貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

終のタレ 終の一句

2017-12-06 08:35:49 | 日記
終のタレ 終の一句

平成29年12月6日(水)

 近所の方の告別式が今日執り行われる。

 昨夜の通夜式に参列した。

 地区の夏祭りや社会福祉法人の夏祭りで、

焼き鳥のおじさんで、慕われていた。

 秘伝のタレを、毎年1週間かけて作られ、

家の中がはの匂いで蔓延していたと

お子さんが話されていた。

 今年の夏は、その秘伝のタレをたくさん

戴いた。一味違う!ものが、貴重なものに

様変わり!!

 安らかに!と祈るのみ!!!

 「終のタレ」

となった。

 そして芭蕉の終の一句!

 数年前まで、

「旅に病で 夢は枯野を かけ廻る」

だと思っていた。

 魚住孝至さんの『芭蕉 最後の一句』を読んで、

目から鱗であった。

 先の句は、病中吟で、亡くなる4日前の病中吟。

「津の国の難波の春は夢なれや 

    蘆のかれ葉に風わたるなり」(西行)



「心あらむ人に見せばや津の国の

    難波のわたりの春のけしきを」(能因)

の二人の句が母胎となっている。

 そして、芭蕉の最後も大坂である。

 しかし、最後の句は、

「清滝や 波に散り込む 青松葉」

だといわれる。

 清滝川は、京都の西方にある。

 自分も西方の清流に、散ってどこまでも流れて

いきたし。

 「散り込む」は「散り行く」と違って、

川の中に深く入り込み、渾然一体流れていく意。

 「青松」は、下から訓読みすれば、「まつお」。

 「松葉」は、下から音読みすれば、「ばしょう」。

 そして、「桃青」の「青」も。

 このことに気づかれたのは、魚住さんの奥様

らしい。

 芭蕉らしさが伺え、私も納得。

「清滝や 波に散り込む 青松葉」

 改めて芭蕉の凄さを感じた。

「いくとせに ばせを心を 松によせ」 貢人


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