「ホーム」のオーストラリアが気迫の粘り勝ち
オーストラリアとニュージーランドで共催されている女子ワールドカップ2023は12日、準々決勝が行われた。FIFAランキング10位のオーストラリア女子代表と、同5位のフランス女子代表が対戦した。試合は90分で決着がつかず、延長・PK戦の末に7-6でオーストラリアが準決勝進出を決めた。
オーストラリアのブリスベン・スタジアムで行われたこの試合は、完全にオーストラリア女子代表の「ホーム」と化した。ワンプレイ、ワンプレイに詰めかけた地元サポーターが大歓声を送り、試合は熱狂の渦と化した。
そんな観衆の声援に押され、オーストラリアが攻め、フランスが受ける展開でゲームは進んだ。技術的にはフランスが一枚上と見えたが、この雰囲気ではもはや関係ない。
オーストラリアのフォーメーションは4-4-2だ。非常にアグレッシブ&ダイナミックなチームで、大声援を背に躍動した。彼女たちは4-2-4でビルドアップし、ワイドな展開をする。スタイルとしてはスウェーデンに近いダイレクト攻撃のチームだ。
バーティカル(縦方向)なロングボールやアーリークロスの雨を降らせ、パワフルに前線へ飛び込んで行く。かと思えばFWにクサビのボールを当てるような小技も見せる。この日はとにかくGKアーノルドが当たりまくり、何度もフランスのシュートを弾き返した。
フランスはトランジションが速く個人技がある
対するフランスのフォーメーションは4-4-1-1だ。声援に押されたオーストラリアの攻撃を受ける形になったが、彼女たちはすばらしく守備が堅い。しかも簡単にクリアに逃げない。例えばオーストラリアに押し込まれ、ディフェンディングサードでボールを奪った時も巧妙にパスを繋いで前線へ送り出す。
相手ボールに対するプレッシングも強烈だ。プレー強度が高い。この点はなでしこジャパンもぜひ見習ってほしい。彼らはカラダがムチのようにしなり、しなやかで躍動感がある。
メンタル的にも個が強く、「自分でシュートするんだ」という強い意識がある。ヘタするとパスなんか考えない。そんな個の意志力がゴールを生むのだろう。
トランジション(攻守の切り替え)はポジティブ、ネガティブともに機敏だ。被カウンター時はおそろしく帰陣が速い。一方、ボールを奪ってカウンターのチャンスともなれば、素早く切り替え敵陣に殺到する。
攻撃面ではドリブルやフェイントがすばらしく上手く、男子レベルだ。個人技では明らかにオーストラリアを上回っている。戦闘能力が高い。彼女たちは個による突破のほか、強くて速いグラウンダーのボールも使う。フィニッシュはアーリークロスや縦にロングボールを蹴るダイレクト攻撃もある。SBから対角の長いパスを入れるビルドアップも見事だ。
PK戦はサドンデスに突入した
さて試合は延長戦に入っても両者無得点のまま、ついにPK戦へ突入した。
先攻のフランスは1人目がいきなり外し、どうなることかと思われたが両者5人目まではタイで進んだ。かくてサドンデスに入り、7-6でオーストラリアが振り切った。
フランスのほうがプレーに見るべきものがあり、外野としてはフランスに勝って欲しかったがホームのオージーたちは狂喜乱舞だろう。やはりサポーターの後押しは大きい。
こうしてオーストラリアは初の準決勝進出を果たし、日本時間8月16日(水)の19:00に世界ランク4位の強豪イングランドと対戦する。
試合はサイトFIFA+で生中継する(過去のゲームも観られる)。
オーストラリアとニュージーランドで共催されている女子ワールドカップ2023は12日、準々決勝が行われた。FIFAランキング10位のオーストラリア女子代表と、同5位のフランス女子代表が対戦した。試合は90分で決着がつかず、延長・PK戦の末に7-6でオーストラリアが準決勝進出を決めた。
オーストラリアのブリスベン・スタジアムで行われたこの試合は、完全にオーストラリア女子代表の「ホーム」と化した。ワンプレイ、ワンプレイに詰めかけた地元サポーターが大歓声を送り、試合は熱狂の渦と化した。
そんな観衆の声援に押され、オーストラリアが攻め、フランスが受ける展開でゲームは進んだ。技術的にはフランスが一枚上と見えたが、この雰囲気ではもはや関係ない。
オーストラリアのフォーメーションは4-4-2だ。非常にアグレッシブ&ダイナミックなチームで、大声援を背に躍動した。彼女たちは4-2-4でビルドアップし、ワイドな展開をする。スタイルとしてはスウェーデンに近いダイレクト攻撃のチームだ。
バーティカル(縦方向)なロングボールやアーリークロスの雨を降らせ、パワフルに前線へ飛び込んで行く。かと思えばFWにクサビのボールを当てるような小技も見せる。この日はとにかくGKアーノルドが当たりまくり、何度もフランスのシュートを弾き返した。
フランスはトランジションが速く個人技がある
対するフランスのフォーメーションは4-4-1-1だ。声援に押されたオーストラリアの攻撃を受ける形になったが、彼女たちはすばらしく守備が堅い。しかも簡単にクリアに逃げない。例えばオーストラリアに押し込まれ、ディフェンディングサードでボールを奪った時も巧妙にパスを繋いで前線へ送り出す。
相手ボールに対するプレッシングも強烈だ。プレー強度が高い。この点はなでしこジャパンもぜひ見習ってほしい。彼らはカラダがムチのようにしなり、しなやかで躍動感がある。
メンタル的にも個が強く、「自分でシュートするんだ」という強い意識がある。ヘタするとパスなんか考えない。そんな個の意志力がゴールを生むのだろう。
トランジション(攻守の切り替え)はポジティブ、ネガティブともに機敏だ。被カウンター時はおそろしく帰陣が速い。一方、ボールを奪ってカウンターのチャンスともなれば、素早く切り替え敵陣に殺到する。
攻撃面ではドリブルやフェイントがすばらしく上手く、男子レベルだ。個人技では明らかにオーストラリアを上回っている。戦闘能力が高い。彼女たちは個による突破のほか、強くて速いグラウンダーのボールも使う。フィニッシュはアーリークロスや縦にロングボールを蹴るダイレクト攻撃もある。SBから対角の長いパスを入れるビルドアップも見事だ。
PK戦はサドンデスに突入した
さて試合は延長戦に入っても両者無得点のまま、ついにPK戦へ突入した。
先攻のフランスは1人目がいきなり外し、どうなることかと思われたが両者5人目まではタイで進んだ。かくてサドンデスに入り、7-6でオーストラリアが振り切った。
フランスのほうがプレーに見るべきものがあり、外野としてはフランスに勝って欲しかったがホームのオージーたちは狂喜乱舞だろう。やはりサポーターの後押しは大きい。
こうしてオーストラリアは初の準決勝進出を果たし、日本時間8月16日(水)の19:00に世界ランク4位の強豪イングランドと対戦する。
試合はサイトFIFA+で生中継する(過去のゲームも観られる)。