呼んでもいないのに黄砂がやってきた。大気は濁って霞み、車はきな粉をまぶした様に汚れてしまった。ったく・・・・。
こんな日にはとても自転車(ロードレーサー)に乗る気にはならない。因みに昨夜は「濁り酒」呑みましたが・・・・(笑)。
花粉だけなら花粉症でもないので普通に乗るけど、黄砂粒子は肺の奥まで容易に入り込んでしまうから危険度大。やっぱり健康第一よ。
なので今日は、かねて行ってみたかった彦根の佐和山隧道(廃道)へGO。草木が生い茂る前に行っとかないとね。
スポーツデポの駐車場までは車、そこから長靴持参で徒歩。目指すは国道8号佐和山トンネル南側から左へ延びる小道の奥。
100mほど先のどんづまりから草むらの中に入り、湧き水のぬかるみを辿ってゆくと、
朽ちた廃車が何台か転がってて怪しげな雰囲気。その道のマニアさんがウェブでレポートしている通りだ。
そして廃車の先には、おおっ!
出たあ! これが佐和山隧道か!
この構え。実に重厚だ、荘厳だ。
中から見るとこんな感じ。内部は土砂が流入し(人為的に突っ込んだ?)奥の奥まで水が溜まってます。
ライトが無いと奥は何も見えず。暗闇からキーキー聞こえるのは蝙蝠の鳴き声か?
大正期の建設だけど、現代でも隧道自体は崩落などせず、元の姿をしっかり留めた立派な造りです。いいね。
以前にも名前を出した村田鶴さんの設計力と職人の技。まことに素晴らしい。
この場に立っていると聴こえるのは木々のざわめきと枝がぶつかり合う音、そして鳥の鳴き声。彦根の街や国道8号から僅かな場所というのが不思議なくらい。タイムスリップでもした様な気分になる。
訪れるのは一握りのマニアや筆者の様な物好き(笑)だけ。近代土木遺産にも選定されているというし、このポータルの佇まいが多くの人の目に触れないのは惜しい気がする。
もうちょっと周辺を整備して、貴重な近代建築を見て触れられる環境作りをしてもいいんじゃないでしょうか。佐和山城址の足元でもあるし、工夫すればハイカーを回遊させることもできるんじゃないかな。