メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

メガヒヨ in NY 12 《FELA!編》

2010年05月30日 | NEWYORK
LITTLE ITALYでの楽しいランチの後、メガヒヨはマチネ観劇の『FELA』が上演されるEUGENE O'NEILL劇場に行った。



このショーはアフロ音楽の第一人者、別名"THE BLACK PRESIDENT"と呼ばれるFela Anikulapo-Kutiの生涯をミュージカル化したもの。
オフ・ブロードウェイで絶賛を浴びて、昨年秋にブロードウェイでオープンした。
ちなみにプロデューサーの一人として、ビヨンセのご主人JAY-Zが名を連ねている。

メガヒヨは、このショーの評判を聞くまでミュージシャンFela Kutiについて全く知らなかった。
そんなとき頼りになるのはWiki先生。
誰でも編集が出来るため過信は禁物だけど、Fela Kutiの項は思い入れのある方が書かれているのか、
とても詳しくて分かりやすい解説だった。

【ショー概要】
アフロビートの創始者フェラ・クティ。
彼の生涯を、本人役の役者が解説する形で振り返る。

1938年にナイジェリアの中流以上の家庭で生まれ育ったフェラ。
ロンドンへの留学、アメリカでの音楽活動を通じて、差別に遭いながらも黒人としてのアイデンティティを確立していく。
白人受けするブラックミュージックではなく、本物のアフリカの音楽を発信していくのだった。

その生涯は波乱万丈で、数度にも渡る逮捕劇、拷問、軍隊の襲撃、複数の女性との集団結婚など、挙げていったらきりが無いほど。
それらの出来ごとと当時の音楽をリンクさせて、次々と場面展開させていく。



劇場に入ったら、すでにバックバンドの演奏が始まっていた。
お客さんはカクテルを片手に聴き入っている。
このショーはバーで買ったドリンクを飲みながらの観劇が可能になっているのだ。
カクテルにそれぞれ"KUTI KULA","THE BLACK PRESIDENT","THE ZOMBIE"とフェラにまつわる名前がついているのが興味深い。

ところでメガヒヨの席はこんな場所。



最前列のサイド通路側な訳だけど、ここはとんでもない当たり席だった。
サイドブロックを一部つぶして花道が作られているのだけど、ここで役者さんが踊るわ、メガヒヨを飛び越して通路に降りるわ、エラいことになっていた。

後のB列には団塊世代と思わしき、アフリカ系のご夫婦が座られていたのだけど、旦那さんのノリが半端では無かった。
音楽に合わせてずーっと足でリズムを取っている。
つまりメガヒヨの椅子の土台部分をドンドン踏んでいるのだから、たまったものでは無かった。
「椅子揺れてるしな~。困ったな~。」と思いつつも、その人はとてもショーを楽しんでいるようだから言い出せなかった。
そんな内、慣れっこになり気にならなくなった。
何よりその旦那さんはめちゃくちゃリズム感が良くて、バンドと息がぴったり合っていたのである。
日本のおじさんだとこうは行かないかも!
しかもその人は"ZOMBIE"のシーンではコーラスと一緒に歌ってた。
きっとリアルタイムからのファンなんだろうな。
幕が開いている時間だけ、フェラ・クティの復活した姿を楽しんでいるに違いない。



さて、メガヒヨはそこまでコアなファンの人ほどじゃないものの、このショーをとっても楽しめた。
今回観た9つの舞台の中で一番と思う位。

理由のひとつは未知の音楽の遭遇。
FELA KUTIご自身は10年以上前に亡くなっているものの、今までその音楽に触れたことは無かった。
ここまで本場に近いアフロミュージックを通して聴いたのは初めてで、その世界にはまることが出来た。

もうひとつはミュージシャン、ダンサーの方々の熱演。
あんなに激しい音楽を3時間近く演奏して、よくスタミナが持つものだ。
女性ダンサーもほとんど出突っ張りでずっと踊り続けている。
感心したのは、舞台袖でも腰を振っていたこと。
メガヒヨはたまたまサイド前方にいたから見えていたものの、ほとんどの観客に観られることがないのにすごいな~と思った。

女性ダンサーがまとっている衣装、髪型も目を引くものだった。
肌をあらわにした大胆なデザインは、今風のカジュアルとアフリカの伝統が融合しあった感じ。
ところどころに惜しみなく使われている宝貝が贅沢。
髪型はかなり独創的。ひとりひとり違っている。
あれは地毛で結っているのかな?

中に、髪をトップと両サイドの3方向に盛ったダンサーさんがいらした。
この方は背が高くてスタイルが良く、ジャンプ力も抜群。
ダンスシーンは注目の的だった。
しかし…日本人のメガヒヨはどうしてもそのヘアスタイルで、国民的マンガのサザエさんを連想してしまった。
だめだ。何やってもあの世田谷区在住の主婦に見えてしまう…。
ここまで運動能力が高かったらお魚くわえたドラ猫もすぐ捕獲できるなぁと、つい失礼なことを考えるのであった

ところでこのショーはBROADWAYでは珍しく、完全ダブルキャスト制。
メガヒヨが観た回は、KEVIN MAMBOがフェラ・クティを演じていた。
ちなみにもう一人の主役のSAHR NGAUJAHはトニー賞にノミネートされている。
自分はMAMBO氏で歌も踊りも大熱演で満足したけれど、実際に本物のフェラ・クティを知る方々からすると差があったのかな?

そして。この作品におけるヒロイン、フェラの母フンミラヨを演じたLILIAS WHITEもカリスマ抜群だった。
登場するたびに神様の様に出てくるのだけど、その歌声に圧倒された。
彼女もトニーに助演女優賞枠でノミネートされている。
なおこの劇場では上手の壁にフンミラヨの肖像があって、劇中にその表情が変わったりする。
ストーリーにも関わっているみたいなので、極端に上手側だと見切れてしまうかも知れない。
お席を取られる際には注意されるといいかも。

ところでトップに描いた鳥の絵は、劇場の壁のイラストを模写したもの。
軍隊の絵などがヘタウマ風に描かれていたり、アフリカのお面、フンミラヨの肖像などなど、劇場中がフェラ・クティ記念館仕様に変わっていた。
その改装っぷりはキャッツ・シアター並み(笑)
写真を撮って帰りたかったけど、それは禁止されてるよね…ってことでインターミッションの間にスケッチしていた。

その最中、案内係のアフリカ系女性に「ねぇ、ショーを楽しんでいる?」と聞かれた。
「もちろんです。こんなショーは今まで観たことがないです。」と返したら、とても喜んでいたのが印象深かった。
きっとこの方もこのショーを愛してやまないんだろうな。

会場を見渡すとアフリカ系の方が他の劇場の比ではない程に多かった。
『PROMISES,PROMISES』などと比べると対照的だ。
あの『LION KING』よりもさらに多いかも。
ここまでアフロアメリカンの方々に愛されるこの作品。
BROADWAYを近々訪れる方が観る作品に悩んだら、メガヒヨは自信を持ってこのショーを推したいと思う。
日本ではこんな熱い作品はまず観られないからね。




メガヒヨ in NY 11 《CENTRAL PARK & LITTLE ITALY編》

2010年05月29日 | NEWYORK
土曜日の朝。
メガヒヨはNY旅行恒例のセントラルパーク参りをすることにした。
妹はブルックリンのビール工場に行くので、本日は完全別行動である。



ブロードウェイに出たら、すごい人出。
何やら「歩け歩け大会」が催されている様子。



スポンサーがレブロンのせいか、女性が多いなぁ。



大会参加者ご一行様は、セントラルパークでもお見かけした。



写真を撮るのに気を取られていたせいか、足がもつれてスッテンコロリと転んでしまった。
通りすがりのマダム達が「Are you all right?」と心配してくれたのだけど、メガヒヨ気が動転していて
「あいむ おーけー さんきゅう…」と返すのがやっとだった。



転んだときに望遠部分をひどく打ち、斜めに食い込んでしまったデジカメのキヤノンIXYちゃん。
これでは電源をつけても引っかかって、ちゃんと起動が出来ない。
5年もメガヒヨと旅を共にしてきたのにこんな最期をとげるなんて…
(…とこの時は思っていた。)



IXYちゃんを弔うために、メガヒヨの大好きなアンパイアー砦に登った。
で、ここで記念写真を一枚。

…と。IXYちゃん直ってるじゃん

せめてケースに納めて持ち歩きたいと思って、斜めになった望遠部分を手でぐいっと押し込んだのが良かったのかな?
いずれにせよ、MADE IN JAPAN 天晴れである。




さて。
この日のランチはうつぼさんとお約束
メガヒヨたっての希望でリトル・イタリーの「UMBERTO'S CLAM HOUSE」に来た。



ここは初めてNYに来た時に、宿泊先のオーナーに連れてきてもらった記念の場所。
アンチョビのパスタのアルデンテな美味しさは、「アメリカの食事=おいしくない」という偏見を見事に吹き飛ばしてくれた。

有名人の顧客も多く、DICK VAN DYKE氏の写真もある

ゴッド・ファーザーっぽい人たちも出入りしていて、1972年には発砲事件も起きたって話。
お誕生日祝いしてたのに背中から撃たれちゃったんだって。ひどいねぇ。
路上に出てから息を引き取ったって話だから、お店そのものは怖くないよ。



本日は思い出の味アンチョビのパスタと、フライドクラムをオーダー。
うつぼさんも貝がお好きで良かった
このクラムは、フライドチキンみたいな衣で揚げられている。
はまぐりといえば、蒸しか焼きかお吸い物でしか食べたことが無かったので、新しい感覚
とっても美味しかったので、また来たときにもオーダーしたいなぁ



もちろん、ワインもオーダー。
メガヒヨはこの後にマチ&ソワ観劇が控えているので、居眠りを恐れて一杯だけにしておいたのだけど、スッキリした味でとてものど越しが良かった。
それにしても明るいうちから飲むお酒はなんてこんなに美味しいのだろう?


うつぼさんの話題はお仕事や、旅、演劇など興味が尽きないものばかりだった。
それにしても美しくワインをたしなまれてたなぁ。
お昼って酔いが回りやすいのに、微塵もみせない。
こういう方こそきっと、お酒の神様に愛されているのね。
メガヒヨもあやかりたいなぁと羨ましく思った。

メガヒヨ in NY 10.5 《JIMMYちゃん編》

2010年05月26日 | NEWYORK
メガヒヨのミュージカル仲間内のアイドル、JIM BORSTELMANN。
長いキャリアを誇る熟練のダンサーアクターである。

何よりすごいのが96年のCHICAGO出演以来、BROADWAYでほとんど途切れずに仕事を継続しているのである。
どんなに有名で実力があっても、需要が無ければステージに上がれない厳しい世界なのに。

この度は『ADDAMS FAMILY』のキャスト表をみて「あっ」と喜んでしまった。
スイング、ゴメスとフェスターおじさんのアンダーとして参加しているとのこと。
本当、必要とされている俳優さんなんだなぁ。



『ADDAMS FAMILY』の終演後にメガヒヨがKEVIN CHAMBERLIN氏の出待ちをしていたら、JIMMYちゃんもステージドアから出てきた。
手を振って声を掛けたら、ハイタッチしてくれた。
その日はステージに上がってないからそれだけで帰っちゃったけど。


ところで彼は忙しくてプロフィールの写真を更新する時間がなかったのか、96年の『CHICAGO』のものを07年の『YOUNG FRANKINSTEIN』まで使い続けていた。
01年の『THE PRODUCERS』の時点で、この写真はサギ(笑)と思ってたんだけど、こういうのって制作側は何も言わないのかな。



しかし今回のプレイビルでは新しい写真を見ることが出来た。
JIMMYちゃんの人の良さが出ていて、よく撮れている。



…並べてみると、骨格からして違う感じがするなぁ

メガヒヨはコメディ俳優転向後のJIMMYちゃんしか知らないのだけど、スーパーモテモテダンサー時代の彼も観たかったな~としみじみ思った。

メガヒヨ in NY 10 《THE ADDAMS FAMILY編》

2010年05月26日 | NEWYORK
金曜日の夜は、今シーズン一番の話題作『THE ADDAMS FAMILY』を観に行った。
十数年前、映画で大ヒットを飛ばしたこの作品。
妹も是非観たいとのことで、一緒に来た。
偶然にもここは一昨年『THE LITTLE MARMAID』を二人で観に来たLUNT-FONTANNE劇場である。

マグナカルタを見物に行ったのでぎりぎりに劇場に駆け付けたメガヒヨ。
席について間もなく開幕となり、あのおなじみのテーマソングが流れた。

ジャジャジャジャン

ぱんぱんっ


ジャジャジャジャン

ぱんぱんっ



ジャジャジャジャン
ジャジャジャジャン
ジャジャジャジャン

ぱんぱんっ



音楽に合わせて、相の手を入れる観客たち。
ステージへの期待がこれ以上なく高まる。



そこに登場したアダムス一家の面々。
映画そっくりの人もいれば、役者の個性そのままの人もいる。
そこにお墓からご先祖様(今作品におけるバックコーラス&ダンサー)も参戦して、オープニングナンバーの「When You're an Addams」を大合唱。
全員揃ってさまざまなジャンルのダンスを踊る。
会場の観客は大盛り上がり!!

(…だけど、ナンバーで盛り上がったのはここが最高潮のような気がした…)

【あらすじ】
映画の第一作の後日談。
お化け一家のアダムス・ファミリーの長女、ウェンズデイが人間の男の子と恋仲になった。
ある日、彼ルーカスが両親と共にアダムス家を訪れることに。
恋に浮かれるウェンズデイは明るい黄色のドレスを着る等、まるで普通の女の子になってしまったかの様。
それに危機感を感じた弟パグスリーはおばあちゃんに謎の薬をもらい、姉にこっそり飲ませることで元に戻ってもらおうと画策する。
しかし手違いが起こり、その薬をルーカスの母アリスが飲んでしまった。
明るくハイテンション気味だったアリスは一転、ダークな女性へと変貌。
その晩はアダムス家に滞在することになったルーカスの一家。
さらに事件は起こる…。


たぶんあらすじは上の様な感じだと思う…。
(間違えていたらどなたか教えてください)
自信がないのは、メガヒヨシスターズは観劇に支障を起こす位の寒波にやられていたから。
かつて経験したことが無いほどの強い冷房が、劇場にかかっていたのである。
それでも大抵は欧米人の皆さんの熱気でどうにかなるのだけど、満員にも関わらず恐ろしく冷え込んでいた。



あまりの寒さに雪山遭難状態に陥った姉妹。
妹は低体温になりかけ、中盤は眠気にやられてこん睡状態。
メガヒヨはガタガタ震えつつ、なんとか舞台に意識を向けていた。


このショーは鳴り物入りの豪華キャストだけど、その代表格がアダムス家当主ゴメス役のNATHAN LANE。
映画版より縦方向に圧縮されたかの印象。
この方はいつでも観客を楽しませようとしているな~。
でもどの役を演じてもいつも同じNATHAN LANE。
とはいえ観客は誰も文句は言わない。
日本で例えると、欽ちゃんと同じ位キャラが確立されているかも。

今回爆笑したのは「Morticia」のナンバー。
ご先祖様がコーラスに入るのだけど、そのやり取りの間が絶妙!!

あとは巨大イカを叱りつける場面。
まるで犬か何かの様に、「このカラマリめが」と躾けしていたのがおかしかった


モーティシア役のBEBE NEUWIRTHはNATHANとは違いかなり映画のイメージに近い。
バラの花をもぎまくり「これでいいわ。」と決めるシーンも、映画そのままで観てて楽しかった。
タンゴのシーンで、花一輪で失神しそうになるのも色っぽい。
願わくばもっと登場シーンがあってもよかったのではないかと思った。

ルーカスの両親を演じたTERRENCE MANNとCAROLEE CARMELLO。
言わずもがな、ブロードウェイの主演級の方々である。
もちろん歌も演技も一流なんだけど…正直、ここまでの大物を引っ張り出してくる理由ってあるのかな?
これだけのビッグネームを起用したのだから、見どころを作るためにこの夫妻の出番は多い。
でもそのお陰でショーそのものが散漫な印象になってしまった様な気がする…。
サイドストーリーに掛ける時間はそこそこで十分だったかも。
もっとゴメスとモーティシア中心の展開になっていた方が見応えがあったのではないかな?


あと、他のアダムス家の面々については、

ウェンズデイ役のKRYSTA RODRIGUEZは歌も上手く、外見もキュートだった。
むっつり黙っててもそれはそれで可愛い!!
まだ若いけれど、ブロードウェイのキャリアは『IN THE HEIGHTS』、『SPRING AWAIKING』、『A CHORUS LINE』(BEBE)と多数。
今後が楽しみだなぁ

パグスリー役のADAM RIEGUERは子役ながらシングルキャスト。(もちろんUNDERはいるけどね。)
以前はメガヒヨが見損ねた『Shrek』でちびシュレックを演じていた。
ビリー・エリオットとはまた違うタイプで、ブロードウェイの子役の層の厚さを感じさせる。

おばあちゃん役のJACKIE HOFFMANはブロードウェイ作品常連の名わき役!!
『HAIR SPRAY』のペニーのママといい、すっごく個性的な役を舞台から浮かずに演じる熟練技の持ち主。
今回の役も色々おかしいんだけど、おばあちゃんという枠からはみ出すことは無く、主演の二人を盛り上げていた。

それとご先祖様役の中にFRED INKLEYの名前を見つけて嬉しくなった。
この方は11年前に『LES MISERABLES』のバルジャン役で拝見した。
後にも先にも最高のバルジャンだったことを記憶している。
アンサンブルには勿体ないような声の持ち主だと思うけどね。

そしてそして。
今回の最大のお目当てはフェスターおじさん役のKEVIN CHAMBERLIN
メガヒヨは10年前の『SEUSICALL THE MUSICAL』での象のホートン役以来、この方の大ファン
この方の声は周波数がいいのか、聞いててとても落ち着くのだ。
(元「たま」の石川浩司氏と声質がよく似ている。)
アメリカ産山下清のような風貌も、ツボにはまっている。

フェスターおじさんは作品の中でいい所取りで、中盤ダレているところでフライングで客の笑いを取り、
最後はオチまで攫っていっている。
トニーにも助演男優枠でノミネートされているしね。

今回、しっかり出待ちしてサインと写真をおねだりした




このためにスーシカルのCDのライナーを持っていたものね。
左端の写真が10年前にホートンを演じていたCHAMBERLIN氏。
サイドの髪型以外、あまり変わってないかも~。

この作品に対する自分の感想を総括すると、個人プレーでは役者さんは大変良かった。
しかしながら全体的には前述の通り散漫な印象を受けた。
変な話、半端なくレヴェルの高いコスプレカラオケ大会という感じ…。
楽曲も残念ながら、「MORTICIA」ぐらいしか印象に残らなかった。

かつての『THE PRODUCERS』はジョークが聞き取れなくても笑いのジェットコースターに乗ることが出来たけど、この『THE ADDAMS FAMILY』では少々困難な感じ。
でも役者さんは最高の人たちが集まっているので、インパクトの弱い作品を何とかここまで盛り上げているのだと思う。
興味のある方はオリジナル・キャストのうちに是非ご覧いただきたい。

メガヒヨ in NY 9 《マグナカルタ見物編》

2010年05月24日 | メガヒヨの日々つれづれ
ブルックリン美術館を後にして、メガヒヨは妹と待ち合わせて早い夕飯を取ることに。
韓国街のハン・バットに行った。


毎度てんこもりの前菜♪


メガヒヨは石焼ビビンパ、妹はサムゲタンをオーダー。
このサムゲタンは鳥も本場ほど原型を留めておらず、日本人でも食べやすくなっていた。

この夜は二人で『アダムス・ファミリー』を観に行く予定だったのだけど、メガヒヨはちょっと寄り道をした。
THE MORGAN LIBRARYであのマグナ・カルタが展示されているというのだ。
本来なら研究用でアメリカに来たこの貴重な原本。
例のアイスランド大噴火でイギリスへの返却が延期されたので、予定外の一般公開を行うこととなった。
これは滅多にないチャンス!!
しかもそこはミュージカル『RAGTIME』のクライマックスの舞台となった場所。
金曜日の19時からは無料で入場出来ると聞いていたので、観劇前に立ち寄ってみることにした。


入口前にて19時を待つ庶民のメガヒヨ。
ちなみにコールハウスやヤンガー・ブラザーみたいな人が危険物を持って来ると困るので、見学客はクロークで手荷物を預けることになっている。

中に入ると重厚なインテリアに圧倒される。
さすが、モルガン銀行の創業家。
天井高くそびえる棚に収まった、貴重そうな本の数々!!
中にはA2版くらいありそうな大きい本もあるよ。
これらの本、モルガンさんは全部読んだのかなぁ?

立派な執務室があったので、これはJPモルガンの机かな?と思いきや、それは司書のデスクだった
主の書斎はさらに別の豪華な部屋。
そこにマグナ・カルタは展示されていた。

1200年代のものとは思えないほど保存状態がいい。
紙なんてすごく薄くて、現存しているのは奇跡と思えるほど。
そこに美しいカリグラフィーで記してある。
驚くべきことに、このはるか昔に施行された大憲章は、今でも前文が現行法として残っている。
メガヒヨは意味が分からずとも、読める単語が一つでもないかと探してみた。
頑張った結果、"in"と書いてある場所を発見!!
二文字の単語に喜びを噛みしめて、はるか昔のジョン国王に思いを馳せた。
(でもよく考えてみると、マグナ・カルタってラテン語なんだから、中身もラテン語な訳なんだよね。不毛な挑戦であった…)

そんな内に20時の開演時間が迫ってきたのでタイムアップ。
メガヒヨはさっき預けたばかりの手荷物を受け取り、図書館を後にした。
クロークの人は「えっ? さっき来たばかりじゃ…」という反応だったので、申し訳なくて居たたまれなかった。。

他の展示物も面白そうなものがあったので、時間がなかったのが本当に残念。
次回はちゃんと入場料を払って、ゆっくりと見学したいものだと思った。

メガヒヨ in NY 8 《BROOKLYN編DAY2》

2010年05月23日 | NEWYORK
金曜日。メガヒヨシスターズはこの日にウッドベリー・コモン・アウトレットに行こうと話していたのだけど、二人ともいまいち物欲が湧かなかったので取りやめにした。
バッグは前回買ったのがまだまだ使えるからいいかなぁって。



上のが前回のお買いものの成果ね。
2年前はこれを一人で持って帰ったんだから笑える
もちろんお土産もあるから全部メガヒヨのじゃないよ~。


そんな訳で今日はお互い別行動を取ることにした。
メガヒヨとその妹は元々は一人旅体質。
一人で気ままに動き回るのが好きなのだ。

メガヒヨは昨日、BOTANICAL GARDENの隣にあったブルックリン美術館が気になっていたので、そこに行くことにした。
この美術館はニューヨークでは第2位、全米では第7位の規模を誇る。
特にアフリカ、オセアニア、ネイティブアメリカンのコレクションが充実しているとのこと。

早速メガヒヨは自分好みの素敵な展示物を見つけた。

 
19世紀のナイジェリアに君臨していた王様の冠。
ビーズで立体的に細かく編みこまれている。
天辺には鳥さんがとまっているよ。


これはアフリカの象の仮面だって!
現地では神格化された存在なのかな?


中国からはカエルの団体さん。


日本のハニワだって負けてはいない。
海を越えて、お馬のひんべえだって頑張っている。


上の階に行くと雰囲気が変わり、綺麗な吹き抜けが。


モネの絵画などをゆっくり見学出来る。


彫刻もいくつか有ったよ。


と思いきや、こんな前衛的作品も。


ジャンルも様々で、こちらのコーナーには豪華なインテリア。


あ、こっちにはパーティーのテーブル・セッティングが!!


…近くで見たらこんなお皿が並んでいた
ひとつだけ見たときには自分に邪念があるから、そういうものに見えるんじゃないかと思ったけど、ここまで揃っていればまさしくソレだよね。

作品名は「THE DINNER PARTY」。JUDY CHICAGOの70年代の作品だって。
この展示スペースの名称は、ELIZABETH A.SACKLER CENTER FOR FEMINIST ARTだって。

作った作家さんもスポンサーさんも、ずいぶん大らかな人たちだなぁ
なんて、写真撮ってブログに載っけてるメガヒヨさんも同類だったり(笑)


あ、でも念のために。こういうお皿もあったよ。少数派だったけど。


さて、そろそろお暇しようかなと思ってたその時。
ナイジェリアの冠以上のインパクトを持つ作品が目に止まった。


右端の彼はせんとくん??
奈良の1300年祭を宣伝するために、わざわざブルックリンまで来てたのか…。
マンハッタンで無いところが詰めが甘いとおもうけど(笑)

この作品はNINA CHANEL ABNEYという1982年生まれの若い画家によるもの。
タイトルは「FORBIDDEN FRUITS」だって。

せんとくんとこの絵画、どちらが先に作られたかは分からない。
まぁ偶然の一致だろうね。
されど、上海万博の海宝くんとアメリカのガンビーくんの様にパクリ論争が起きちゃうかもねー
そうならない様、心の底で願いながらブルックリン美術館を後にしたメガヒヨなのであった。

メガヒヨ in NY 7 《PROMISES, PROMISES編》

2010年05月22日 | NEWYORK
メガヒヨはミュージカル女優KRISTIN CHENOWETH様のファンである。
この度、旅行のタイミングに合わせて下さったかの様に、映画『アパートの鍵を貸します』をベースとしたミュージカル『PROMISES, PROMISES』にご出演されるとのこと。
メガヒヨは大喜び!! 2月の発売日、早速チケットを購入しようとした。

定価購入で表示された座席はK列。発売間もなくにしては微妙である。
間違いなくメガヒヨが狙うセンターC~E列辺りの前方はプレミアム・チケットの設定だよね。
大抵ならプレミアム・チケットの放出を待つのだけど、このショーのプレミアムのお値段は
通常チケットに50ドル割増という「良心的」なものだった。
これはもしかして、プレミアムチケットを買う人が多いかも知れない…。

さらに数カ月先の残席を検索してみた。
7月では普通にセンターE列が定価で売られている!!
ということはそのベストシートK列というのは、既にいい席が売られてしまった後の正当な残席ってこと?
プレミアム・チケットの放出も不確定だしね…。
てな訳で定価購入を決意。
再度席を検索したらK列は売れていて、M列が割り当てられた。

それから数日後。
この作品はオファーリストに入っていた。
定価126ドルが約85ドルになるって話…orz。
未練がましいけど、そのプライスでどの席が買えるか検索してみた。
そうしたら出てきたのはセンター最前A列!!
(推察するに、この席はロタリー・チケットの設定が見送られて放出されたのではないかと思う。)
ブロードウェイのチケットって、決して早く買ったからとか、定価だからっていい席というものではないよね
プレミアム・チケットの制度が無かった昔はこんなんじゃなかったのに
M列も決して悪くはない席だけど、地団駄を踏むメガヒヨなのであった。



当日ボックス・オフィスに掲げられていた値段表。(クリックすると大きく表示されるよ。)
現在のB'wayのショーはだいたいこんなお値段。
11年前にメガヒヨがNYに初上陸した際のレギュラープライスは、70ドルから80ドルってとこだったのに。
また近いうちに10ドル値上げって話だから、ほぼ倍になっちゃうのね。


そんなこんなのチケット購入劇だったけど、当日のメガヒヨにはうきうきする予定があった
それは以前から大ファンなブログ『うつぼの日々徒然』のうつぼさんと劇場でお会いすることになっていたのだ。
今回たまたま同じ日にこの作品を観ることになっていたので。
メガヒヨは憧れのCAさんとのアポが取れた空男のごとく、スキップしながら劇場へと向かった。




久々に来たブロードウェイ劇場はかなりの混雑。
さすが! 動員が常に90%を超えている分だけある。
客層はかなり隔たっていて、白人の中高年の方々が多い模様。
明治座…ではなくて、マーキース劇場みたいだなぁ。

『WICKED』と比べるまでもなく日本人率は低く、うつぼさんとはすぐお会いすることが出来た。
開演がせまっていたので、ご挨拶もそこそこに自分の席へ。

メガヒヨにやや遅れて開演ぎりぎりの頃、目の前の席に男性二人が駆け込んで来た。
「男性二人組か~。もしかしてお約束の…」と思う間もなく、彼らは前奏曲をバックにチューをしまくっていた。
そんな光景は前回もあったし見慣れているので、特別動揺することもなし。
CHENOWETH様の登場ご降臨をひたすら待つのであった。

【あらすじ】
1962年のマンハッタン。
保険会社で働くバクスターは、自分のアパートを上司達の浮気部屋として提供することで、昇進の機会を窺っていた。

新しく顧客となった重役のシェルドレイクに、部屋を利用する間の時間潰しとしてバスケットボールのチケットをもらった彼は、以前から気になっていた同僚フランを誘い出す。
しかし彼女こそシェルドレイクの愛人だったのだ。
関係を清算しようとしていたフランだったけれど、皮肉にもバクスターが部屋を提供したことでシェルドレイクとよりを戻してしまう。

クリスマス・イブのオフィス。
ごますりが功を奏して管理職に出世したものの、バクスターは気が晴れない。
今夜は彼の部屋でシェルドレイクがフランと過ごすのだ。
消沈したままバーでヤケ酒をあおる。
一方フランはいい様に扱われているわが身を嘆き、睡眠薬を大量に服用するのだった。



この作品『PROMISES, PROMISES』は、B'wayでは1968~1972年の初演以来の上演。
音楽そのものはとっても懐かしくて耳馴染みがいい。
子供の頃、日曜日の午前中のラジオからこんな曲を聴いた様な気がする。


CHENOWETH様は相変わらず、あの小柄な体から元気いっぱいの歌声を響かせていた。
彼女がいるだけでステージの明るさが倍増する感じ。
というか、自殺する様なキャラクターに見えない…
なんかビタミン剤か何かと間違えて飲んでしまった事故の様にさえ思える(笑)
ファンとしては正直、この作品への出演は勿体ないとの感想を持った。
どうせリバイバルものに出るのなら、『MAME』とか『ANNIE GET YOUR GUN』などの「スターを観に行く」的な出突っ張り作品がいいかも。

バクスター役のSEAN HAYESはゴボウ男なキャラクターに徹していた。
冴えない平社員に上手くはまっている。
取締役室での前衛的デザインの椅子を前にした挙動不審ぶりには大笑いした。
この人、今でも『PRODUCERS』が上演されていたら、レオ役に間違いなくキャスティングされていただろうな。

ドレイファス医師にはDICK LATESSA。
『HAIR SPRAY』でトレーシーのパパを演じた俳優さんである。
なごみ系のおじちゃんを演じさせたら右に出ない人だなぁ。
女性の出入りと大量の酒瓶から、ゴボウのバクスターを絶倫と誤解するシーンは面白かった。

そしてそして。今回メガヒヨ的に助演女優賞を差し上げたい、マージ役のKATIE FINNERAN。
セリフ、動作のひとつひとつで場を盛り上げ、客をさらうとはこの事かと思う。
歌もバクスターとのデュエット一曲だけじゃ物足りなく、もっと舞台にいて欲しかった。
特に感心したのが、酔っ払ったバクスターが飛びつかれた箇所。
ユーカリにコアラ状態でしがみつかれても微動だにせず、そのまま彼の顔にキスをしまくり。
彼女はハイヒールを履いているのに、すごいなぁ…。カッコいい!!
日本だとこれと同じことが出来るのは、TOKIOの山口くんを姫だっこした真琴つばささん位かな?

今回のショーは前述の通り、観客の平均年齢が高かったのだけど、ショーの内容に対する反応があまりにも善男善女的でおかしくなってしまった。
一番はクリスマスプレゼントを交換しようとするフランとシェルドレイクのシーン。
事前にプレゼントを用意さえしてこなかったシェルドレイクが、フランにお札を「これで何か好きなものでも買え。」とばかりに渡した所では、「OH~MY~」とアメリカのおじさんおばさんのため息が劇場に響いた。
ちなみにカーテンコールで、シェルドレイク役のTONY GOLDWYNが出てくると拍手に紛れてブーイングが起こっていた(笑)
純粋でいい人達だなぁ~

ところで。
メガヒヨの前に座ったゲイカップルさんはインターミッションの間に帰ってしまったようで、二幕になっても戻ってこなかった。
一幕終盤に彼らは猛烈なキスをしまくっていたから、劇場に居られないほど愛が盛り上がりすぎちゃったのかな?
まぁ、これでだいぶ見やすくなったから良かったけどね。
でも二幕の冒頭にマージの活躍があったので、他人ごとながら勿体ないと思った

幕が下りた後はうつぼさんとアフター・シアターのぐびぐびタイムへ
劇場近くのケルティック・バーに連れて行っていただいた。

そこで色々興味深い話を伺った。
世界や日本各地を旅しながら冷静な突っ込みを入れていくブログの通り、うつぼさんはウイットに富んでいる上に品のある方だった。
ちょっとしか年齢の違わないメガヒヨも、今後はこんな感じの方向を目指したいとあこがれた。

で、その時の話題のひとつが、今宵の主演俳優SEAN HAYES。
彼はゲイ役でブレイクしたとのこと。
なるほどね~。だから前のゲイカップルさんは「何だ、ノンケの役か。」って帰っちゃったのね。
トリビアも得て、メガヒヨは楽しい時間を過ごしたのであった。

メガヒヨ in NY 6 《BROOKLYN編DAY1》

2010年05月21日 | NEWYORK
オペラの夜から明けて木曜日。

メガヒヨはこの日、本来の予定ならロングアイランド鉄道に乗ってOYSTER BAYという街までいくつもりだった。
そこにあるPLANTING FIELDSという大富豪の元邸宅だった植物園を訪れ、COE HALLという建物を見物したかったのだ。


しかし疲れからか今一つ本調子でない。
それにOYSTER BAY行きは電車の数がローカル線並みに少なく、2時間に一本しかない。

無理に遠出をして体調を崩し、その後の予定をだいなしにするのは本意でない。
今回は見送ることにした。
歴史的建物は次回来たときにまた行けるからね。

そんな訳で妹の誘いに乗り、橋を渡ってブルックリンまで行ってみることにした。
NYには10回以上来ている割にブルックリン橋はまだ歩いて渡ったことはないし。
いいチャンスかも知れない。

地下鉄でCITY HALL駅まで行って、マンハッタン側から乗りこんだ。


記念すべき第一歩。
奥にアーチが見える。


この張り巡らされたワイヤーが実に見事!!


135年も前にこのアーチが作られたのね。
(橋そのものは1883年に完成。)
ゴジラが乗っても大丈夫!!


振り向けばマンハッタン♪


意外とあっという間に渡ってしまった。


ブルックリンについた我々はお花見がしたかったので、BOTANICAL GARDENへ足を運んだ。


しかしながら八重桜は散り去り、葉桜となっていた。
足元には花びらの残がいが…。


だけど季節は移り変わっている分、つつじや藤などが綺麗に満開となっていた。

 
そういえば、幼稚園の団体とよくすれ違ったなぁ。
こんな素敵なところで屋外授業だなんて、ここの子供たちは恵まれているなぁ。

 
でも不思議だったのが、3~6歳位の金髪の女の子だけの20人ほどの集団。
人種でおのずと園が分かれるのは理解できるけど、何故金髪のみ??
しかし全員もれなく可愛かったなぁ。スウエーデン系の幼稚園だったとか??
でも引率者の女性は金髪ではなかったんだな。



さて、NY旅行記の途中ですが、ここからは京都旅行記が始まります…。


というのはウソで、ここは園内の日本庭園。
人々の憩いの場となっていた。


プロスペクトパーク内で会った可愛い鳥さん。
ショウジョウコカンチョウというスズメの仲間とのこと。
こう見えて結構気が荒いので、かまれない様に要注意!!

綺麗な庭園を見ることが出来て、ロングアイランドに行けなかったメガヒヨも満足することが出来た。
で、OYSTER BAYでしたかった、もう一つの目的を果たすことに。
それはもちろん牡蠣をいただくこと
言うまでもなく、これもグランドセントラル駅で叶えることが充分可能である。


ここに来ると必ず注文するマンハッタン・クラムチャウダー♪
ブルックリン・ラガーと一緒にいただく


オイスター・プラッター8PCをそれぞれ注文。
説明がなかったので、どんな種類の牡蠣かは不明。
ちょっと今回は水っぽかったかな??
やっぱりメガヒヨはブルー・ポイントが一番好きだなぁ。
次回こそはOYSTER BAYで牡蠣を食べることを誓うのであった。

メガヒヨ in NY 5 《MET OPERA CARMEN編》

2010年05月19日 | NEWYORK
水曜日のソワレはメトロポリタン・オペラ劇場にてビゼーの『CARMEN』を観る予定になっていた。
今回はオペラ初体験の妹も一緒である。

この日はかなり冷え込んでいて、例のキャベツを使った煮込みラーメンのプレシアター・ディナーを食してからリンカーンセンターに向かう。
妹は服装についてかなり迷っていた。
まぁ安い席だし頑張りすぎる必要はないけれど、ジーンズやスニーカーはやめときなとアドバイスしておいた。
とはいえ、メガヒヨも本格オペラは3回目なんだけどね

ホテルから地下鉄で66丁目の駅へ。
メトロポリタン・オペラ劇場やビビアン・ビューモント劇場などを擁するリンカーンセンターは観劇に向かう人々で混雑していた。
そんな中、姉妹はオペラ劇場を覆う絵に目が釘付けになる。

「阿弥陀如来??」



このインド風の絵。
インド仏教を題材としたオペラの宣伝であろうか。
しかも主演はあのルネ・フレミング先生!!
作曲はロッシーニというから新作ではなく19世紀の作品か。

「すごーい。観てみたーい。白人の創る仏教世界ってどんな?」
と思ったが、阿弥陀如来というのは無知なメガヒヨの大勘違いだった。
この作品は「アルミーダ」と発音し、人をたぶらかす魔女の話らしい。
考えていたものと180°違っていた


さてさて。建物内に入り、チケットもぎりへ。
そこで気前よくCDが配られていた。



オペラショップがサンプルとして配布していたこれ。
今日のドン・ホセ役のJONAS KAUFMANNの曲も入っているよ。

ところでドレスコードを気にしていたメガヒヨ妹。
ロビー内でたまにすれ違うジーンズ&スニーカーの人々を見て拍子抜けしているようだ。
確かにアメリカはヨーロッパに比べると服装規定が甘いかも。
でもでもやっぱりオペラなんだし、あまりカジュアル過ぎるのは出演者や他の観客の方々に対して失礼に当たるんじゃないかと個人的には思う。

さて。豪華なロビーを抜けて、天井桟敷のメガヒヨシスターズは長い長い階段を昇ることに。
本日取った席はファミリー・サークルのK列。つまり立ち見席を除いて本当の最後列。
席に座ると舞台が小さい、小さい。
例えて言うなら、そのまま5Fから地上を見下ろす感じ。
まぁ見切れはないけどね。
あとこのような安い席や立ち見でも、それぞれに個人用翻訳モニターが設置されていた。
これは便利!
歌に合わせて英語とドイツ語の訳が表示されるのだけど、フランス語はほとんど理解出来ないので大変助かった。

席を確認した後は劇場内を探検した。
ロビーには歴代のカルメン女優の衣装が展示されていた。
撮影禁止だったので写真がないのが残念だけどね。
それにしてもその衣装ときたら、中の方のふくよかさが容易に想像出来た。
昔はオペラ歌手といったら、森公実子さんのような体型の方が多かったからね。
本日の主役はどんな女優さんなのだろう?
そんなこんなしているうちに開演時間がせまり、席に戻った。

前奏曲が鳴り、幕が開く。
最初に出てきたのは男女ひと組のバレエダンサー。
作品の世界観を踊りで表現する。

それから景色は一気にスペイン・セビリア地方へ。
回転装置を使った豪華な舞台。

メガヒヨは『CARMEN』というオペラ作品を観るのは初めて。
派生作品の黒人ミュージカル『カルメン・ジョーンズ』、大地真央の『カルメン』は観たけどね。それらはやっぱり別モノな訳だし。
CDや各種テレビ番組で何度も聞いた楽曲を、あるがままの形で聴いて感動した。
(でもって、闘牛場のシーンでは「さぁ、何を作っているのでしょう!?」と心でつぶやいてしまうのであった(笑))

オペラに通いなれた人なら当然の話なのだけど、オペラ歌手の声量にも心震えた。
ミュージカル劇場の何倍もの広さの空間に、マイク無しで声を響かせるのだもの。
それもオーケストラの壁を越えて。
もちろん天井桟敷に座るメガヒヨシスターズにも、その歌声はたっぷり届いた。
同じヒトなのに、全くどうなっているのだろう。すごすぎる。

本日のタイトルロール、カルメンにはメゾ・ソプラノのKATE ALDRICH。
ロビーの昔の衣装を軽くすり抜けてしまう位、スレンダーで美しいオペラ歌手。
今回の演出では、ドン・ホセに投げる花はアカシアではなくて赤いバラだったんだけど、よく似合っていたなぁ。
豊潤という言葉がぴったりの、麗しくたっぷりとした歌声はいかなる状況でも乱れることはない。
抱えあげられても、机の上で仰向けになってエラいことになってても…
(「セビリアの砦の近く」のラスト、あんな演出になっているとは…)
パスティアの酒場のシーンでも、ひとしきり歌った後にダンサーの中に飛び込んで側転もこなしていたし、本当に器用なんだなぁ。

今回のMETオペラ観劇は本当に満足だった。
前回観た『ドン・ジョバンニ』はアリアばっかりで合唱やダンスがほとんど無かったのでがっかりだったんだけど、『カルメン』は全てがバランスよく揃っていた。

あえていうがっかりポイントは観客のマナーかな。
MAIJA KOVALEVSKA演じるミカエラが、「なんの恐れることはありましょう」でそれはそれは美しいソプラノを響かせていたときに、こともあろうにケータイを鳴らした不届き者がいた
NY市の条例通り、罰金を取っちゃえばいいのにね。

そうそう。
カーテンコールの時だけど、数人のブラボーおじさんを確認することが出来た。
日本だと歌舞伎で、「○○屋!」って声を掛ける人の欧米版な訳ね。

そんな感じでメガヒヨシスターズはオペラで素敵な夜を過ごした。
日本だとオペラ、特に来日ものはとても敷居が高くて、チケットは数万円、天井桟敷でも二万円位はしてしまう。
だけど今回はファミリー・サークルでチケット代は20ドル、手数料を入れても一人三千円程度で済んだ。
それも高価な席を買ったりMETに寄付をする方々のおかげで、こういう低価格席が存在するのね。
いつかはメガヒヨもグラン・ティエのチケットを購入して、少しは文化に還元をしたいものだと思った。









メガヒヨ in NY 4 《WICKED編》

2010年05月13日 | NEWYORK
水曜日のマチネ。メガヒヨは『WICKED』ロングラン上演中のガーシュイン劇場に行った。
なんか久々に観たくなったので。
KRISTIN CHENOWETH様がいらした6年前のオリジナルキャスト以来。


劇場に入ってすぐにある、竜のプロセニアムアーチのミニチュア♪
これは残念ながら動かない。

今回はとてもいい席が取れた。
A列(前から6番目)ど真ん中。
一週間前に定価で買ったのだけど、プレミアムシートが放出された模様。

このプレミアムシートってのも何だかねー。
座席全体に対してどれ位の割合で売られているのだろう?
発売日直後に検索しても悲しい席しか出てこないので、結構広い範囲かも知れない。
結局上演まぎわに定価で売るのなら、そんな制度は縮小して早めに購入してくれたお客さんから順にいい席を回せばいいのに。

とはいえギリギリ買いの恩恵にあずかったメガヒヨ。
視界たっぷりに広がるオズの世界の魅力をとことん味わった。

【あらすじ】
オズの世界にドロシーが訪れる前のこと。
シズ大学の入学式で二人の少女が出会った。
一人は裕福な家の出で、派手なことが大好きな人気者ガリンダ。
もう一人はマンチキン領事の娘だが父親に疎まれて育った緑色の肌のエルファバ。
まったく正反対の二人がルームメイトとなり、相反目しつつもある出来事をきっかけに友情を育むことになる。
そんな中、魔法の才能を見いだされたエルファバはオズの魔法使いの住むエメラルドの都を訪ねることに。
ガリンダ改めグリンダを伴った彼女を迎え入れた魔法使いは、人々の想像とはまったく違う人間だった。
そして恐ろしいことを企んでいるのであった…。


さて。今回の主役エルファバはMANDY GONZALEZ。
2008年のトニー賞『IN THE HEIGHTS』のオリジナルキャスト。
さすが、期待を裏切らない歌唱力。
気が強くとも可愛さを感じさせる演技もさすが!!

対するもう一人の主役グリンダにはKATIE ROSE CLARKE。
ナショナルツアーで長くグリンダを演じていた。
この方はオリジナルのCHENOWETH様そっくり。
素顔はそう似ていないけど、メイクやら仕草やら、完コピしている。
本来なら持ち合わせている個性もあるのだろうけど、ここはプロ。
元祖に忠実に似せているのね。
あえて言えば、冒頭のソロの声量が少々CHENOWETH様に劣るかなと思えなくもないけど、オペラ歌手でなくミュージカルの女優としては十分水準に至っている。
そうそう。二幕でのエルファバとの「対決」の際、杖さばきがオリジナル版よりだいぶ進化していた。
全く器用だなぁ。

でもって三角関係の一角を担うフィエロ役にはANDY KARL!!
『LEGALLY BLONDE』のセクシーな宅配屋さんの彼である。
この方はこのステージでもフェロモンを振りまいている。これはオリジナルの彼以上にモテそうだ(笑)
宅配屋さんのときはあまり出番がなかったけど、今回は歌もダンスもたっぷり見せてくれたので嬉しかった。

メガヒヨの気に入っているシーンの一つで、ダンスホールにて

エルファバ、帽子をかぶって登場 → 嘲笑 → 意を決したように舞踏
→ 一人浮く → フィエロ呆れた一言、ガリンダはそれを打ち消し一緒に踊る
→ それによりクラスメートも参加、そのダンスが流行り最先端に!!

との流れがあるのだけど、今回もここでかなりじわっとさせられた。
エルファバとガリンダ、両方とも似た様な立場になったことがあるので。

ロングランになると、残念ながらキャストのモチベーションの低下が見られることがあるけれど、この作品に関してはまだまだ大丈夫だと確信させてくれた。


ところで、いつもは開演ぎりぎりに会場入りするメガヒヨ。
でも今回はブロードウェイ最大級のガーシュイン劇場を探検してみた。

  

色々貴重な資料が見られて楽しい。



あとAMERICAN THEATRE HALL OF FAMEに輝く数々の名前を見ることが出来る。
ぱっと見てすぐ分かったのは、1995年のBERNADETTE PETERS、2000年のLIZA MINNELLI、2010年のANDREW LLOYD WEBBERなどなど。
ところでこれって順番とかはどうなのかな?
ALWがつい最近というのはちょっと意外だったり。

そんな訳でガーシュイン劇場はミュージカルだけでなく、演劇博物館としても楽しむことが出来る。
ちょっと早めの来場を是非おすすめしたい。

メガヒヨ in NY 3 《食べ物調達編》

2010年05月12日 | NEWYORK
到着の日から明けて翌日。
メガヒヨシスターズは地下鉄に乗ってサラベス・キッチンに向かった。
ここは言わずもがな、NY指折りのブランチのお店である。

今回はハムの乗ったクラシック・エッグベネディクトとレモン&リコッタ・パンケーキをオーダー。
お代り自由のコーヒーを飲みながら料理が出来るのを待つ。
本日は水曜日で朝8時台に入ったこともあり、お店は空いていた。
これが日曜ともなると大抵行列なんだけどね。

その後徒歩にてH&Hベーグル、ゼイバーズをはしごする。


ゼイバーズではキッシュを買った。
美味しくて大変ボリュームがあった。
しかもお惣菜コーナーのおじさんは片言の日本語をしゃべる面白い人だった。
なぜかメガヒヨは「Ms. マツザカ」と呼ばれた。レッド・ソックスのファンなのかなぁ(笑)

その他ゼイバーズではお土産用としてトートバッグとTシャツを購入。
オシャレだし、値段もお手頃なのでかなりおすすめ。
自分にもスポーツクラブ用に買ったよ。


ところでNYはやっぱり野菜は高め。
キャベツが4ドル以上したよ。
天候不順の日本以上だなぁ。
でもここは都心だからそれ位の価格なのかな?


ブロードウェイを南下してフェアウエイにも寄った。
ここもお土産用食べ物を買うのにいい!
最近日本では購入が難しいサラベスのジャム。
メガヒヨは大瓶を8本も買っちゃった
あ、もちろん全部自分で食べる訳じゃないよ。
3本はお土産ね。うち用のはたった5本だよ。



メガヒヨは持ち帰り用に段ボールまで日本から持参した。
1本ビンの重量込で800gあるから、スーツケースの重量23kgを軽くオーバーしちゃうからね。
そこまで手間を掛けても欲しいサラベスのジャム。
あの味をマネしようと頑張ってみたけど、日本の材料ではなかなか出来ない。
美味しいもののための苦労は全く厭わないのであった。

メガヒヨ in NY 2 《LA CAGE AUX FOLLES編》

2010年05月10日 | NEWYORK
当日割引チケット売り場TKTSに駆け込んだメガヒヨ。
このとき時刻は19時40分。
もう行列はなく、窓口は一ヶ所だけ開いていた。

「すみません。ソンドハイム オン ソンドハイムのチケット一枚下さい。」
「もう品切れだよ。残っているのは、シカゴとラ・カージュ・オ・フォールだね。」

初日はソンドハイム作品のレビューを観に行くつもりだったけど当てが外れてしまった。
冷静に考えれば、劇場のボックスオフィスに直接行けばまだ買えたかも知れないんだけどね。

一旦窓口から離れてシカゴとラ・カージュとの間でかなり迷う。
シカゴはテコ入れキャストのRUTHIE HENSHALLが出ているので心惹かれるけれど、5年前とは違う演出のラ・カージュも観てみたい。

そんな訳でラ・カージュのチケットを購入した。
開演まで残りわずか。48th st.にあるロング・エーカー劇場まで急いだ。
席はメザニンC列サイドブロック。

今回の劇場は、5年前に同じ演目が上演されたマーキース劇場と比べて収容人数が三分の二の規模。
舞台もかなりコンパクト。
だけどその分観客との距離が近くて、まるで本物のショーパブの様。
舞台周りには少しだけどテーブル席もあるしね。
(STUDIO54でのキャバレーみたい。)

さて。今公演の主役はこのお二方。



クラブのオーナー・ジョルジュ役はKELSEY GRAMMER。
その長年のパートナーであり、スターのザザ(アルバン)役はDOUGLAS HODGE。

この二人はトニーの主演男優賞にダブルノミネートされた最強カップル。
もう、舞台上の彼らは微笑ましい位に仲がいい。

このミュージカルのあらすじを簡単に説明すると…

南仏のゲイのナイトクラブ「ラ・カージュ・オ・フォール」のオーナー・ジョルジュと、看板スターザザことアルバンは長年に渡るカップル。
ジョルジュがただ一度だけ女性と関係して授かった息子も、アルバンは母親代わりとして育て上げた。
その息子ジャン・ミッシェルが結婚をしたいと言いだし、ひと騒動となる。
しかもその相手は保守派の議員の令嬢。
議員ダンドン氏はゲイクラブ一掃を公約に挙げているので始末が悪い。

けれども全ては可愛い息子のため。
ジョルジュはアルバンの存在を隠し、ジャン・ミッシェルの実の母親を呼び寄せ、部屋の内装を変えて普通の家庭に見せかけることに。
アルバンは反対していた彼の結婚を受け入れる心境になっていたが、両家の顔合わせに同席を望まれていないことを知り深く傷つく。
結局アルバンは叔父として紹介されることになり、男として振る舞うために特訓を行う。

さて、当日。
実の母親が急に来られなくなってしまった。
さらにジョルジュの家では執事(自称メイド)のジェイコブの失態により大混乱に陥っていた。
そこへアルバンが母親に扮して登場する。
機転をきかせて見事その場を取り繕い、ダンドン議員とも意気投合をするが…。


映画「バード・ケイジ」でもお馴染のこのお話。
ブロードウェイの住人にとっても定番であって、前回の上演からたった5年で再演となった。
しかし同じ脚本だけど、前回のGARY・BEACH氏主演のものとはまったくの別モノのように見えた。

まず踊り子さんの数が違う。
今回はたった6人なので、前回の三分の一程度の人数だ。
それにほとんど女性にしか見えなかった前回のメンバーに比べて、今回の方々はかなりマッチョ。
振付や演出もかなりおどろおどろしい。
例えるなら小鳥と怪鳥くらい違う。
つまりは前作が観光客がバスで押し寄せるクラブなら、今作は口コミで予約がいっぱいの通の店か。

あとママが違う。
前作のGARYは綺麗系ママ。
お手入れとか隙が無さそう。
今回のDOUGLASママはキャラクターで人気な感じ。
ヨーデル風コスプレを着こなし、気が弱くなると観客に手を握ってもらいながら歌う。
客掴みは頂上を行くレベルだ。
楽屋のシーンだとだだこねる「おじさん」にしか見えないのに。
でもだからこそ、「おじさん」が「スター・ザザ」に変身していく『A LITTLE MORE MASCARA』のナンバーは、視覚的にすごいインパクトがあった。

思うんだけど、アルバンってかなり幸せなキャラクターじゃないかな?
パートナーとは長年続いていて、育てた子供には一時疎まれるものの結局は慕われていて、さらにキャリアだって輝いている。
ゲイの方々にとっては絵に描いた様な理想的な存在かも知れない。
女性にあてはめても同じような事が言えるし。
DOUGLAS HODGEはその茶目っけ振りと深い演技表現でアルバンとして生き、見事観衆の心を捉えた模様。

ジョルジュ役のKELSEY GRAMMERはとにかくダンディ!
英語のセリフについていけないのでよく分からなかったのが残念だけど、よき夫、父として振る舞っていた。

他にこの作品からは執事ジェイコブ役のROBIN De JESUSが助演男優賞にノミネートされている。
彼は面白かったなぁ!
ドジっぷりのハデなアクションや、甲高い声でちょっとイラっとさせる(笑)演技も良かった。
ジャン・ミッシェルと踊るシーンも会場を湧かせてくれた。

あとダンドン議員役でFRED APPLEGATEが出演していたなぁ。
歌うシーンがちょっとなので勿体なかった。
それと彼はNATHAN LANEのそっくりさんなので、アルバン役だったら映画の「バード・ケイジ」みたいになってこれも面白かったかも!!

ところで…。今回のちょっとした残念ポイントといえばジャン・ミッシェル。
いや、出演していた彼は悪くはないんだけど、何せ5年前に同じ役をGAVIN CREELで観ちゃっているからかなり物足りなかったのだ。
持って生まれた華がまったく違うからね…。
ジャン・ミッシェル役は、アルバンが手塩にかけて育ててメロメロになっている設定なのだから、分かりやすい位にハンサムではないと困る。
イケメンではなくてハンサムね!!

ちなみに下の写真は前作上演時に出待ちしてGETした2ショット。
はぁぁ… 綺麗な顔立ちだなぁ

ラ・カージュ・オ・フォールも前作・今作、全く別作品だと思うけど、
ジャン・ミッシェルを考慮して総合判断すると、前作に軍配を上げてしまいたい気持ち。
いや、B'wayでは今作の方が評判はいいみたいなんだけど、メガヒヨ的にはね(笑)


メガヒヨ in NY 1 《出発~ホテル到着編》

2010年05月05日 | NEWYORK
メガヒヨはこの度のGWに2年ぶりにNYを訪れることとなった。
前回と同じく、妹との二人旅である。

いつもはJALユーザーのメガヒヨシスターズ。
しかし今回はコンチネンタル航空を利用した。
その理由はなんといっても安さ。
1月に発売されたキャンペーン価格で、4/27出国5/4帰国で何と税込み一人当たり67,730円だったのである。
機内でのアルコール類が有料だけど、そんなのが全く気に掛からない位のお値段である。
あっさりナショナルフラッグを裏切った姉妹なのであった。

さて、当日。
成田に集合した我々は軽くお寿司のランチを済ませた。
980円のランチだったけど、NYだったら30ドルプラスチップ位になりそう


そして出国手続きを済ませ、免税のコーセー化粧品を買い、いざ機内へ。
この度のメガヒヨシスターズの指定席は最後列。
つまり、二人席である。
これは非常に楽だった。
3人並びの普段なら他人様に気を遣うけれど、妹と二人きりならそんな事はない。
機内の一画にメガヒヨ王国を築き上げ、大いにリラックスした。

しかし窓際に座ったメガヒヨ。ふとアームレストの下を覗き込む。
そこは穴が開いていて、機械的な部分が丸見えだった。
ちょっと怖かった。


NYまでの飛行時間は約12時間。
ところが運悪く、個人用モニターが故障していて映画も何も観られなかった。
これはがっかり。
まぁ食べるだけ食べて寝ようということで機内食をいただく。

これは搭乗すぐのランチ。


そして半ばのスナック。
JALではエコノミーでアイスは食べられないので嬉しいなぁ!


でもって、到着間際のブレックファスト。
だけどスナックで食べたハンバーガーが重かったのでほとんど食べられなかった。


長いフライトを終え、メガヒヨシスターズはようやく2年ぶりにアメリカの地を踏むことに。
16時半にニューアーク空港に着いたのだけど、入国審査がやたら混んでいて、税関を通った時点で17時半を回っていた。

夕方で道路渋滞が予想されるので鉄道でマンハッタン入りすることに。
エア・トレインでターミナルCからニューアーク空港駅まで向かった。

フリーのエアトレインを降りた後、NJトランジット鉄道でニューアーク・ペンステーション、さらにそこからPATHトレインでマンハッタンのペンステーションに向かった。
ちなみにメガヒヨ。
PATHトレインへの乗換えで自動改札を通る際に、スーツケースだけ通過できて本人はゲートに閉ざされるという悲劇に遭った。
後ろに他人様を待たせるという事態になったため、「ていっ」と改札ゲートを乗り越える荒業に出た。
恥ずかしかったけどね。でも乗車券はちゃんと買っている訳だし、犯罪じゃないよね。

ところで何でNJトランジットでマンハッタン・ペンステーションまでそのまま行かなくてPATHトレインを使ったかというと、地球の歩き方には10分しか違わないのに5ドル安いですよと載っていたから。
でもニューアーク・ペンステーションからマンハッタン・ペンステーションまでPATHトレインの直通は無くて、途中Journal.SqかGrove.Sqで乗り換えなければいけなかった。
結構それで時間がかかってしまい、10分の差では済まなかった。
5ドルの差ならNJトランジットでさくっと行った方がいいかも。
というか、メガヒヨは次回は絶対にそうする。

でもって。
ターミナルCから4本の電車を乗り継いで、やっとマンハッタンのペンステーションに到着した。
そこで夕方ピークの中、運良く客下ろしタクシーを捕まえてホテルに行くことが出来た。

お宿は2年前と同じ、キッチン付きのアパートメントホテル。
今回は道路に面したお部屋だった。
しかしバスルームを見てびっくり!!



通りや向かいのオフィスビルから丸見えですがな~!!
一応ブラインドは有ったけど、滞在中落ち着いて用を足すことが出来なかった。
しかもこのトイレ。
フラッシュバルブが粗悪品で、レバーをひねり直さないと水が流れたまんまだったし、水圧も弱くて一回詰まらせたりしてしまった。
つくづく日本のTOTOやINAXが優れたメーカーということを、あらためて実感した。

さて、このチェックイン時点で既に19時20分。
メガヒヨは妹を部屋に置いて、数限られた火曜日20時公演のためにTKTSに走った。

メガヒヨ、無事帰国する。

2010年05月04日 | メガヒヨの日々つれづれ
本日メガヒヨは観劇のために訪れたニューヨークから無事帰国した。
タイムズ・スクエアでは爆発物騒ぎもあったけど、命があって何より。

今回の旅行では6泊して、観たショーは会わせて9作品。
記憶が鮮明なうちにレポートを順次upしていくつもりなので、よかったら読んでいただきたいと思う。
(って、日本版「サイド・ショー」や映画の「ナイン」の記事も書きっぱなしなんだよね。
いずれこれらの話もまた。)