すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【東京五輪】検疫体制は穴だらけ ~変異株「東京型」ができる日

2021-07-09 06:24:47 | 新型コロナ
恐ろしく遅れているチェック体制

 東京オリンピックの準備はまだ始まったばかりだが、早くもあちこちで恐ろしい事態が発生している。

 特に日本に到着した外国選手団に陽性者が出たときには、日本はとんでもなく時代遅れの対応を取っている。

「陽性の選手と同行した4人の選手を濃厚接触者として隔離し……」などとやっているのだ。

 そもそもこの「濃厚接触者」という概念が古い。もはや新型コロナは「飛沫」だけでうつるわけじゃない。コロナはいまやエアロゾル感染(空気感染)する。

 ゆえに「濃厚接触者の4人」だけじゃなく、陽性者と同じ飛行機に乗っていた何十人もの乗客をそっくりまとめて隔離しないとまったく意味がないのだ。

 日本の専門家は一日も早く「濃厚接触者」なるカビの生えた概念を捨て、エアロゾル感染に対応すべきだ。

PCR検査はなぜ行われないのか?

 また東京五輪では、感度の悪い「抗原検査」が大々的に使われている。

 例えば空港で抗原検査をして思わしくない結果が出たとき、初めてPCR検査をやったりしている。なぜ初めから精度の高いPCRをやらないのか?

 また外国の選手団は宿舎で毎日(精度の低い)抗原検査をやっている。なぜ彼らはPCRをやってもらえないのだろうか?

 それは日本の役人の利権に関係している。

 保健行政を牛耳る「医系技官」(医師免許を持つ官僚)たちは、保健所に天下りする。その保健所が担当するのがPCR検査だ。

 つまり医系技官が(抗原検査でなく)PCRを推奨しようものなら、保健所にPCR検査の仕事が殺到してたちまちパンクする。

 そこで医系技官は自分たちの天下り先を守るため、PCRを隠しておきたいのだ。

 ウソのようなホントの話である。

 これなどは利権によって正しく検査が行われない、とんでもないケースといえる。

バブル方式はもはや穴だらけだ

 またIOCの委員やスポンサー、報道関係などの大会関係者は、特例で飲食店の個室やコンビニなどの利用を特別に認められている。

 彼ら数万人の関係者は、入国後14日以内の隔離期間内でも、宿泊施設の食堂を使えないときは個室のあるレストランなどを利用できる。

 これではバブル(泡)で関係者を包み込み、外部と遮断した空間を作って感染拡大を防ぐ「バブル方式」は完全崩壊だ。

 それだけじゃない。

 空港に着いた海外の五輪メディア・スタッフや関係者らは、到着ロビーにあるATMや一般席をふつうに利用している。つまり一般客と遮断されてない。

 また来日した報道陣はホテルで3日間の隔離をせず、翌日から五輪メディアセンターでバンバン打ち合わせをしたりしている。

 この惨状が五輪期間中ずっと続くのだ。

 これではワクチンなんて効かない無敵の「東京株」ができるのも遠い日ではない。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【MMT】積極財政で少子高齢化... | トップ | 【国際親善試合】前半で終わ... »
最新の画像もっと見る

新型コロナ」カテゴリの最新記事