は本種と同一種であることが最近明らかにされた。」

 ここにあるように、この当時は北海道には棲息しないとされていた。

 そして、続く2つの項には「ヤリガタケシジミ」と「イシダシジミ」が記載されていて、当時この2種は「アサマシジミ」とは別種として扱われていたことがわかる。

 「Lycaeides yarigadakeana MATSUMURA 1929
 やりがだけしじみ:(原型)
 本種の知られる棲息地域はきわめて狭く、上高地梓川畔と徳沢牧場付近で、多数の『しじみちょう』と混飛し(この付近には『あさましじみ』『みやましじみ』は発生しない)草原の上をゆるやかに飛翔し花に訪れる。
 本種は、①『しじみちょう』『みやましじみ』よりやや大形で、『あさましじみ』より少し小型である。②雄の翅色は明るい空色で『あさましじみ』の様に暗青色でない。③翅脈は細く黒色で、④裏面も灰白色で『あさましじみ』のように暗色を帯びない。発生は年1回、7月中旬から8月なかばに採集され、生活史はいまだ明らかでないが幼虫の食草はタイツリオウギと推定される。」

 「Lycaeides subsolana iburiensis MATSUMURA 1929
 いしだしじみ:(地方型)
 Lycaeides 属のものとして現在5種が知られるがいずれも類似したもので、この繁雑な同定は全種の標本による比較を必要とし、その判別ははなはだ困難なものがある。本種は北海道の札幌・定山渓・十勝・釧路・北見などに知られ、多くは『しじみちょう(ヒメシジミのこと)』と共に草原に見出され稀種に属する。
 ①雄の翅色は前種(やりがだけしじみのこと)より更に明るいルリ色で、②外縁の黒帯は前種より更に細く淡色、後翅ではほとんど帯状をなさず、各室で1個の黒紋となる。③『裏面』は前種より明るくほとんど白色、④後翅の基部は青く黒紋は小さい、⑤前翅裏面の紋列はきわめてまばら、⑥裏面に現われる橙色紋はいずれも淡く不鮮明である。発生は年1回、6~7月に出現する。」

 現在は、「日本産蝶類標準図鑑」(2011年 学研教育出版発行)を見ると、アサマシジミの別名として、ヤリガタケシジミ、ミョウコウシジミ、トガクシシジミ、イシダシジミが挙げられていて、次の説明がある。

 「変異
 本種は産地によってかなり顕著な地理的な差異が認められるが、その産地が連続的な本州中部の場合には移行型を産する地域があり、これを厳密に亜種として区別することができるかどうかについては疑問があるが、現在便宜的に次の3亜種が認められている。
 1)イブリシジミ(イシダシジミ) 北海道に産する
 2)ヤリガタケシジミ 飛騨山脈上高地付近より後立山連峰、妙高・戸隠周辺、白山周辺に産する。
 3)アサマシジミ(狭義) 群馬、埼玉(西部)、東京(西部)、神奈川、山梨、長野(上記ヤリガタケシジミの分布圏をのぞく)、静岡(東部)に分布。」

 これら亜種を含むアサマシジミについては、生息域が狭く限られていることや、近年急速にその生育場所が失われていることから、主な生息地である長野県の他でも生息状態の調査や生息場所の保全に向けた取り組みが行われている。

 主な生息地の一つ群馬県では、「群馬県におけるアサマシジミの分布変遷と保全」(松村行栄・高橋克之 群馬県立自然史博物館研究報告(13):149-152, 2009)と題する報告が出されている。

 ここでは、文献調査と現地調査が行われ、文献調査ではチラシ配布による情報募集も行われた。現地調査は吾妻郡高山村、藤岡市上日野で実施された。

 その結果は次のようである。

 「1949年以前、群馬県の22市町村にアサマシジミが分布していたと思われる。1950-1959年には18市町村に生息していた。しかし、2005-2008年は6市町村でしか確認できず、これは分布地域の73%の減少率にあたる。1950-1959年を基準にしても67%の減少となる。・・・
 現地調査の結果、アサマシジミの生息環境であった草原の減少が確認された。現在、残された草原環境は林道脇の草の刈取りが定期的に行われている場所だけになっている。」

 もう一つのアサマシジミの生息地である北海道では生息環境の保全方法についての研究が行われ、次の報告が出された。

 「草原性絶滅危惧チョウ類と生息環境の保全方法を解明ーアサマシジミ北海道亜種の生活史を踏まえた草刈りの有効性を実証ー」(速水将人・中濱直之・大脇 淳・木下豪太・内田葉子・小山信芳・喜田和孝、道総研プレスリリース、令和6年3月26日)

 「結果:アサマシジミ幼虫は、草刈り区にのみ出現し、草刈りなし区では本種のエサとなる植物のナンテンハギがあっても出現しませんでした。また、アサマシジミの成虫とナンテンハギの花数は草刈り区で2年連続多くなりました。調査地点に出現したチョウ全個体数は、草刈り区で多くなり、チョウの全種数・開花植物の全種数・全花数については、草刈りによるマイナスの効果はいずれも認められませんでした。・・・」

 今後、他地域でも生息環境の保全が進み、アサマシジミの減少が食い止められ、願わくば当地域でも普通にアサマシジミが見られるようになってもらいたいものと切に願う。

 これまでのところ、私はアサマシジミを野外で直接観察・撮影する機会はないが、古い標本の写真撮影をする機会を得た。産地は群馬県、山梨県、長野県、新潟県と各県にまたがっている。次のようである。

アサマシジミ♂ 群馬県子持山 1982.6.10 

アサマシジミ♀ 群馬県薬師温泉 1984.6.20 

アサマシジミ♂ 山梨県塩山 2003.6.28 

 
アサマシジミ♀ 山梨県御坂町 1999.6.26 

アサマシジミ♂ 長野県小谷 1964.6.8 

アサマシジミ♂ 新潟県妙高高原 1980.6.19

アサマシジミ♂ 長野県霧ヶ峰 2005.7.16 


アサマシジミ 左♂(群馬県子持山 1982.6.10 )、右♀(群馬県薬師温泉 1984.6.18 ) 

アサマシジミ♂ 上:長野県霧ヶ峰 2005.7.16 、中:長野県霧ヶ峰 2005.7.16 、下:群馬県子持山 1982.6.10 
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山野で見た蝶(17)スミナガシ

2025-02-07 00:00:00 | 
 今回はスミナガシ。昆虫採集をしていた小学生か中学生のころに、大阪で採集した記憶はあるが定かではない。今、生息分布図をみてみると、北海道を除いて沖縄まで広く全国にいるとされているので、一時期わが標本箱にいたとしても不思議ではない。その特異な名前も記憶に残っている理由かもしれない。

 いつもの「原色日本蝶類図鑑」(横山光夫著 1964年保育社発行)によると、スミナガシは次のようである。

 「本土席巻を目指すかのように見える熱帯系蝶の中でも、本種は北海道には未知だが、九州から既に青森にまで達している。紺の匂うサツマガスリのような翅の模様はいかにも南国的である。羽ばたきは高速で、飛んでいるものは種の判定も困難である。
 平地ではほとんど見掛けず、渓谷沿いの路面・路上の石・湿地・樹液に好んで飛来する。年2回、春型は5月、夏型は7月の発生、母蝶はアワブキ・ヤマビワ・ミヤマハハソなどの葉裏に1個ずつ産卵、幼虫は4齢まで枯葉片を連珠状に糸で綴って中にもぐり、食痕のある食草葉の両側に下垂し、4齢後は葉上に現われて生育する。」

 食樹のアワブキは一般になじみのない種であり、私もつい先日まで見たことがなかった。植物図鑑で調べると、次の記述がある。

 「アワブキ(あわぶき科、アワブキ属)
 本州、四国、九州、および朝鮮半島に分布。山地にはえる落葉高木。高さ10m位。芽、若枝、葉裏の脈上および花序軸に褐色の線毛がある。葉は長さ8~25cm。花は初夏に咲き、若枝の先に大きな円錐花序をつける。がく片、花弁とも5枚。花弁は3枚が完全、雄しべも5本のうち2本が完全である。和名は泡吹で、枝を切り燃やすと、切口から泡を吹き出すので名づけられた。(原色牧野植物大図鑑、北隆館発行)」

 そのアワブキの木のある場所に案内してくれたのは、小諸のMさんであった。バタフライガーデンを管理しているMさんだが、アワブキの木はバタフライガーデンの中には無くて、少し離れた場所にある自然林に近い姿の、Mさんの畑地に数本が植えられていた。

 この日は、私にアワブキにいるスミナガシの幼虫を見せるのが目的で、現地につくと早速数匹の幼虫を指さして教えてくれた。

 図鑑にあるように、スミナガシの幼虫は食葉の破片で独特の連珠状のものを作る(本によってはこれを『カーテン』としている)ので、これをたよりに探すことで、幼虫を見つけることができる。ただ、枯葉に似た色と形をしているので、「ここにいるよ」と教えられてもすぐには幼虫の姿を見つけることができないくらいである。

アワブキの葉先の中脈にとまるスミナガシの幼虫 1/2(2024.7.3 撮影)

アワブキの葉先の中脈にとまるスミナガシの幼虫 2/2(2024.7.3 撮影)

スミナガシの幼虫(2024.7.3 撮影)

アワブキの葉先の枯葉片とスミナガシの幼虫 1/2(2024.7.3 撮影)


アワブキの葉先の枯葉片とスミナガシの幼虫 2/2(2024.7.3 撮影)

 この日、このアワブキの木には成長度合いの異なる数匹の幼虫が見られ、中には終齢に近いと思われるものもいた。

 この幼虫は枯葉で作った連珠のそばにはいなくて、新しい葉を食べる様子が見られた。

スミナガシの幼虫 (2024.7.3 撮影) 

アワブキの葉を食べるスミナガシの幼虫 1/2(2024.7.3 撮影) 

アワブキの葉を食べるスミナガシの幼虫 2/2(2024.7.3 撮影) 

 スミナガシの1齢~4齢がみせるこの特異な連珠状の枯葉片(カーテン)を作る行動は、葉の中脈を残すことから、「中脈タテハ」という名前が付けられているという。手元にあるチョウに関連した数種の書籍を一通り見てみたが、この言葉に触れているのは「イモムシハンドブック」(安田 守著、文一総合出版発行)だけであった。

 別途検索して、この「中脈タテハ」のことについて触れている文献を見つけたので、ここに引用して紹介すると次のようである。

 「タテハチョウ科幼虫の中脈を残す食性の比較:
 日本産タテハチョウ科のうちでスミナガシ亜科、イシガケチョウ亜科、ミスジチョウ亜科には、幼虫が食草の中脈を残して食べていく興味深い習性がみられる。われわれは1961年から1964年にわたって、これら幼虫6属12種の記録をとることができたので、わずかな国外での資料も参考にして習性の比較を試みた。・・・」(福田晴夫・田中 洋、日本鱗翅学会 講演要旨、 40号 1965)

 スミナガシの他にも似たような習性を持つタテハチョウが数種紹介されている。

 さて、後日、Mさんから「スミナガシの蛹を見つけたので、取りにおいで、羽化するところが撮影できるよ」との連絡をいただき、早速受け取りに出かけた。

 7月に見ていた幼虫が蛹になったものかどうかは判らなかったが、アワブキの葉裏で蛹化していた。


スミナガシの蛹(2024.8.1 撮影)

 蛹を受け取って持ち帰り、自宅で撮影の準備をして様子を見ていたが、残念なことに1週間ほど経った頃に、蛹から寄生バチが出てきたとおもわれる穴が開いているのに気がついた。

 他の種でも同様であるが、自然界では卵から無事成虫になるのは容易なことではない。やはり確実に成長の様子を記録するためには、卵の状態から飼育ケースに取り入れて、育てることが必要なのだと思い知らされた。

 当地に来てから屋外でスミナガシの成虫に出会ったことが一度ある。Mさんのバタフライガーデンのことを知るだいぶ前のことだが、場所はそれほど離れていない小諸の山中のことで、山道を歩いていると、前方から素早く飛んできて、目の前の木の少し上の方に止まったチョウがいて、これがスミナガシであった。

 逆光状態で翅の色の撮影が難しかったが、なんとか撮れたのが次のものであった。

小諸の山道で見たスミナガシ 1/5(2017.8.29 撮影)

小諸の山道で見たスミナガシ 2/5(2017.8.29 撮影 ストロボ使用)

小諸の山道で見たスミナガシ 3/5(2017.8.29 撮影 ストロボ使用)

小諸の山道で見たスミナガシ 4/5(2017.8.29 撮影 ストロボ使用)

小諸の山道で見たスミナガシ 5/5(2017.8.29 撮影 ストロボ使用)

 手元にある義父のチョウのコレクションには、このスミナガシも10頭ほど含まれているので、その中から2頭を紹介する。採集地は、それぞれ「昭和37.8.22 ミツミネ 」,「昭和41.8.28  ミツミネ」とあり、妻に聞くとこれは秩父の三峰神社周辺に出かけた時に採集したものだろうとのこと。


スミナガシの標本(左:翅表、右:翅裏 2025.2.2 撮影)

 当時の写真を見ると採集時の様子が浮かんでくるようである。

三峰神社周辺へのチョウ採集旅行(昭和37年頃の撮影)

三峰神社周辺へのチョウ採集旅行(昭和37年頃の撮影)










 

 

 



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ミヤマカラスアゲハの孵化と羽化

2024-10-25 00:00:00 | 
 昨年の今頃、ミヤマカラスアゲハの卵だと思って孵化の様子を観察し、そのまま飼育し続けてきた幼虫が終齢になったところで、意外にもカラスアゲハであったことに気がついて驚かされたことがあった。

 この卵は自宅庭のキハダの葉に絡みついていたツル性の植物に産んであったもので、ミヤマカラスアゲハだと思い込んでいたのであった。

 今年もまた同じキハダの木に卵が産みつけられていて、数は昨年より多くなった。これは、すぐそばに植えているクサギが成長し、昨年より多くの花を咲かせ、たくさんのアゲハ類を呼び寄せたからに違いなかった。

 親チョウが産卵するところを目撃したわけではないので、これらの卵がミヤマカラスアゲハのものか、昨年のようにカラスアゲハのものかは幼虫が成長してみないと判らない。今年は全部で9個の卵と6匹の幼虫を見つけ、採集して室内で観察・飼育した。

 9月20日のブログでその途中経過を書いたが、結果、終齢まで飼育して判ったことであるが、これらはすべてミヤマカラスアゲハであった。

 採集した時の卵の外観は異なっていて、まだ全体に白っぽく黒点が見えるものと、全体が黒ずんでいて、中の幼虫の頭部らしいものが確認できるものとがあった。

キハダの葉裏で見つけたミヤマカラスアゲハの卵 1/2(2024.9.4, 14:54 撮影)


キハダの葉裏で見つけたミヤマカラスアゲハの卵 2/2(2024.9.4, 19:10 撮影)

 昨年カラスアゲハの卵を孵化させた時の経験から、このように黒くなっているのもはすぐにも孵化すると判断して、早速撮影に入った。

 ミヤマカラスアゲハの卵からの孵化の様子を観察・撮影したのは今回が初めてであるが、次のようである。最初の映像は30倍タイムラプスで撮影したもので、後半はキハダの葉が乾燥したために撮影中に動いて、幼虫の姿が画面からはみ出してしまったが、孵化後の幼虫が卵の殻を食べてしまう様子が撮影できた。

 
ミヤマカラスアゲハの孵化① (2024.9.4, 23:56 ~ 9.5, 6:19 30倍タイムラプス撮影後編集)

 次は、別の卵が孵化する様子を実時間で撮影した映像で、前後部分は30倍タイムラプスで撮影したものを編集してつなぎ合わせたもの。この個体も孵化後卵の殻をきれいに食べてしまった。

 
ミヤマカラスアゲハの孵化② (2024.9.5, 8:55 ~ 9.5, 10:28 通常撮影と30倍タイムラプス撮影後編集)

 例年であれば、これらの幼虫が脱皮して齢を重ねていくところをビデオ撮影するのであるが、今年はいつものような気力がなく、漫然と飼育してしまった。そして、幼虫が次々と終齢になるのを見届け、前述の通りすべての幼虫がミヤマカラスアゲハであることを確認した。

 最初に終齢になった個体の外観は次のようであった。





ミヤマカラスアゲハの終齢幼虫(2024.9.19 撮影)

 上の写真の個体は頭部のまだら模様の色が特に濃いようであるが、ほぼ同じ時期に終齢になった他の個体を見るとこの部分の濃さの違っているものもいる。

同じ頃に終齢になった3匹のミヤマカラスアゲハ(2024.9.19 撮影)

 この3匹の内、早いものは飼育ケースの壁面で9月26日に前蛹になり、翌々日には蛹になった。

ミヤマカラスアゲハの前蛹(2024.9.26 撮影)

 幼虫が脱皮するところを逐次確認できたのではないので、成長の記録としては不完全であるが、飼育結果は次のようであり、 最終的に蛹が6匹得られた。これは、これまで何種類かのチョウの幼虫の飼育を行ってきた中でも、無事蛹になった割合は低い結果であった。

 卵から蛹になったもの・・・・・・・3
 卵から孵化後幼虫が死んだもの・・・3
 卵が孵化しなかったもの・・・・・・3
 幼虫採集後蛹になったもの・・・・・3
 幼虫採集後死んだもの・・・・・・・3

 来春までの長い眠りについたと思い、蛹化後も、そのまま室内に置いておいたところ、中の1匹が、10月14日にまさかの羽化をして、ケースの中で羽ばたいているのを見つけた。美しい♀のミヤマカラスアゲハであった。 

 軽井沢の外気温はすでに低くなってきていて、季節外れの羽化で、放したとしても仲間と巡り合うこともないだろうと思い、羽化した成虫と、残りの蛹とを屋外のケージに移し、成虫には咲き残っていたクサギの花を与えそのまま飼育していたところ、9日後10月23日には更にもう1頭が羽化した。傍らの2匹の蛹もやや黒く変化していて、羽化が迫っていると感じさせた。

 3匹目の蛹は順調に見えたが、直前で羽化が止まってしまった。4匹目は3匹目を追い越して先に無事羽化し、またも♀が誕生した。そして、3匹目がようやく羽化したが、翅が伸びないまま固まってしまった。

室内の飼育ケース内で最初に羽化したミヤマカラスアゲハ♀(2024.10.14 撮影)


屋外の飼育ケージで2番目に羽化したミヤマカラスアゲハ♀(2024.10.23 撮影)


直前に室内に取り込み3番目に羽化したミヤマカラスアゲハ♀(2024.10.24 撮影)

 これまでにもミヤマカラスアゲハの終齢幼虫を小諸のMさんから頂いて蛹化させたり、カラスアゲハの卵を庭で採集して蛹になるまで育てたことがあったが、これらの蛹はすべて冬を越して翌年春に羽化していった。

 今回も夏型の成虫が産んだ卵や幼虫を採集して蛹化させたので、ほぼ同じ条件と思われたのであったが、どうした訳か今回のミヤマカラスアゲハはすでに6匹の蛹のうち3匹が羽化して成虫になり、1匹は羽化途中で成長が止まってしまい、ようやく蛹の殻から抜け出したものの翅は伸びないままであった。いったい今回は何が起きたのだろうかと思っている。

 
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アサギマダラの孵化とイケマ

2024-10-11 00:00:00 | 
 昨年、小諸のMさんからアサギマダラの幼虫を分けていただき、飼育して最終的に羽化するところまでを撮影・記録することができた。この時、来年はぜひ卵から孵化するところも観察・撮影したい旨Mさんに話していた。

 今年、ミヤマシジミの観察にMさんのバタフライガーデンを訪問した時、Mさんは前年の私の話を覚えていて、アサギマダラの卵を探しに行きましょうと誘っていただいた。

 昨年、アサギマダラの幼虫を飼育をする際に、食草のイケマの生育場所を教えていただいていて、今回はまずその場所に向かった。イケマはたくさん見つかり、ひとつひとつ葉を裏返してアサギマダラの卵を探して歩いたが、ここでは見つけることができなかった。

 そこで、別の場所に移動し、イケマを探し出して、同じように丹念に葉裏を見てあるいたところ、Mさんが1卵を見つけた。その後、さらに場所を変えて随分多くのイケマを見て歩いたが、結局この日は先にMさんが見つけた1卵だけで、私は全く見つけることができなかった。

 これは、時期がまだ少し早かったからかな・・・とはMさんの話である。この1卵を受け取り、自宅に持ち帰り観察・撮影が始まった。食草のイケマは昨年数株を堀取って持ち帰り、鉢植えにしてあって、それが今年春になり芽を出していて、葉も出始めていたので餌の確保は問題なさそうであった。

 採集した卵は次のようであり、透明感のある白い砲弾型で、縦に筋が見られる。

イケマの葉裏に産み付けられたアサギマダラの卵(2024.6.14, 18時、採集後撮影)

採集翌日のアサギマダラの卵(2024.6.15, am 5時 撮影)

 翌日早朝時点では変化がなかったが、夕方には黒化し、中で幼虫の動きも感じられるようになった。そのまま撮影を続けると、夜に孵化が始まった。次のようである。


黒く変化し、中で動きが感じられるようになる(2024.6.15, 21:53 撮影)

 
アサギマダラの孵化(2024.6.15, 21:57 ~ 22:04)

 幼虫が卵の殻を食べてしまうかどうかを見ていたが、その様子はなく、孵化後は何も食べずに過ごし、約7時間後に卵のあった場所近くのイケマの葉の表面を齧るようにして食べ始めた。

卵の殻のすぐそばでイケマの葉を齧る1齢幼虫(2024.6.16, am4:45 撮影)

 孵化後約1日経つと幼虫には特有の模様も見え始め、イケマの食痕も大きくなった。


アサギマダラの1齢幼虫とイケマの葉にあいた食痕(2024.6.16, pm23時 撮影)

 1齢幼虫は順調に育っているように見え、孵化直後には白灰色であったものが、次第に特有の縞模様も濃くなり、やがて2齢への脱皮の時期を迎えた。

 脱皮も順調に見えたが、脱皮し終わった直後幼虫に異変が起きた。残念なことに、今年の飼育は2齢になったところで終わってしまった。

 この頃、小諸のMさんから電話があり、我が家近くに来ているのだという。理由を聞くと、近くのT小学校の理科担当の女性教師からアサギマダラの幼虫を飼育しているが、食草のイケマが足りなくなってきたので、協力してほしいと人づてに依頼され、山に行ってイケマを採集して持参したところであった。

 この日、私は仕事もあり同行できなかったが、この話を聞いて、自治会で一緒に仕事をしていて、小学校の放課後の生徒の見守りをしているH女史にこのことを伝え、我が家にもイケマの鉢植えがあるのでよかったら提供しますと、その女性教師を探して伝えてもらった。お名前はT先生だと教えていただいた。

 さっそく翌日になって、そのT先生から電話連絡があり、今は餌のイケマは足りているが、そのうち校庭の一角にチョウの飼育のためのコーナーを作るので、その時に改めてお願しますということであった。

 その電話がかかってきたのは、9月下旬であった。校庭の準備ができたので、イケマを届けてもらえないか、子供たちがお手紙を用意して待っています・・とのことである。我が家の鉢植えのイケマは葉の色がやや黄ばんできてはいるが、まだ元気な様子である。早速日程を打ち合わせて届けることになった。

 小学校の昼休みが過ぎたころ、車にイケマの鉢植えを載せ、妻と小学校に向かった。駐車場に車を停めて校舎の入り口に向かうと、ちょうど中から一人の若い先生が出てきて私の名前を確認した。T先生であった。

 私が車にイケマの鉢植えを取りに行って戻ってくると、二人の女子生徒が先生と一緒に待っていて、アサギマダラの飼育担当だと挨拶をしてくれて、用意してあった手紙を手渡された。授業を抜けてきたとのことで、すぐに先生も生徒たちとも別れたが、私たちからは、妻の用意したチョウの形に切り抜いた色紙や、我が家のブッドレアにやってきたアサギマダラの成虫の写真と、幼虫から飼育した時に撮影した蛹の写真を絵葉書にしたものをプレゼントした。

 家に帰って女子生徒から受け取った手紙を読んだが、「ぶじにイケマとアサギマダラが育ったら見に来てくれるとこうえいです。」とある。来年、アサギマダラが、このイケマに産卵のために飛来することを楽しみに待ちたい。当地の小学生にチョウなど昆虫好きの生徒がいることも判り、嬉しく思ったのであった。


 2人の女子生徒からの手紙

 

 

 

 
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ブッドレアとクサギ

2024-09-20 00:00:00 | 
 もともと蝶好きのわれわれ夫婦であるが、軽井沢に移住してから自宅庭にもチョウを呼び寄せたいと考え、ブッドレアの苗を購入して植えた。

 2年ほどして、花が咲くようになるとすぐにいろいろなチョウが吸蜜にやってくるようになった。代表格はタテハチョウとヒョウモンチョウの仲間である。

 これらのチョウについては、順次「庭に来たチョウ」として当ブログで紹介してきたが、これまでに30種類ほどに達した。

 ところで、日本のチョウの中でも特に美しさで際立っている種のひとつがミヤマカラスアゲハだと思うが、軽井沢には比較的多く生息していて、初夏と盛夏の頃に2回発生する。

 我が家のブッドレアにもまれにやってくるが、夏型は8月になると、ちょうどこの頃、山野に咲くクサギの花によく集まってくるのを見かける。ミヤマカラスアゲハのほかに、カラスアゲハやオナガアゲハ、クロアゲハなどもこのクサギの花の常連である。

 以前から、南軽井沢の別荘地近くの林地にこのクサギの樹があることに気がついていて、花の咲く季節になると仕事に出かける前の早朝、アゲハ類の撮影に出かけていた。しかし、私有地の中にあったため、ある年行ってみると切り倒されてしまっていた。

 ほかにクサギの樹はないかと随分探してみたが、周辺地には見つけることができなかったので、それでは自宅庭に植えようということになった。クサギは名前通り臭いを嫌う人もいるようで、庭木として見かけることは少ない。しかし、その集蝶力から、信濃追分にあるTさんのバタフライガーデンにも、小諸のMさんのバタフライガーデンにも植えられている。

 我が家では、ミヤマカラスアゲハが来てくれることを優先したので、臭いのことは気にしないで、3年前に苗を3本買って植えた。成長は早く、植えて2年目の昨年は2mほどに成長して、少しながら花を咲かせた。その花を目指して早速ミヤマカラスアゲハとカラスアゲハが吸蜜に来るようになった。

 クサギのすぐそばに、キハダも植えていて、昨年はこのキハダにカラスアゲハが産卵するところを妻が偶然目撃したので、その卵を2個採集して蛹になるまで育てたが、その記録は当ブログで紹介している。

 クサギは今年さらに成長し、樹高3m以上になり、花芽もおどろくほどたくさんついた。そして、花が咲き始めた8月上旬、はじめてミヤマカラスアゲハが吸蜜に来ているところを見ることができた。


クサギの花に吸蜜に訪れたミヤマカラスアゲハ♂(2024.8.10 スマホで撮影)


夢中になってクサギで吸蜜するミヤマカラスアゲハ♂(2024.8.10 スマホで撮影)

 この数日前から、旧軽井沢銀座にあるショップの前の道路を悠々と飛ぶカラスアゲハかミヤマカラスアゲハの姿を目撃していたし、この日の朝の雲場池散歩でも同じように目撃していたので、そろそろ我が家のクサギにもやってくるのではと思っていた矢先、期待に違わず、朝仕事に出かけようと庭に出たところに、ちょうど飛来した。

 しばらく様子を伺うように、私の頭すれすれに飛んでみたり、手にも止まりそうなところまで近づいてきたりしたが、やがて咲き始めたクサギの花穂に止まり蜜を吸い始めた。こうなると、もう私が手持ちのスマホを近づけて撮影しても驚いて飛び去ることもなくなる。数枚の写真を撮影してから、やや後ろ髪をひかれる思いでショップに出かけた。

 クサギの花はゆっくりと開花していて、咲きはじめから満開になるまで、かなりの日数を要するようである。以前山地で見ていた時には、ミヤマカラスアゲハを見るのはお盆の頃がピークであったが、我が家のクサギに集まるミヤマカラスアゲハはそれよりも遅く、8月10日に見て以来なかなか姿を見せず、その間にカラスアゲハ、オナガアゲハ、クロアゲハを見るようになった。


ブッドレアで吸蜜するオナガアゲハ♀ 1/2(2024.8.10 撮影)


ブッドレアで吸蜜するオナガアゲハ♀ 2/2(2024.9.3 撮影)

クサギの花に吸蜜に訪れたオナガアゲハ♀ 1/4(2024.8.23 撮影)

クサギの花に吸蜜に訪れたオナガアゲハ♀ 2/4(2024.8.23 撮影)

クサギの花に吸蜜に訪れたオナガアゲハ♀ 3/4(2024.8.23 撮影)

クサギの花に吸蜜に訪れたオナガアゲハ♀ 4/4(2024.8.23 撮影)


クサギの花に吸蜜に訪れたオナガアゲハ♂(2024.9.3 撮影)

ブッドレアで吸蜜するクロアゲハ♀(2024.9.1 撮影)

クサギの花で吸蜜するクロアゲハ♀ 1/2(2024.9.1 撮影)

クサギの花で吸蜜するクロアゲハ♀ 2/2(2024.9.1 撮影)

ブッドレアに来た翅がかなり傷んだミヤマカラスアゲハ♀ 1/2(2024.9.1 撮影)

ブッドレアに来た翅がかなり傷んだミヤマカラスアゲハ♀ 2/2(2024.9.1 撮影)

ブッドレアで吸蜜するカラスアゲハ♂ 1/2(2024.9.4 撮影)

ブッドレアで吸蜜するカラスアゲハ♂ 2/2(2024.9.4 撮影)

吸蜜の合間にモミの樹で休息するカラスアゲハ♂ (2024.9.4 撮影)

 9月に入り、ふたたびミヤマカラスアゲハが来るようになり、♀の姿も見かけるようになった。昨年は、♀チョウがキハダの枝先に産卵しているところを妻が目撃したので、容易に卵を採集できたが、今年はまだそうした機会もなかった。しかし、ミヤマカラスアゲハの♀が近くまで来ているので、どこかに卵を産んでいるのではないかとの期待もあり、キハダの枝先を丹念にみていくと4個卵を見つけることができた。

 昨年、卵を採集して室内で育てたものは蛹になり、さらに今年の春、無事羽化させることができたが、キハダの葉で幼虫(多分2齢)になっているところを見つけ、採集して育てたものは、すでに寄生バチに卵を産み付けられていたらしく、蛹にはなったものの、今年春には羽化することなく、蛹の殻に丸い穴をあけてハチが出てきた。

 こうした経験があったので、できるだけ卵を見つけるとすぐに採集し、室内で育てるようにしている。それでも見落としがあり、幼虫になっているものを見つけることもあるが、見つけ次第飼育ケースに移している。


採集した卵から孵化する様子(上から 2024.9.5, 9:03, 9:06, 9:09, 9:12 撮影動画からのキャプチャー画像 )


卵を採集し孵化させた幼虫(孵化直後 2024.9.14 撮影)


卵を採集し孵化させた幼虫(孵化後10日目 2024.9.14 撮影)

キハダの葉上にいた幼虫 A(2024.9.11 撮影)

キハダの葉上にいた幼虫 B(2024.9.11 撮影)

キハダの葉上にいた幼虫 C(2024.9.11 撮影)

キハダの葉上にいた幼虫 A(右)とC(2024.9.11 撮影)

 今年はまだ、♀チョウが産卵しているところを見ているわけではないので、得た卵や幼虫がミヤマカラスアゲハのものか、カラスアゲハのものかは判らない。昨年カラスアゲハを育てているので、今年はぜひミヤマカラスアゲハを飼育したいものと思っているが、卵はもちろんのこと、幼虫をみても2種のどちらか区別がつかないでいる。今、早いものは4齢になっているが、終齢になってみないと私には判定がつかない。その後も次々と卵や幼虫が見つかっていているが、ぜひこの中にミヤマカラスアゲハがいて欲しいものと思いながら飼育を続けているところである。
 
 

 




 





 
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