さて、イマジネーションを広げる為ならどこまでも頑張れる私。必要であれば絵まで描いてしまったときもあります。ホントは見たくない血だらけホラー映画を、演奏のためならとコンサート前日に頑張って鑑賞したことも。
今回のこの作品。「ハッピー・タキオンズ」と読みます。ハッピーはいいけど、タキオンズって?これは複数で、実際にはタキオン。タキオンは物理学の分野の言葉で、アメリカのファインバーグ博士によって提唱された「超光速粒子」のことだそうです。光の速さよりも速いと仮定されている粒子・・・しかもどんなに遅くなっても光速より下回ることは無く、エネルギーを失うほど速度は加速するとの事。更に調べていくと、光速というのは一定で、速さが光速に近づくと時間が縮まり、光速と同じになると静止し、光速より超えると時間は逆行するとのこと。だからもしこの世に「超光速粒子タキオン」が存在するならば、過去へのタイムトラベルができるかも?とここまで来ると物理学知識の無い私にとってはもうSFの世界です。すでに作品のタイトルについてではなく、時空間への興味がムクムク。「因果律」って?「ウラシマ効果」って?興味は果てしなく広がります。楽しくなってきたぞ。
でも実際はというと、作曲家がこの作品を作曲していた時は、もうすぐ奥さんに赤ちゃんが生まれる時だったらしく、幸せが超加速していたらしいんですね。だから、光速より速い幸せな粒子が飛びまくってこんな曲できました、みたいな感じでしょうか。わからないけど。
作曲家も、演奏家がこんな風にいろいろ調べることはきっと期待してないかもしれませんが(え?それより練習しろって?)私にとっては、作品を作り上げる過程の一つなんです。かなり自己満足的ですが。
曲はですねー。ものすごっっっく速いです。「っ」の数をもっとつけ足したいくらいです。音符の単位も細かい!しかもピアノパートとほぼユニゾン。
イマジネーションを膨らませて、練習も頑張らなければ。
今回の時差ぼけはひどいです。ねむい・・・けど夜眠れない。
ニューヨークに4日だけの滞在で、あちらで時差をクリアーしかけた頃に日本に帰ってきたので、一体いつが昼で夜なのか体が対応してくれません。
滞在が短すぎるといくら飛行機の中でカフェインを取らずに眠り溜めしても、時差ボケてしまう・・・。それで思い出したのが2年前の2月。あの時は、日本からオランダに飛んで1週間滞在、その後ニューヨークに行って1ヶ月滞在、そしてまたオランダに戻って一日滞在して帰ってきたときは、訳がわからなくなっていた。日本ーオランダとオランダーニューヨークの往復チケットを買った方が安かったんです(泣)最終日、オランダでやっと観光できたのですが、もう死ぬほど眠くてゴッホ美術館の中で、館内案内のパソコンの前に座ったら熟睡してしまった。それでも観光したくて頑張ったけど、眠さには勝てませんね。それなのに、その夜はステイさせてもらった友達の家で話が弾んで、気が付いたら夜中の3時。朝の7時には出なければいけないのに!そして日本に帰って来た時は案の定ひどい時差ぼけでした。今までの中で、あれが1番ひどかったかな・・・
演奏家をやってると、前々夜に現地入りして次の日にリハーサル、そして本番、そしてその次の日には帰国という航空券を貰ったりするので、時差ぼけ防止法をいろいろ研究してますが、短期滞在の対処法はなかなか見つかりません。今日は夜ぐっすり寝るために、スポーツクラブのプールで思いっきり泳いで疲れて来ましたが、眠れるかな?
再び、ニューヨークより帰国した関澤です。今回のニューヨーク公演、観客の皆さんがとっても喜んでくれて、私の知らない人達まで私にハグしてくれ、本当に幸せな気分で帰国しました。演奏中の緊張感と充実感、そして拍手に包まれた時の幸福感を思うと、今でも気持ちがエキサイトしてきます。これからも頑張ろうと心から思いました。
今回のニューヨークはタンクトップにショートパンツ、素足にサンダルという夏真っ盛りの格好をしている人が増えていてビックリ。二週間前まで吹雪で顔が痛かったのに・・・そして、日本に帰国してみたら、今年の桜の開花は遅いといわれていたのに、一気に満開でこれまたびっくり。季節早代わりに付いていく自信のない関澤です。