息詰まる熱戦は痛み分けに
立ち上がりからマンチェスター・ユナイテッドは、チェルシーのビルドアップに対し自陣にリトリートしてブロックを作った。相手をリスペクトし、ボールを持たせてカウンターを狙う作戦だ。
これに対しチェルシーは、グラウンダーのショートパスをつなぎながらポゼッションする。ポゼッション率は60%。試合は当初、そんな展開が続いた。当然、チェルシーが先制する。
だが後半10分にユナイテッドが1-1と追いつくや勢いづき、試合は思わぬ展開になる。最後は2-2の痛み分けである。まさにユナイテッドには「腐っても鯛」という言葉がふさわしいゲームとなった。
位置的優位を確保するチェルシー
チェルシーのフォーメーションは4-1-2-3。スタメンはまずGKがケパ。最終ラインは右からアスピリクエタ、リュディガー、ダビド・ルイス、マルコス・アロンソ。中盤3センターはジョルジーニョがアンカーで右がカンテ、左がコバチッチ。3トップはウィリアン、モラタ、エデン・アザールだ。
一方、ユナイテッドは4-2-3-1。スタメンはGKがデ・ヘア。4バックは右からアシュリー・ヤング、リンデレフ、スモーリング、ルーク・ショー。セントラルMFはマティチッチとポグバ。2列目は右からラシュフォード、マタ、マルシャル。1トップはルカクだ。
試合が動いたのは前半21分。右CKからリュディガーがヘディングシュートを決め、チェルシーが先制した。
チェルシーはトライアングルとロンボ(菱形)がよくできており、フィールドを横切るダイアゴナルな中距離のパスがよく通る。位置的優位、質的優位を確保した彼らは、スペースのない狭いゾーンでも流麗にパスをつなぐ。下りてきてポストになった選手がクサビのボールを受け、ボールをいったん落として次に前方へ展開するパターンが利いている。
これに対しユナイテッドは、チェルシーの心臓部であるジョルジーニョには、トップ下のマタとCFのルカクが前後に挟み込んで対応している。
自陣に引いたユナイテッドはボールを奪って時おりカウンターを発動するが、結実しない。ボールを奪う位置が低い(自陣)のでなかなかうまくパスをつなげず、すぐロストしている。もともと彼らは相手にボールを持たせるシナリオだが、やってるうちに相手にボールを保持されている心理的圧迫感に見舞われている感じだ。
逆転しユナイテッドが勢いづく
ところがハーフタイムを挟んだ後半10分。そのユナイテッドが同点に追いつく。敵ゴール前に押し込んだユナイテッドはまずアシュリー・ヤングが右からシュートし、それをマルシャルがゴール前でトラップする形でシュートを決めた。
同点に追いついたユナイテッドは勢いづき、自陣でボールを奪ってからのコレクティブ・カウンターが形になってきた。ルカクのポストプレイも目に見えて多くなる。
そしてユナイテッドは後半28分、2点目を取りついにリードを奪う。CBのリンデレフが右サイドのアシュリー・ヤングにパス。次にヤングが前方のマタに当てていったん落としたボールを、再びヤングがマタの前方のオープンスペースに落としてマタが抜け出した。
右サイドをフリーで進むマタは、左のラシュフォードにパス。そのラシュフォードが逆サイドのマルシャルに展開し、マルシャルがゴール右スミに鮮やかに突き刺した。自陣からきれいに組み立てた美しいゴールだった。逆転しユナイテッドの選手たちは全身にエネルギーがみなぎり、競り合いにことごとく勝ち始める。
そのままユナイテッドが勝ち切るかに思われた後半51分。運命の時が訪れる。チェルシーが同点に追いついたのだ。右から入ったクロスにダビド・ルイスがヘディングシュートし、ゴールポストを叩く。そのリバウンドを途中出場のバークリーがきっちり押し込んだ。
アディショナルタイムでの劇的な追撃弾で両者痛み分けである。息詰まる熱戦にふさわしい幕切れだった。これで第9節を終わってチェルシーは勝ち点21とし、勝ち点23の首位マンチェスター・シティを追う3位に。ただしチェルシーと同勝ち点でアーセナル、トッテナムの三者が並び、得失点差で順位がつく混戦に突入した。今季もプレミアリーグは熱い。
立ち上がりからマンチェスター・ユナイテッドは、チェルシーのビルドアップに対し自陣にリトリートしてブロックを作った。相手をリスペクトし、ボールを持たせてカウンターを狙う作戦だ。
これに対しチェルシーは、グラウンダーのショートパスをつなぎながらポゼッションする。ポゼッション率は60%。試合は当初、そんな展開が続いた。当然、チェルシーが先制する。
だが後半10分にユナイテッドが1-1と追いつくや勢いづき、試合は思わぬ展開になる。最後は2-2の痛み分けである。まさにユナイテッドには「腐っても鯛」という言葉がふさわしいゲームとなった。
位置的優位を確保するチェルシー
チェルシーのフォーメーションは4-1-2-3。スタメンはまずGKがケパ。最終ラインは右からアスピリクエタ、リュディガー、ダビド・ルイス、マルコス・アロンソ。中盤3センターはジョルジーニョがアンカーで右がカンテ、左がコバチッチ。3トップはウィリアン、モラタ、エデン・アザールだ。
一方、ユナイテッドは4-2-3-1。スタメンはGKがデ・ヘア。4バックは右からアシュリー・ヤング、リンデレフ、スモーリング、ルーク・ショー。セントラルMFはマティチッチとポグバ。2列目は右からラシュフォード、マタ、マルシャル。1トップはルカクだ。
試合が動いたのは前半21分。右CKからリュディガーがヘディングシュートを決め、チェルシーが先制した。
チェルシーはトライアングルとロンボ(菱形)がよくできており、フィールドを横切るダイアゴナルな中距離のパスがよく通る。位置的優位、質的優位を確保した彼らは、スペースのない狭いゾーンでも流麗にパスをつなぐ。下りてきてポストになった選手がクサビのボールを受け、ボールをいったん落として次に前方へ展開するパターンが利いている。
これに対しユナイテッドは、チェルシーの心臓部であるジョルジーニョには、トップ下のマタとCFのルカクが前後に挟み込んで対応している。
自陣に引いたユナイテッドはボールを奪って時おりカウンターを発動するが、結実しない。ボールを奪う位置が低い(自陣)のでなかなかうまくパスをつなげず、すぐロストしている。もともと彼らは相手にボールを持たせるシナリオだが、やってるうちに相手にボールを保持されている心理的圧迫感に見舞われている感じだ。
逆転しユナイテッドが勢いづく
ところがハーフタイムを挟んだ後半10分。そのユナイテッドが同点に追いつく。敵ゴール前に押し込んだユナイテッドはまずアシュリー・ヤングが右からシュートし、それをマルシャルがゴール前でトラップする形でシュートを決めた。
同点に追いついたユナイテッドは勢いづき、自陣でボールを奪ってからのコレクティブ・カウンターが形になってきた。ルカクのポストプレイも目に見えて多くなる。
そしてユナイテッドは後半28分、2点目を取りついにリードを奪う。CBのリンデレフが右サイドのアシュリー・ヤングにパス。次にヤングが前方のマタに当てていったん落としたボールを、再びヤングがマタの前方のオープンスペースに落としてマタが抜け出した。
右サイドをフリーで進むマタは、左のラシュフォードにパス。そのラシュフォードが逆サイドのマルシャルに展開し、マルシャルがゴール右スミに鮮やかに突き刺した。自陣からきれいに組み立てた美しいゴールだった。逆転しユナイテッドの選手たちは全身にエネルギーがみなぎり、競り合いにことごとく勝ち始める。
そのままユナイテッドが勝ち切るかに思われた後半51分。運命の時が訪れる。チェルシーが同点に追いついたのだ。右から入ったクロスにダビド・ルイスがヘディングシュートし、ゴールポストを叩く。そのリバウンドを途中出場のバークリーがきっちり押し込んだ。
アディショナルタイムでの劇的な追撃弾で両者痛み分けである。息詰まる熱戦にふさわしい幕切れだった。これで第9節を終わってチェルシーは勝ち点21とし、勝ち点23の首位マンチェスター・シティを追う3位に。ただしチェルシーと同勝ち点でアーセナル、トッテナムの三者が並び、得失点差で順位がつく混戦に突入した。今季もプレミアリーグは熱い。