難所!小夜の中山
令和元年8月31日
久し振りにまた佳き書と
巡り遭う。
吉田篤弘さんの、
『うかんむりのこども』。
ちょっと寄り道。
「三人寄れば」。
「あら、春ちゃん」
「厭ですよ、春恵さん。
春恵さんに、春ちゃんって
呼ばれると、何だかくすぐっ
たくて」
「あら、どうして?」
「春恵さんだって、昔は、
春ちゃんと呼ばれてたんで
しょう?」
「ちょっと春菜さん、昔って事
はないでしょう。今だって、時々
春ちゃんって呼んでくれる人が
いるんですから。」
ということで二人は「春ちゃん」
呼び合うことに。
そこへ、もう一人春香さん。
三人とも、
「春ちゃん」。
春ちゃんトリオの誕生!
女三人寄ると、姦しい。
その字が話題となる。
そして、三人口をそろえて、
「品」へ。
三回くらい言わないと商品と
しては認めてもらえない事を悟る。
「耳が三つで・・?」
そう「囁く」
三つの耳で聞くのが「囁き」
他に?
日が三つ。
「水晶」の「晶」。
お日様が三つ。
「きらきら輝いてるってことね。」
という話へ発展。
さあ、夏の大晦日。
太陽は隠れているが、今日も
きらきら輝くぞ!
急勾配の多い小夜の中山は、
東海道の中でも箱根と並ぶ難所。
小夜の中山峠の中腹に位置
する古刹が久遠寺。
「くおんじ」ではなく、
「きゅうおんじ」。
山内一豊が関ヶ原合戦のきっ
かけとなる会津上杉征伐の軍を
大坂より進めてきた家康を
もてなした茶亭の跡や、
その礼に家康が植えたとされる
五葉松が残っている。
境内は市の文化財。
「夜泣き石伝」説ゆかりのお寺
としても有名。
「その昔、久延寺に安産祈願にきた
妊婦が中山峠を越える途中、山賊に
襲われて殺される。
お腹の切り口から生まれた赤ん坊
を助けるため、母の魂は傍らの石に
のり移って泣く。
泣き声に気づいたお寺のお坊さん
に拾われた赤ん坊は、お乳の代わり
に水飴を与えられ、大事に育てられ、
その子供は立派に成長。
母の仇を討った。」
という話。
屋根付きでしっかり守られている。
小夜の夜泣石。
ここも、心を込め参拝!