※この作品は2014年6月に観たものです。現在は大幅にキャストが変更しています。
いよいよラストの一本はレ・ミゼラブル。
このリバイバルにはメガヒヨのお気に入りスターであり、勝手にBroadwayノンケ四天王の一人に祀りあげているWill Swenson氏がジャベール役を務めている。(当時。2015年7月現在は降板されています。)
思えばこのリバイバルのキャスト発表前にメガヒヨはちょっとした予言をしてしまったことがある。
ツイ友さんが当時Will氏が出演されていたLittle Miss Sunshineを略してLMSと書いたところ、メガヒヨは「え? Will氏、レミズに出るの?」と大きく勘違いしてしまったのだ。
その場は「そうならいいね~。」で笑って終わりだったのだけど、それから数日後のキャスト発表にみんなで改めて驚いた次第。
なにせあの映画版の上映中、ジャベールが出てくる度にWill氏の歌声と姿を脳内変換していて観ていたメガヒヨ。
だってHugh Jackmanとルックスや年齢が釣り合いが取れて歌える役者といったら、まず浮かぶのが彼だもんね。
まさに理想のキャスティングが実現で、うひゃひゃと小踊り状態!!
劇場入口に映し出されるWill氏のハンサムフェイス。
テンションは上がる一方!!
劇場に入り、キャスト表を見てびっくり!!
トニー賞後のバカンスシーズンとあって、皆さんこぞってお休みを取られていた。
あの「長身すぎるアンジョルラス」Kyle scatliffeさんを観られなかったのは残念!
遠近感が狂う♪Oneday moreを楽しみにしていたのに。アンダーの人も良かったけどね。
ちなみ彼のことは近日、Jennifer Hudson主演の『The Color Purple』で観られるとのこと。
これが遠近感が狂いまくりのOne Day More
もみあげ状態のレアWill Swenson氏を拝むために日程中で一番いい席を選んで買ったメガヒヨ。
しかしながらこの木曜ソワレは、バルジャン役のRamin Karimlooさんが喉のコンディションを保つための定休日だった。それを知ったのは購入後のことで後のまつり。
とても残念だけど、Raminさんが休みの日はWill氏はなるべく休まないようにするだろな~とプラス方向に考えるようにした。
当日は無事Will Swenson氏はご出演されていた。ああよかった。
ステージに登場するやいなや、まぁ何たる何たる粘着っぷりのジャベールだこと(笑)
もう本当、バルジャンのこと好きなんじゃないかって位の執着。
歌唱力はいわずもがな。
♪Starsなんて彼の音域にぴったりで、まさに彼のために作曲されたんじゃないかってくらい。
19世紀フランスのコスチュームも似合うね。
もう完璧なジャベールで、何で彼が映画にキャスティングされなかったのか不思議なくらい。
まぁ映画版のラッセル・クロウさんはビクトル・ユーゴーの原作に忠実な外見なんだけどね。
そうそう。ファンティーヌはWill氏とステージ上の縁が深いCaissie Levyさんが演じてたよ。
以前にも『Hair』、『Murder Ballad』で相手役として共演されている。
しかもこのCaissieさん。メガヒヨが勝手に「Broadway三大薄幸女優」の一人と認定してあるだけあって、Wickedのエルファバとか幸薄い役ばかり。(※実際の彼女は幸せな家庭を築いています。)
今回も『Murder Ballad』に続き、Will氏にイジメ抜かれていた。
彼女の不幸の演技は期待を裏切らず、ますます磨きがかかっていた。
新演出の効果もあり、今までに観たどのファンティーヌより痛々しさが伝わって来た。
今回のバルジャンは先述のとおり代役で、Aaron Walpoleさんが演じられていた。
代役といえども素晴らしい演技と歌だった。
林アキラさんのアメリカ版みたいな方といったら分かりやすいかな?
しばらく劇場で泣いたことは無かったけれど、バルジャンの臨終シーンには涙があふれて止まらなかった。
またテナルディエ夫妻もインパクトが強かった。
テナルディエ夫人には『Priscilla』ご出演のKeala Settleさん。
ものすごい迫力で、ちびコゼットが本気で怖がっていた。
衣装も立派なお胸が映えるデザインで、毎度のことながら目が釘付けになった。(一体何カップなのだろう…Z??)
テナルディエ役のCliff SaunderさんにはBroadway役者層の厚さを改めて感じさせられた。
その時代にヨーロッパの片隅でしたたかに生き抜いている悪党そのものの表情をしている。
こういう役者さんがBroadwayにはいるんだよね…。
下水道のシーンなんて、暗いステージに緑色の目が光って怖いのなんのって。
ステージに立っているだけで、観客を19世紀のフランスにいるように錯覚させてしまうような力が彼にはあった。
他には『The Book of Mormon』でTony WinnerのNikki M. Jamesさんがエポニーヌとして出演されていた。
音域や声質は♪On My Ownを歌うのにぴったり。バリケードでも悲痛な死に様を演じていた。
でも内心、エポは19世紀フランスにいた人種の女優さんが演じて欲しいなぁと思ったり。
コゼットが白人なだけにそう思うんだよね。エポもコゼも同じ人種ならそんなこと考えたりしないんだろうけど。
マリウス&コゼットはAndy MientusとCharlotte Maltbyのお人形さんの様なコンビ。
正しく可愛く、正しく歌も上手い。
これだけ濃ゆいメンツの中で自己主張せず、立派に仕事を果たしている。
あまり印象を受けなかったけれど、彼らが舞台の調和を保っていたかも知れない。
また他の舞台でお見かけしたいな。
そうそう。忘れちゃいけない。ガブローシュ役のGaten Matarazzoくん。
彼は『Priscilla』にベンジー役として出演していた。
つまりWill氏とは前作では親子だけど、今回は刑事とストレートチルドレンのボスって関係。
Will氏をみごと追いつめるのが面白かった。歌も相変わらず上手い。
このまま順調に子役から大人の俳優にステップアップしてほしいな。
そんな訳でメガヒヨ的には十数年ぶりだったLes Miserablesの舞台。すっかり堪能した。
感動も冷めやらぬまま、日本からのお土産を抱えてステージドアに急ぐ。
サクラメントでの第一夜でNickくんを逃してしまった教訓で、ダメ元でWill氏のツイッターに「ステージドアでお会い出来たら幸いです。」と送っておく。
スター様相手に厚かましいかもと思いつつ、やるだけのことはやっておきたいので。
そんなことを考えながら列にてじっと待つこと数十分。彼が出てきた、出てきた!
メガヒヨの中の人。
必死の英語・メガヒングリッシュで必死に語りかける。
この数分前、メガヒングリッシュはGatenくんに全く通じず玉砕していた。
Will氏は頑張って聞いてくれている。
ここで日本から持参した切り絵を進呈。
喜んでくれたWill氏。「You're talented!」のお言葉を頂戴する。
これでほめられたの何度目かな♪ 何度聞いても嬉しいものだ。
彼は日本酒を嗜むとの情報をChomiさんからいただいていたので、こちらも贈呈。
海の向こうからやってきた大ファンと分かってくれたおかげかハグを賜った。ありがたき幸せ。
(以上、撮影は近くにいた親切なお嬢さん。ありがとう~!!)
そんなこんなでWill氏のホスピタリティでメガヒヨのBroadway観劇旅行は見事に締めくくられた。
今回ステージドアでNickくん、Will氏、様々な俳優さんに良くしてもらったけど、これらは皆さんご自分の時間を削って下さってのこと。
こちらは一対一でも、向こうは大勢を相手のことだからね。重ねがさねありがたいと思う。
メガヒヨの次回の観劇旅行は今のところ未定だけど、ここぞというときにはパッと旅立てるといいな。
周囲に感謝しつつ、今後もやりたいことを実現するぞと誓うのであった。
2014年アメリカ横断観劇旅行記・完