貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

芭蕉を変えた師匠たち ①

2021-02-04 16:32:56 | 日記

芭蕉を変えた師匠たち ①

令和3年2月4日(木)

世にゝほへ 

 梅花(ばいくわ)一枝(いっし)も 

   みそさゞい

  梅とともに世に匂ってほしい。

梅花一枝に巣を作る鷦鷯(みそさざい)

のような、一枝軒主人の徳の高さよ、

の意。

 貞享二年作。

   荘子は、

「鷦鷯は小さな鳥、深い林に巣を作るが、

一枝で十分な場所取りができる。」

と言っている。

 この鳥の行為は、村の名医玄随子が

知足按分のこ湯地でつつましやかな

生活をしていたのと酷似している。

 荘子のような生活をと芭蕉。

「芭蕉庵の閑居にいても、旅に出ても、

富貴を厭い、欧文の閑居に俳句の

優れた世界を見いだす芭蕉を

知れば知るほど、その独特の世界を

持つ魂の広さと深さを感嘆する。」

と我が師(?)加賀乙彦さんは絶賛する。

 更に、芭蕉が荘子から影響を受けた

俳句。

蓑虫の 

  音を聞きに来よ 

      艸の庵

 つづく。