令和3年12月15日(水)
昨日はこの冬最高の寒さとなり、
一日中一桁台の気温。
今日は打って変わって清々しい晴れ。
気持ちよくウォ-キング!
さて、師匠の見解を紐解く。
三日の激しい風雨のさなかで、
国境の番人の貧しい家に宿をとった。
そこは、家の中に家畜と家人とが
一所に住んでいる。
蚤と虱が場所に襲いかかる。
蚤と虱が場所に襲いかかる。
馬は立ったままで滝のような尿を落とす。
山奥の小屋は、雨漏りと振動で、
今にも倒れ伏すように嵐に震えている。
小屋が倒れたならば、死も襲って
きそうな有様だ。
死は、人間社会の束縛から解放される
ことだというのは、
乞食になった己の死を垣間見ること、
末は骸骨となって路辺に横たわるのを
理想とした荘子の哲学に近い。
俳人として質素で、ぼろ屋の庵に
住んでいた芭蕉にとっての、
蚤・虱・馬は自然そのもので
、むしろ羨ましいくらいの家なのだ。
それに死という安息まで与えてくれる。
芭蕉は嵐に翻弄されているぼろ屋にいて、
幸福さえ覚えたと、師匠は読み取る。
なかなかの見解である。