先日は、私の大学時代の恩師である高橋美智子先生の退職記念パーティーに出席するため、椿山荘へ行ってきました。
久しぶりの電車移動、しかも椿山荘は大学院修了の謝恩会で行った以来です。しかもパーティーではスピーチを頼まれていたので、ずっとドキドキでした。でも、美智子先生にお目に掛かれるのは、本当に久しぶりだったので、この日をとても楽しみにしていました。
途中、山の手線では高校生らしき男の子が、「どうぞ」と席を譲ってくれて、私も席を譲ってもらえるような年頃になったか、としみじみ...ではなく(笑)東京にもレディーファーストをしてくれるジェントルマンもいるのね、と自分に都合のいい様に受け取り、嬉しかったのでお礼を言って座らせて頂きました。
そして無事椿山荘へ到着。
パーティーには、沢山の方々が集まり、先生のお人柄だな、とつくづく感じました。
私は、高校から大学院まで美智子先生にお世話になりましたが、先生は現役バリバリで本当に手の届かない憧れの存在でした。先生の演奏は、誰にもマネできないカッコよさがありました。恐れ多くて学生の頃には聞けなかった音楽の話、お仕事の話、もっと突っ込んだところ迄お聞きしたかったな、と思います。
私が現代音楽にはまっていた時、先生のレパートリーの「MIDARE 」をニューヨークで弾いたのですが、曲中で指定されている特殊マレットをDIY するところから始まり、表現の世界に陶酔した一曲だったな~と懐かしく思い出されます。私にとってあの曲はとても官能的でした。
私の手作り感満載の特殊マレットはこちら。何度も量販店に通い、素材選びに苦労しました。バランスが微妙なので、使いこなすのに一苦労でした。
駆け出しでお金もなかったので、楽器店に頼まず自分で作った思い出の一品。柄の部分に小さい穴を開けて、園芸用の支柱を差して接着剤で止めてあります。
先生は、さくらんぼマレット?子持ちマレット?親子マレット?(定かではありませんが)とか命名なさってたと思います。私のは先生のようには完璧にできなかったな。ちなみにこのマレット、MIDARE以外に使えていません(-_-;)
もう一つ、「マリンバのための像」という作品を演奏するときに自作したクラスターマレットがあるのですが、とても恐ろしげな見た目(笑)なので次回紹介しようと思います。
スピーチでは、壇上から先生のキラキラした笑顔を見ていたら、今までの感謝の気持ちがこみ上げて、感極まって涙が。「はあ~。こんなとこで泣くなよ~。」と自分にがっかりしながら、精いっぱいの感謝の気持ちを述べさせて頂きました。
先生には益々お元気で充実した時間を過ごして頂きますようお祈りしております。
パーティーでは、久しぶりに会うみんなと当時の話で盛り上がり、涙が出るほど笑って、本当に楽しい時間を過ごしました。みんな、全然変わらないのが嬉しかったです。もっと、ゆっくりお話ししたかったな~。