令和4年1月27日(木)
波の間や
小貝にまじる
萩の塵
波が寄せては返している。
波が寄せては返している。
桜色の小貝に萩の花が浮いて美しい。
それ故に無惨な塵となっていて
寂しさを倍加する。
「路通
【(斎(いん)部(べ)路通 。
乞食放浪の弟子で、奥羽の旅に
芭蕉と行くはずだったが、
姿を隠したので、
曽良が付き添うことになる。
芭蕉の機嫌を損じたが、
それが『ほそ道』の最後に姿を現した。】
もこの港まで出迎えて、
美濃の国へ伴ふ。
駒に助けられて(馬に乗って)
大垣の庄に入れば、
曽良も伊勢より来り合ひ、
越人【尾張蕉門の人、『更科紀行』に同行】
も馬を飛ばせて、
如行【大垣蕉門の中心人物】が家に
入り集まる。
前川子(ぜんせんし)【大垣蕉門】、
荊口父子【大垣蕉門】
そのほか親しき人々、
日夜とぶらひて(日がな一日、来訪して)
蘇生の者に会うがごとく、
且つよろこび且ついたはる。」
全く芭蕉の門下は素晴らしい。
多彩な俳人がいて師を迎え観ている様、
活き活きと描かれている。