メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

メガヒヨ in NY2017 その8《クロイスターズ&MET編》

2018年01月21日 | NEWYORK

『ばらの騎士』を観た翌日は火曜日。
『ANASTASIA』が19:30からなので昼間はフリー。
そんな訳で三度めのクロイスターズ美術館に行くことにした。


地下鉄Aラインの190ST駅にて降りると、マンハッタン内とは思えないような緑の光景!


ハドソン川沿いに、てくてく歩くよ。


季節の花々を愛でながら10分ほど歩くと…


いきなり中世にタイムスリップしたかのような建物が!

おフランスの修道院を移築した、このクロイスターズ(回廊)美術館。
メトロポリタン美術館の分館である。
入り口はコチラ。入場料は任意(2017年5月現在 2018年3月から定額制に変更)。
大人であるメガヒヨ、目安とされている25ドルを払う。
前に並んだお客さんが少額しか払わなかったようで、チケット売り場の方が自分にはとびきりの笑顔で対応してくれた。


もともと修道院ということでいくつか礼拝堂があり。


平日昼間ということでゆっくり観られる。


えっと、この方はミカエルさんで良かったんだっけ?
仏像でも十二神将だったかな、同じ構図のものがあるよね。悪いやつ踏んでるの。

 
目玉作品である、一角獣のタペストリー。
前々からなんで中世の人ってこんなにタペストリーが好きなんだろかと疑問に思っていた。
これって装飾目的もあるけれど防寒対策も兼ねていたということを、2015年のフランス旅行でようやく分かった。
確かにこんな石造りの建物じゃあ冬はとても冷えるよね。

 
これはタペストリーではなく壁画。防寒効果もあるはずなく完全に趣味の世界。
ラクダは実物見て描いたのだろうけど、ライオンは人に聞いて描いたっぽい(笑)
沖縄のシーサーにちょっと似てるね!


クロイスターズの名前の元になった5つの回廊のうちの一つ。


学校行事中のアメリカの女子高生。制服の学校とは珍しい。
彼女たちは研究レポートの発表会なども礼拝堂で行っており、しっかりお勉強をしている様子だった。


一通り回った後は回廊に設けられたTORIE CAFEで休憩。
名前の通り鳥さんもくつろぐ憩いの場所であった。


突然場所は移り、メトロポリタン美術館。
同じ日ならクロイスターズの入場券でこちらも観られるのだ。
25ドルの元を取るべく、午後の限られた時間でもしっかり観るよ!!


大好きなギリシャ美術のコーナー。
このぷるぷる唇の彫刻を観てメガヒヨ、Nickくんロスを発症する。(今回彼を観られなかったもので)


行きの飛行機でモアナを観たので、南太平洋の文化にはいつもより興味津々。


南アメリカのコーナーだったっけな。
この亀さんにはじわじわ来るものを感じた。


特別展の会場では、川久保玲さんの展覧会の内覧会が開かれていた。

 
一般公開は数日後なもので、隙間からチラ見。
グッズは先行で売られていた。

 
アメリカ美術のコーナーを歩いていると、いきなり親しみやすい油絵が目に入った。
METは何度も訪れているけれど、この作品には今まで気づかなかったなぁ。
1893年の作品かぁ。これ位の時期って80日間世界一周のネリー・ブライ、エリザベス・ビスランドも来日してるよね。


こちらは印象派コーナーにて。
ミュージカルファンにはおなじみの絵。ジョルジュ・スーラの『グランド・ジャット島の日曜の午後』(習作)。
2017年版の『SUNDAY IN THE PARK WITH GEORGE』も観たかったのだけれど、限定公演に間に合わなく残念!!


特別展で秦と漢時代の展示がされているのでこれを観ることにした。


ずらりと並んだ兵馬俑にわくわくする。
これは日本にはおいそれと貸してくれない感じがするので(笑)

 
説明をよく読まなかったけど、縦に長い展示品二つ。
青銅の方の緻密な細工にはときめく。焼物の方にはゆかいな仲間たち的な雰囲気になごむ。


これは副葬品なのだろね。
ミニチュアハウスも好きなのでつい立ち止まってしまう。


そして鳥好きのメガヒヨの心を掴んだニワトリさん。隣は鴨かアヒルかな?
後ろに見える豚さんや牛さんのオシリもラブリー。

政治的に微妙なお国でも、その文化には敬意を抱いている。
第三国で貴重なお宝を拝見する機会に恵まれ、大変ラッキーなのであった。


メガヒヨ in NY2017 その7《メトロポリタンオペラ・ばらの騎士編》

2018年01月08日 | NEWYORK

月曜日の夜。
Broadwayのショーは一部を除き大半が休演である。

そんな訳で今回はメトロポリタンオペラを観に行くことにした。
演目はリヒャルト・シュトラウスの『ばらの騎士』。

かつて宝塚歌劇団が『愛のソナタ』として上演したショーの原作、
そして一条ゆかり氏のオペラマンガ、『プライド』にてメインのモチーフとなった作品である。 

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Metropolitan Opera House。
相変わらずきらびやかな劇場。

時間があったのでリンカーンセンター内を散策。
奥の方にはAudra McDonald様など数々のスターを輩出しているジュリアード音楽院が。

元帥夫人役の恍惚とした表情のRenee Fleming様。
オクタヴィアン役のElina Grancaさん、この写真だと男前だけど素顔は女性らしい方。
二人ともお美しくてワクワクしてくる。

メガヒヨが購入した席はリア・オーケストラのCC1。
オーケストラ席31列あるうちの29列目、下手中央通路に面した席である。
お値段は132.5ドル。(手数料を合わせると140ドル)

噂によるとリア・オーケストラより6階のファミリーサークル席の方が断然響きが良いという話。
だけどメガヒヨはそんなに耳がいい訳でもないので、今回はこの席にしてみた。
確かにステージは遠いけれど、オペラグラスさえあれば問題なし。
音も一流の歌手や演奏者によるものなので、まんべんなく響き渡っていた。

あらすじ

舞台は1911年のウィーン。(オリジナルでは1740年の設定)
夫が留守がちの元帥夫人(侯爵夫人)は17歳の青年貴族オクタヴィアンと不倫の仲。
ある朝侯爵邸で二人で朝食をとっていたら、元帥夫人の従兄オックス男爵がアポなし訪問して来た。オクタヴィアンはとっさに女装にて小間使いに扮し、その場を取り繕う。
オックス男爵の用件は、自分は間もなく婚約するため、花嫁に送る使者「ばらの騎士」として若い貴族を紹介してほしいというもの。
元帥夫人はそのお役目にオクタヴィアンを推薦する。
オックス男爵の婚約者は、新興資産家であるファニナル家の娘、ゾフィー。
使者として訪れたオクタヴィアンはあどけなく美しい彼女を見て一瞬で恋に落ちる。
ゾフィーも横暴な男爵にうんざりしており、若くて美しいばらの騎士の方に心動かされている様子。
一方元帥夫人はいずれ自分は老いていく身と諦観しており、オクタヴィアンもいつかは去る者と思っている。
しかしまだ諦めきれない一面もあり、気持ちは揺れるばかりなのであった。

 

世界的に有名なRenee Fleming様の歌を生で拝聴しようとしてチケットを取った作品。
Renee様も衣装も作品そのものもゴージャスだったの一言につきる。

元帥夫人を取り巻く召使の数、お買い物ひとつにしても商人が訪問し、本人ではなくモデルが試着するスタイル。
衣装といえば、この演出ならではの1900年代初頭のスタイルだったなぁ。ココ・シャネルが台頭してきた位の頃? とても素敵だった。

タイトルロールのばらの騎士、オクタヴィアンを演じたElina Grancaさん。
プリンシパル三人のなかでも三幕通しての登場。
歌はもちろん、コメディエンヌぶりも発揮していた。
カーテンコールで最後に登場したのはRenee様ではなくて彼女だった。

ゾフィー役は韓国出身のKathleen Kimさん。
小柄な体から響いてくる高らかな声、仕草も愛らしく役にはまっていた。
BroadwayのAshley Parkさんといい、韓国系の方は歌の世界で大躍進されていますな。

ところでこのメガヒヨ、本当に申し訳ないのだけど上演中にしばしば意識を失ってしまった。別名居眠りともいう。
さてはて音楽が美しすぎたせいか、ランチのワインを飲みすぎたせいか。
それでも最後の三重唱はしっかり聴いてきた。
漫画の『プライド』にも登場した重要シーンだしね。

おまけ

幕間。時間を持て余していたので地下を散策していたところ。

見覚えのあるお顔が!!
結構目立つところに若き日の小澤征爾先生。
関係者ではない自分なのだけど、見つけて嬉しくなった!