メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

白ネコ母さん

2010年02月21日 | メガヒヨの日々つれづれ
メガヒヨの家の付近は、放し飼いのネコさんが割と多くいる。
写真の白ネコ母さんもその一員。
近所のアパートの住民が通いネコとして飼っている半ノラさんだ。
本日は我が家の縁台で日向ぼっこをしていた。
まるでうちの飼いネコであるかの様な堂々ぶりだ。

この白ネコ母さん。
少子化が進む人間社会と逆行して、よく子供を産む。
メガヒヨ家の庭にはキウイの木があるのでネコさんたちのデート場となっているのだけど、
彼女もここの常連。
季節の変わり目にナーゴナーゴ…フギャーッッと派手な鳴き声をここ一帯に響かせている。
その数ヵ月後、白ネコ母さんは沢山の子猫を連れているというのがここ数年のパターン。
まるでグッピーの様に多産なネコである。

昨年上半期、白ネコ母さんは五匹の子猫を産んだ。
その一匹を近所の奥さんが飼いネコとして引き取った。
しかしそのチビちゃんは野生の血が濃い子だったようで、お宅は無惨に荒らされてしまった。
でも奥さんはチビちゃんを見捨てることはなく、大事に家ネコとして育て続けている。

先日、メガヒヨ母はネコ集会を見かけた。
例の奥さん宅の屋根の上に、白ネコ母さんとノラ状態の子供たち数匹が集まっていたとのこと。
彼らは引き取られたチビちゃんに会いに来たのだった。
チビちゃんは窓越しに再会を楽しんでいたらしい。
家族の情は消えないものだと、メガヒヨは感心した。
だからって無計画な繁殖には賛成できないけどね。

…ところで、この白ネコ母さん。
また妊娠している感じしませんか?

この写真を撮った後、メガヒヨは白ネコ母さんに激しく威嚇された。
またもや霊長類の威厳かたなしだよ…。

ボルゲーゼ美術館展

2010年02月19日 | 国内エンタメ
忙しかった仕事がひと段落ついたので、本日は有休をとって東京都美術館に行ってきた。
現在はボルゲーゼ美術館展が開催されている。

ボルゲーゼ美術館はローマのピンチョの丘にある。
17世紀の貴族ボルゲーゼ家が美術収集目的で建てた別荘が、20世紀に一般に開放されて美術館となったもの。
建物と作品の保護目的で、現在は観覧は予約制となっている。
メガヒヨが3年前にイタリアを旅行したとき、訪問することはかなわなかった。

そんな美術館のコレクションを東京で拝見できるのは貴重なチャンス。
この機会逃さじとばかりに行ってきた。

今回の目玉展示品は日本初公開のこの作品。



ラファエロ作『ユニコーンを抱く貴婦人』

メガヒヨはダ・ヴィンチ、ミケランジェロと並ぶルネッサンス三大巨匠の中で一番ラファエロが好き!!
女の人をありのままに美しく描いているからね。
過度な妄想や蔑視を抱かずに。

この展覧会で初めて知ったんだけど、この作品は20世紀初めまでユニコーンと衣装の部分が上から塗りつぶされて全く別の絵画になっていたとのこと。
ドレスの上からマントが描かれ、ユニコーンの存在抹消されて何故か車輪が描き足された。
そう、この貴婦人は車裂きの受難に遭った聖女カタリナにされていたのだ。
(何のため~??)

長いことユニコーンは絵の具の下に覆い隠されていたのだけど、20世紀に入ってから美術研究家によって加筆が見破られたとの話。
何やら、マントや車輪といった聖女カタリナの必須アイテムの描写が平凡だったとのことで。

ユニコーンも日の目を見られてよかったね。
というか、馬にしては妙に小さいけどね。
(もともとは犬として描かれたらしいよ。)

関係ないけど、今回は聖女カテリナを題材とした他の作品があった。
こんな話を耳にしてしまうと、その作品も実は車輪は加筆なのではないかとあらぬ疑いを持ってしまうのであった。


さて。その次はもうひとつの目玉作品はこれ。



カラヴァッジョ作『洗礼者ヨハネ』である。

なんというか、ルネッサンスの人ってヨハネ好きだよね。
しかも必要以上に妖しい雰囲気にしているというか。
ダ・ヴィンチもこの題材で、お弟子さんをモデルに絵を描いているしね。
ルーブルでそのヨハネを見たときは、あまりの弟子ラブぶりにメガヒヨは500年の時を超えて赤面しちゃったよ。
このカラヴアッジョのヨハネは自分を投影させているのかな?
殺人罪の恩赦の懇願として、逃亡先で描いたものらしいけど…。

実際の洗礼者ヨハネってどんな人だったか知る由もないんだけど、
ルネッサンスの巨匠たちのおかげで、フィギュアスケートのジョニー・ウイアー選手みたいな中性的なイメージを刷り込まれちゃってるわ
まったくもう、どうしてくれる


さて、次がメガヒヨの一番ツボにはまった作品



ヴェロネーゼの『魚に説教する聖アントニオ』である。

メガヒヨはこういう作品が大好き!!
ルーブルで見た『小鳥に説教する聖フランチェスコ』も胸にきた。

この作品は物語性が強いのもいい
作品右側に陣取るギャラリーの方々の反応はつれない模様。
トルコ人っぽい人々はうさんくさそうに見てるし、上半身裸の男性は「どうよ?」といった感じで左手を上げている。
崖下の子供も「おっちゃん、まだ~?」と退屈そうだ。

そんな中、純潔の象徴とされる白百合を抱えた聖アントニオ。
「説教聞きに魚たちが集まっとるがな~」と群衆に訴えかけている。
メガヒヨが心から愛する、涙ぐましい努力を題材とする作品だ。

この様な作品のほかにも日本初公開、いやイタリア国外初上陸となる貴重な作品が数多く有った。
ルネサンスに興味のある方々には是非お勧めしたい展覧会である。

そうそう。この展覧会を最後として、東京都美術館は改修工事のための休館に入るとのこと。
魅力的な展覧会を開催している割に回りにくい会場だな~、と思っていたので大変嬉しい話だ。
リニューアル後がとても楽しみである。