すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【東京五輪・森保ジャパン】日本に「サッカージャーナリズム」なんてない

2021-08-09 05:47:50 | サッカー日本代表
彼らは取材対象とナアナアだ

 代表監督と日本サッカー協会のダメぶりには、前回と前々回の記事ですでに触れた。

 もうひとつ、言っておかなければならないことがある。

 それは日本のサッカージャーナリズムのダメぶりだ。

知識は昔よりレベルアップしているが……

 いや、サッカージャーナリストの「サッカーそのもの」についての技術的・戦術的な知識や蘊蓄は、一般には昔とくらべて今の方がはるかにレベルが高い。

 だが彼らは「批判すべきもの」を、批判しない。

「炭鉱のカナリア」としての機能をまったく果たさない。

 取材対象の選手やチーム、日本サッカー協会とナアナアで、彼らを批判すべき時に批判しない。むしろ彼らはサッカー利権の共同体だ。

「批判なんかして、嫌われてコメントがもらえなくなったら記事が書けなくなる」

 ちょうど日本の菅首相と、官邸ジャーナリストたちの蜜月関係と同じだ。

ツッコミを入れず持ちつ持たれつ

 日本の新聞記者は、菅首相に突っ込むべきことを突っ込まない。

 持ちつ持たれつ。癒着の関係である。それと同じだ。

 まだ私がサッカージャーナリストの端くれだった90年代には、代表監督やサッカー協会に言うべきことを言う気骨のあるジャーナリストはいた気がする。

 彼らは取材仲間と口角泡を飛ばし、代表チームの敗戦についてや修正すべきポイント、その監督の欠けている点について議論していた。

 そして健全な批判を記事に書いた。

 ところがいまや、そんな記事を読むことはめっきり減った。

 いわゆるただの「発表物」みたいな記事が大勢で、よくて「戦術論」だ。読み手を唸らせるような鋭い「分析記事」が少ない。

 結果、正されるべきモノやコトが正されない。世の中が変わらない。

 ゆえにそれら「不正義」な体制は、腐ってただれた膿を垂れ流しながら、これからもサッカー利権とともに延々と続いて行くのだ。

 やれやれである。

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