日本は「小池起因」でエジプトに従属する国になる
X(旧ツイッター)上で、「えっ? 小池百合子氏はカイロ大卒じゃなくて、カイロ・アメリカン大なの?」と今ごろ驚いている人たちがたくさんいるのを見て、非常に危機感を抱いた。
つまりごくふつうの一般的な人は、こういう認識なのだ。まあもっともそれが標準だろう。
X(旧ツイッター)上で、「えっ? 小池百合子氏はカイロ大卒じゃなくて、カイロ・アメリカン大なの?」と今ごろ驚いている人たちがたくさんいるのを見て、非常に危機感を抱いた。
つまりごくふつうの一般的な人は、こういう認識なのだ。まあもっともそれが標準だろう。
そしておそらくこれらの人々は全体の大多数を占める無党派層であり、小池氏に「なんとなくのイメージだけ」で大量に投票してしまう人たちのはずだ。
そこでそんな方たちに向けたメッセージの意味も込め、(小池氏のカイロ大・学歴詐称疑惑の経緯や証拠は専門家におまかせするとして)、ここではそれらとならび非常に重要な問題点をほんの2つだけカンタンにわかりやすく述べておこう。
まず「学歴で人間の価値が測れるわけじゃない。学歴なんてどうでもいいじゃないか」と反論する人たちがいる。この点についてだ。
いや、元東京都特別顧問の弁護士・小島敏郎氏ら今回の案件の告発者たちは、別に小池氏の学歴が「高いか? 低いか?」を問題にしているわけじゃない。
都民(や国民全体)に「ウソ」をつき、平気で都知事という要職に長年収まってきた「人間的な不誠実さ」や「狡さ」を追及しているのだ。
つまり告発者たちは、この学歴詐称疑惑を通して「こういう行為を働く人物が指導者としてふさわしいのか?」を問うている。
そういうことだ。
エジプトは苛烈な軍事独裁政権が支配する国だ
第二に、冒頭に挙げたような一般の人たちは、コトの重大性がわかっていない。この問題は単に権力者が「何かをごまかした」みたいなレベルの話じゃない。
たとえば日本人から見るとカイロ大学のあるエジプトといえば、スフィンクスあたりを思い浮かべて「平和な観光国家だよね」とでも考える程度だろう。
だが今のエジプトは苛烈な軍事独裁政権が支配しており、軍の都合で国政なんてどうとでもなる国家である。つまり権力者の意向により、規則や法律が簡単に捻じ曲げられる国なのだ。
そしてもちろん国立のカイロ大学は、その軍が完全に支配しコントロールする国家機関だ。そんなエジプトでは、政府や国家機関など「信用できない」というのが常識である。
小池氏は「カイロ大そのものが自分の卒業を認めている」(主旨)というが、そもそも両者はグルなのだからそんなものは何の証明にもならない。そのあたりの事情は以下の記事が特に詳しい。忙しい人は、せめてこれら2本の記事だけはぜひ読んでほしい。
『【小池都知事学歴詐称問題】告発者たちとカイロ大学の言い分は、なぜ真っ向から食い違うのか?』文・黒木亮(JBpress)
『卒業証書を公開しても疑惑を払拭できない小池都知事』(同上)
イギリス在住作家で中東に詳しい上記の筆者・黒木氏は、同メディアで今回、多くの「小池案件」スクープ記事を連発している。
そこでそんな方たちに向けたメッセージの意味も込め、(小池氏のカイロ大・学歴詐称疑惑の経緯や証拠は専門家におまかせするとして)、ここではそれらとならび非常に重要な問題点をほんの2つだけカンタンにわかりやすく述べておこう。
まず「学歴で人間の価値が測れるわけじゃない。学歴なんてどうでもいいじゃないか」と反論する人たちがいる。この点についてだ。
いや、元東京都特別顧問の弁護士・小島敏郎氏ら今回の案件の告発者たちは、別に小池氏の学歴が「高いか? 低いか?」を問題にしているわけじゃない。
都民(や国民全体)に「ウソ」をつき、平気で都知事という要職に長年収まってきた「人間的な不誠実さ」や「狡さ」を追及しているのだ。
つまり告発者たちは、この学歴詐称疑惑を通して「こういう行為を働く人物が指導者としてふさわしいのか?」を問うている。
そういうことだ。
エジプトは苛烈な軍事独裁政権が支配する国だ
第二に、冒頭に挙げたような一般の人たちは、コトの重大性がわかっていない。この問題は単に権力者が「何かをごまかした」みたいなレベルの話じゃない。
たとえば日本人から見るとカイロ大学のあるエジプトといえば、スフィンクスあたりを思い浮かべて「平和な観光国家だよね」とでも考える程度だろう。
だが今のエジプトは苛烈な軍事独裁政権が支配しており、軍の都合で国政なんてどうとでもなる国家である。つまり権力者の意向により、規則や法律が簡単に捻じ曲げられる国なのだ。
そしてもちろん国立のカイロ大学は、その軍が完全に支配しコントロールする国家機関だ。そんなエジプトでは、政府や国家機関など「信用できない」というのが常識である。
小池氏は「カイロ大そのものが自分の卒業を認めている」(主旨)というが、そもそも両者はグルなのだからそんなものは何の証明にもならない。そのあたりの事情は以下の記事が特に詳しい。忙しい人は、せめてこれら2本の記事だけはぜひ読んでほしい。
『【小池都知事学歴詐称問題】告発者たちとカイロ大学の言い分は、なぜ真っ向から食い違うのか?』文・黒木亮(JBpress)
『卒業証書を公開しても疑惑を払拭できない小池都知事』(同上)
イギリス在住作家で中東に詳しい上記の筆者・黒木氏は、同メディアで今回、多くの「小池案件」スクープ記事を連発している。
特に上にあげた1本目の記事の文末には、それら過去記事のリンク付きリスト集がある。もし時間がある人は、ぜひほかの記事も読んでみてほしい。
なおこれらの記事を掲出し、文字メディアのなかでは今回の案件で唯一、気を吐いている上記の『JBpress』は、もともと2008年3月に日経BPや時事通信社、中央公論などの元記者により設立されたオンラインメディアだ。
かたやズラリと居並ぶ朝日、読売、毎日その他の大手メディアは、今回の件に関し完全に全滅だ。まるで沈黙しているに等しい。彼らが書く記事はすべて当たり障りのない埋め草みたいな記事でしかない。そんなものを読んでも何の意味もない。
もし小池氏が日本の首相になったらどうなるか?
さてエジプトには、日本は巨額のODA(政府開発援助)を供与している。これらに(間接的・直接的を問わず)小池氏による何らかの関与があるのかどうかは不明だ。
だがもしその小池氏が将来、自民党入りして日本の首相になったらどうか?
同氏に「恩を売った」エジプト軍事独裁政権が、小池首相に対し政治的に何を要求してこようが日本は断れない。「従わなければバラすぞ」と脅されれば一発だ。
万一、そんな小池氏が首相になれば、その時点で日本は(アメリカに続き)エジプトにも政治的に従属することになる。彼らに生殺与奪を握られる。そんなことになれば、もう日本は終わりだ。
まだその芽が小さい今のうちに、完全に刈り取ってしまわなければ日本は窮地に陥るだろう。
なおこれらの記事を掲出し、文字メディアのなかでは今回の案件で唯一、気を吐いている上記の『JBpress』は、もともと2008年3月に日経BPや時事通信社、中央公論などの元記者により設立されたオンラインメディアだ。
かたやズラリと居並ぶ朝日、読売、毎日その他の大手メディアは、今回の件に関し完全に全滅だ。まるで沈黙しているに等しい。彼らが書く記事はすべて当たり障りのない埋め草みたいな記事でしかない。そんなものを読んでも何の意味もない。
もし小池氏が日本の首相になったらどうなるか?
さてエジプトには、日本は巨額のODA(政府開発援助)を供与している。これらに(間接的・直接的を問わず)小池氏による何らかの関与があるのかどうかは不明だ。
だがもしその小池氏が将来、自民党入りして日本の首相になったらどうか?
同氏に「恩を売った」エジプト軍事独裁政権が、小池首相に対し政治的に何を要求してこようが日本は断れない。「従わなければバラすぞ」と脅されれば一発だ。
万一、そんな小池氏が首相になれば、その時点で日本は(アメリカに続き)エジプトにも政治的に従属することになる。彼らに生殺与奪を握られる。そんなことになれば、もう日本は終わりだ。
まだその芽が小さい今のうちに、完全に刈り取ってしまわなければ日本は窮地に陥るだろう。