国立科学博物館で開催中の特別展「生命大躍進」。
行きたい行きたいと思いながら夏休みは過ぎ、10/4のクローズ目前のこの五連休にやっと行ってきた。
事前にネットで混雑状況をチェックしていたけれど、やっぱりすごい人出。
現地には10時すぎに到着したメガヒヨ。
入口からずっと続く列をさかのぼり、野口英世像を過ぎたところでやっと最後尾についた。
並ぶこと一時間で会場内に入れた。
あれだけ長い列に並んだだけあって、会場内も大混雑!!
入ってすぐの先カンブリア紀のブースは満員電車並みの人・人・人!!
押し合いへしあいしながら、生命活動の痕跡のある岩を見る。
地球が出来たのは46億年前なのに生命誕生がその6億年後とは仕事が早いなぁ~などと思う。
メガヒヨも見習わなくっちゃ!!
次に目に入ったのはストロマトライトの化石。
これは地球に初めて酸素を作り出したバクテリア。
彼らが海中からポコポコっと酸素を送りだしてくれたおかげで、地球の現在の姿がある。
なんでメガヒヨがそんなこと知っているのかって?
それは一昨年のこと。
メガヒヨはTony先生を拝みにオーストラリアに行った際、ジェノラン洞窟のツアーで現存のストロマトライトを見ているのだ。
後ろにある岩についた薄くぼんやりとした緑っぽいコケみたいなのがそう。
27億年前の生命大躍進の立役者が今でも変わらない姿で生きているのは嬉しいことだね。
カンブリア紀の主役はピカイア。長さ5cmほど。
これは脊椎動物に進化する前の段階の脊索動物。
つまり地球上の脊椎動物のご先祖さまにあたる存在。
カンブリア紀は生き物の種類も爆発的に増えたってことだよ。
このエビっぽいのはアノマロカリス。節足動物で体長1mを越えるのもいたらしい。
ちなみに時刻は12時をまわったところ。
おなかが空いたメガヒヨは、これは寿司ネタにしたらどんな味がするのだろうと考えていた。
オルドビス紀を経てシルル紀ののどかな光景。
ウミサソリをぱっくんしようとするダンクルオステウス。
もう既にサメみたいな生物がいることに驚き。
このダンクルオステウスは進化によって顎を獲得したことにより、捕食者の頂点を極めることが出来た。
確かに顎は大事!! えさに噛みついたり、口の中に閉じ込めたり重要だよね。
顎が無かったらこんな感じで食が進まなさそう。
まぁ今でもヤツメウナギとかヌタウナギとか無顎類の魚はいるけどね。
会場壁面には生き物の進化の過程が展示されている。
館内は多少混雑が緩和されたとはいえ、人の動きは渋滞の高速道路の様。
ユーステノプロンが肺で呼吸したところだからまだデボン紀か…。
陸上への進出、早よ、早よと心の中で呟く。
内心、生き物の陸上への進出や恐竜の繁栄なんて今回はどうでも良かった。
メガヒヨが知りたかったのは、哺乳類のルーツ。
生物の進化みたいな本を読むと、ネズミっぽい哺乳類は恐竜絶滅の後にしれっと登場する。
いや、お前たちその時までどこで何をしてたんだよ?と突っ込みたくなる。
今回の特別展ではその点の疑問にちゃんと答えてくれそうな気がしたのだ。
もちろん国立科学博物館は期待にちゃんと答えてくれた。
はい、哺乳類はこんな生き物にルーツを持っています!!
…ってコレ!?
このヒト、恐竜じゃん!!
正しくは恐竜の仲間ではなく、単弓類という種目に属するディメトロドン。
両生類から、恐竜などの竜弓類と同時期に進化し別の道を行った生物。
うわ、これがどうあのネズミっぽい生き物に進化していくんだろうと思っていたけど…。
ペルム期の大絶滅を経て三畳紀。
恐竜と哺乳類のちょうど中間みたいな生き物が現れた。
哺乳類にいたる進化の通過点としては納得。
ちょっとハダカデバネズミに似ているね。
<NATIONAL GEOGRAPHICより拝借>
そして時は移り、ジュラ期。
ようやく最古の真獣類ジュラマイアの登場。
かなりネズミっぽくなっているね。
以前の超ダイジェスト版・生き物の進化番組では、このジュラマイアちゃんでいきなり哺乳類の登場となっていた。
もちろんジュラマイアの正確な進化のルーツは判明していない。
だけど両生類から単弓類・そして哺乳類への進化の過程を説明されることで、今までノドにつかえていたものが落ちた感じがした。
そしてこれが有名な「イーダ」
最古の霊長類と言われる化石。
ここからどんどん進化して、人間(ホモ・サピエンス)に至るわけだね。
終盤にはアウストラロピテクスから現人類に至る進化の過程も展示されていた。
個人的に気になったのはホモ・フローシエンス。いわゆるホビットで、12,000年前に火山の噴火で絶滅したとのこと。
ただ一説によると絶滅したのは15世紀頃の人類によってだとか、現在でもひっそり生存しているのではないかとも囁かれる。
火を使うなどの知能もあった種族なので地球上にもし現存していたら、彼らに関する法律とか保護とかどうなっていたのだろうな~と思いを巡らせた。
そんな次第で40年にもわたる生命進化を展示で見てきた。
長年の疑問が解けた上、ご先祖様から受け継いだDNAのありがたみが身にしみた彼岸の一日なのであった。
《おまけ》
常設展エリアで世界のヒョウタン展というのがあったのでついでに見てきた。
いいねぇ。
小さいのがいっぱい。なんか萌える。
なんかきもとももこ先生の描く世界の住民に似てますな。
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うずらちゃんのかくれんぼ (幼児絵本シリーズ) |
きもと ももこ | |
福音館書店 |
台湾の電話。発想が素晴らしい。
コブラ笛もなんとヒョウタンで出来ていたんだって。
でもコブラは笛の音が聞こえないので、笛の動きで操っていたとのこと。
ヒョウタンで出来たかわいい世界のおもちゃ。
本当、こんな可愛くて便利なものが自然に実るなんて不思議だよね。
今回も入場料のもとを取ってしまった国立科学博物館。
特別展にまた期待を寄せるのであった。