メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

おフランス周遊旅行記2015 その5《ルルドろうそく行列編》

2016年03月30日 | メガヒヨのホリデイ


時刻は20:30をまわった頃。善男善女が聖域に集う。
ろうそく行列(仏Processions Mariale 英Torchlight Marian procession)は4月初旬から10月下旬にかけて行われる。
毎晩21:00をスタートとしてろうそくを持った信者さんたちが聖地を祈りながら行列で進むのだ。


ろうそくは周囲のお土産屋さんや、聖地内で購入できる。


20:30をすぎて到着したメガヒヨ。出だしが遅れたが、運よく大聖堂バルコニーの好位置をゲット!!


日の長いヨーロッパの夏とはいえ、21:00近くなると薄暗くなってくる。


バルコニーからの眺め。
だんだん人が集まってきた。


パレードのように信者団体ごとに固まって歩いている模様。
でももちろん誰でも参加できる。


列にますます人が加わり…


ろうそくの光は川の流れのように勢いを増していく。
讃美歌の声も絶えることなく続く。


広場に人々があふれたとき、祈りは最高点に達する。


写真が小さいと分かりづらいと思うので、大きく見られるサムネイルを貼っとくね、
ポチっとすれば細かいところも分かるよ。(PCのみ)

ご覧になるとお分かりだけど、このミサには多くの車いすの方々が参加されている。
みんな祈りに希望をつなげているんだね。
メガヒヨもこの方たちがどうか良くなりますようにと心の中で願った。 


バルコニーは多くの方々で混雑していたので、充分写真を撮らせていただいたメガヒヨは下に降りた。
ミサは位が高いと思われるお坊さまの説教の最中。


最後は讃美歌で盛り上がる。
メガヒヨはクリスチャンではないけれど、祈りと信仰の力に圧倒された。
だってこれは特別イベントじゃないんだよ。ここでは毎日行われていること。

ルルドはパリからも遠く離れた、大都市でもない小さな町。
そこにこれだけの人々が集まって、毎晩こんなに大きなミサが開催されるだなんて。 
実際に見てみて、宗教パワーの影響はこんなにも巨大なものだとしみじみ感じ入ったのであった。


おフランス周遊旅行記2015 その4《ルルド城塞編》

2016年03月29日 | メガヒヨのホリデイ

 
念願のルルドの聖水をいただいたメガヒヨ。
聖地にはまた夜に詣でるので、ホテル近くに戻り腹ごしらえすることにした。
ホテルの隣にあるrivierasolというレストランに入ってみる。


一人だというのに、城砦が見える川沿いの素敵な席に案内していただく。ありがたや。

 
ランチ定食(トマトスープとステーキ)、ロゼワインのデカンタ(250ml)をオーダー。
スープが食べごたえありで美味しかったなぁ! しめて20.4ユーロなり。


おなかいっぱい。腹ごなしにてくてくと歩いてルルド第二の見どころである城砦に行く。


上に上がるにはエレベーターか階段、どちらでも好きな方を選べる。
景色を楽しみたいメガヒヨは階段で行くよ。


ほとんど誰ともすれ違わずに中世の城を歩く。
貸し切り状態!!


これが城砦跡にできたピレネー博物館の入り口。
入場券は、下のエレベーター乗り場でもここでも買えるよ。


入り口を抜けると、何棟かの中世の建物が移築された村の様な光景。
こちらでピレネー地方の自然や文化が紹介されているのだ。


展示を見学する前に、まずは展望台に上ってみる。
対に見える塔にはトリコロールがはためく。


ルルドの街並み。


聖地も見渡せる。


ひとしきり景色を楽しんだ後はピレネー地方の自然と文化について学ぶ。
熊、オオカミ、鷲、鷹、山羊、イタチなど野生生物盛りだくさん。


ピレネー地方の文化を伝える展示。
子守をするおばあさん。
というか奥のストーブで焼いているものが気になってたまらない。
バームクーヘン? それともケバブ?
(なーんて、たぶん中世のパンってところでしょうな。)


実際の庶民生活はどんなものだったかは分からないけど、調度品といい豊かな文化を感じさせる。


酒飲みにとっては、こういうジョッキって見ててわくわくするなぁ♪

 
農耕器具や機織り機など、生活を営む道具も数多く展示。


一番興味を引いたのは服飾の展示。
上の衣装は何の目的のものかわからないけど、沖縄のじゅり馬を思い出すなぁ。


世界むかし話に出てくるような面々。


このスカート可愛いなぁ!


テキスタイル文化が発展しているようで、生地の色、柄がとても魅力的。


このレースの帽子も可愛い。童話の挿絵によく出てくるよね。


この地方は焼き物も発展していたようで、見事なディナーセットも展示されていた。


童話をモチーフとした柄みたい。欲しくなっちゃった。


移築されたものなのか、城砦内にもともと建てられてものなのか、チャペルもあった。


天使の像に素敵なステンドグラス。


こちらのチャペルでもご本尊は聖母マリア。
カトリック圏まわるたびに思うけど、主役である息子さんはどうした!?(笑)


展示をひと通りまわったので、庭園を散策する。


こちらには精巧なミニチュアハウスが屋外展示されている。


街並みまで再現してしまった作品。
背景がなければミニチュアと気づかないかも!


宮崎アニメに出てきそうな石造りの家。


あ、これも宮崎アニメっぽい。


植木とのコラボレーション。
一メートルちょいほどの木が大木の様に見える。


これは中世のころのルルドの町を再現したものかな?
城砦を中心に家々が建ち並ぶ。


ミニチュアの世界を堪能した後は、花々が咲き乱れる庭園をお散歩。


8月のフランスのエレガントな雰囲気。
日本みたいに蝉の声も聞こえない。
こんな夏もいいなぁ。


こんな感じに城砦散策を楽しんだメガヒヨ。
帰りもエレベーターには乗らず、裏門から歩いて下る。


裏から眺めるとこんな感じ。
聖地の大聖堂もそうだけど、岩山の上に建物を築いているんだね。

さてこれからホテルに戻り、大イベントろうそく行列を見に行くよ!!


おフランス周遊旅行記2015 その3《奇跡の泉の聖地ルルド編》

2016年03月28日 | メガヒヨのホリデイ


翌朝。ホテルをチェックアウトし、巡回バスにてオルリー空港西ターミナルへ。
飛行機はエールフランスのLCCである、HOPを利用。
航空運賃は安かったものの、預け荷物は別料金がかかる。
こちらは前払いにしておくとお得。合計で10,000円ちょっと也。


落ち着いたところで朝ごはん。
日本ではあまり見かけないリーキのペストリーをオーダー。
感想は、値段(カフェオレと合わせて8.1ユーロ)の割にはあまり美味しくなかった…。


うーん。ラデュレのレストランなら、高くてもハズレは無いのかなぁ。


ラデュレのレストランは敷居が高いので、ワゴンでマカロンを購入。


おひとつ2ユーロ。以前よりもだいぶ高くなったなぁ。


本日お世話になるHOP便。

内心プロペラ機を想像していたのだけど、ジェットで良かった(笑)
自分のスーツケースが積み込まれる様子も見られて一安心。

 
フライトは一時間ほど。LCCなのにおやつ(ワッフル)が出た。
あまり美味しくなかったので残しちゃったけど…。

 
タルブ・ルルド空港に到着。
市内へのアクセス手段がとぼしいとのことで、ホテルを通じてタクシーを予約しておいた。
カードによる事前払いで35ユーロ。
市内へはピレネー山脈を眺めながら15分ほど。


こちらがこのたびお世話になるHotel Solitude。


用意されたお部屋は最上階。

 
バスルームは清潔で広々。スペインに近い地域なのでビデも備え付けられている。
ルルドはハンディキャップを抱えた方々も多く来るので、車いすに対応してこんなに広くしてあるのかも。

ところでメガヒヨはなにゆえルルドを旅先に選んだのか。

それは今からさかのぼること幾星霜…というか昭和の頃。
メガヒヨは雑誌My Birthdayを愛読するおまじない少女だったのだ。あー、言っちゃったよ

毎月発行されるその雑誌には、よくネタが尽きぬと思わんばかりの数々の占い、おまじないが掲載されていた。
また世界の不思議なスポットの情報もあった。ルルドもそのひとつだったのだ。

そんな昔でもない19世紀。お告げにより掘った泉からは奇跡の水があふれ、それを飲んだ人は病気から解放されるだなんて。
しかもお告げを受けたベルナデットは早世するも、その遺体は腐敗せずに100年以上も美しいままだなんて。

中二病まっただなかの思春期メガヒヨ。
そんな現在進行形で奇跡が繰り返されるルルドに是非行ってみたいと思った。

大人になるにつれその熱は冷めていったが、ルルドの地名は忘れたことがなかった。
ついては今回フランス周遊をするということで、真っ先にルルドの名前が浮かんだのであった。

 
ホテルを出て、早速聖地に向かう。
その間はまさに日本でいうところの門前町。お土産屋さんが軒を連ねる。

 
こーんなマリア様グッズの店から、


観光地ハイをねらったアクセサリー店まで立ち並ぶ。
商魂たくましやと思いつつも、19世紀の奇跡がこのような経済効果まで波及していることに感心する。


あ、水を持ち帰るボトルはプラ製のものから、マリア様フィギュア入りガラス製まで
様々なものがお土産屋さんで売られてるよ。


途中でお見掛けした巡礼団ご一行さま。
個人旅行者も多かったけど、団体さんが結構な存在感を示していた。


ホテルから数分で聖地に到着。


正面に見えるは、1Fにあたるのがロザリオ聖堂。
2Fには聖母マリアにささげられた無原罪のお宿り聖堂。

 
この美しい階段をのぼっていくと…。


建物壁面には見事なモザイク画が。
19世紀以降の聖堂なだけあって、デザインもモダンがかっている。
(12使徒の皆さん、瞳孔開きすぎ(笑))

 
このチャペルも素敵。
階段から花と水が流れ落ちるかのような意匠。


聖堂から少し離れた場所には少女時代のベルナデットの像が。
羊も含めて愛らしい。ほっとする。


さて。こちらが本日のハイライト、「聖水の泉」(Les Fontaines)。
多数の蛇口があり、誰でも自由に聖水を飲んだり、持ち帰ることが出来る。

 
こんな感じで丸いところを押して泉の水をいただく訳なんだけど…。
通常の500mlペットボトルだと間のお皿が邪魔をして、これがエラく汲みにくい。
汲めないことはないんだけど結構な量の水がこぼれちゃって勿体なかったな。
お皿には穴があってそこを通す形で汲んでる方々もいたけど、それも衛生的にどうかなぁと思ったり…。

ちなみにこの聖水。井戸水のような冷たさを想像してたけど、そうではなくぬるいと感じた。
でもご病気の方にはその方が良いのかも。


聖水をいただいた後にさらに奥の方に行ってみると、これまた長い行列が。


延々と続くその先は?


これが聖水の源、マサビエルの洞窟。
ベルナデットが聖母マリアに指示されて泉を掘り当てたという場所。
敬虔な信者さんたちが祈りを捧げていた。
メガヒヨはクリスチャンではないので遠慮したけど、列が短くて迷惑にならなかったら是非近くで見てみたかったな。