貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

芭蕉を変えた師匠達 ①荘子

2021-02-26 16:36:00 | 日記

芭蕉を変えた師匠達 ①荘子

令和3年2月26日(金)

いなづまや 

 かほのところが 

      薄の穂

  ところで、本間主馬の家の舞台には、

骸骨達が笛を吹き、鼓を打って、

能を演じている絵がかかっている。

 この絵の表現しているところは、

人生と云っても結局は、

この骸骨の遊びのようなもの。

 その時、一瞬稲妻が走ったところ、

骸骨の眼から薄の穂が生えている

ように見えた。

 美女として青春を送った小野小町も

死後は屍を野に晒し、その骸骨から

薄の穂が生えて出たという、

人間の生前の営みが全て、

そのように儚いものだと、

芭蕉は言いたくて、この句を作った

のであろう。

 これも荘子の考えが影響している

よう。