貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

幻住庵三曲二百歩の十句碑群の②じっくり味わい、とくとく淸水!

2024-01-20 10:31:45 | 日記
令和6年1月20日(土)
幻住庵三曲二百歩の十句碑群の②

 七句目は、
「独り尼 
   藁屋すげなし
     白つつじ」

※ 白つつじの咲く
その庵を訪ねると、
ひとり住みの尼のこと,
どこか応対も隔てがあって
よそよそしい。

八句目は、

「紫陽草や 
   藪を小庭の
     別座敷」

※ 元禄7年、終の旅に
旅発つ前,門人子珊(さん)宅での作。  
 藪をそのままに小庭の眺め
とした離れ座敷。
 その庭先に
紫陽花が咲いている
の意。
 九句目は、

「樫の木の 
  花にかまはぬ 
     姿かな」
※ 花の中に、
あたりにかまわずひとり
超然たる樫の木を賞して、
世間を遁れて隠棲する
主人秋風に対する挨拶とした。
これが不足した十句目となる。

 ひとつひとつの句を
じっくり味わうことも
またいいものだ。
 とくとくの清水は、

「たまたま心なる時は  
 谷の清水を汲みて
 みづから炊ぐ」

との記述がある。
 芭蕉が自炊していた痕跡 。
 今も木立の中、
水を湧き出している。

 管理の方によると、
今朝は9時から観光バスで
大阪からたくさん方が
お見えになったとか。
 やはり、休日の大人の日だ。



幻住庵③三曲二百歩の途中の 句碑十首中先ず六首!

2024-01-19 11:11:28 | 日記
令和6年1月19日(金)
大津市幻住庵③
  幻住庵三曲二百歩の途中の
句碑十基等  
 十基撮影した事を確認せず。
 往復の道で撮影。
 やはり一基
「梅が香に 
  のっと日の出る 
    山路かな」
 という句碑を見逃したようだ。
 もう一度来なさいというお告かな?
 先ずは、
「榎の実ちる       
  むくの羽音や 
    朝あらし」 

※ 朝嵐がさっと吹く。
と、椋鳥の羽音がしたかと思うと,
黄赤色の榎の実がはらはらと
散りこぼれるという意。
 二句目は、
「うらやまし 
  うき世の北の         
      山桜」 

※ 浮世の外の北國、
金沢の卯辰山柳陰軒に隠棲している句
曽良の身の上を羨んだという意。
三句目は、
「山路来て 
  何やらゆかし        
    すみれ草」 

 山路は、大津に至る道、
 山路を越えて・・・作。
 四句目は、
「ほろほろと 
   山吹ちるか       
      瀧の音」

※ 吉野川が激流になっていて、
岩の間を沸り落ちる
激流の瀬音につれて、
山吹が風もなく散りこぼれる様。 
 五句目は、        
「たふとがる 
  涙やそめて 
    ちる紅葉」 。

※ 彦根の明照寺を詣でて、
有り難さにこぼす涙を、
折からの散紅葉が赤く染める。
 六句目は、
「うぐひすの 
   笠おとしたる 
      椿哉」 

※    落ち椿を見て、
鶯が笠を落としたかな。
 梅の花を鶯の笠と詠んだ
古歌も多いという。
~つづく。

大津市幻住庵② 旅に病んでの芭蕉座像に感動!我が青春あり!

2024-01-18 10:40:00 | 日記
令和6年1月18日(木)
大津市幻住庵②
<芭蕉座像>

 芭蕉の座像、
「旅に病んで 
   夢は枯れ野を 
     かけめぐる」
の芭蕉が病んでいる像など、
初めて観る。


 ちょっとの間 歓びに浸る。

 近江の風物をこよなく愛した
芭蕉は、『幻住庵記』に
以下のように記している。

「山は未申にそばだち、
人家よきほどに隔たり、
南(なん)薫(くん)峰よりおろし、
北風湖(うみ)を浸して涼し。
比(ひ)叡(え)の山、
比良の高根より、
辛崎の松は霞こめて、城あり、
橋あり、釣たるる船あり、
笠取に通ふ木(き)樵(こり)の声、
ふもとの小(お)田(だ)に
早苗とる歌、
蛍飛びかふ夕闇の空に 
水鶏のたたく音、
美景物として足らずと
いふことなし。」
 現代風に訳すると、
「山は西南の方角にそびえ、
人家はちょうどいい具合に
隔たっており、
南風が峰から吹きおろし、
北風が琵琶湖を浸して涼しい。
比叡山、比良の高根から、
辛崎の松は霞に包まれ、
城あり、橋あり、
釣り糸を垂れている船があり、
笠取山に通う木こりの声、
ふもとの田に早苗取る歌、
蛍飛び交う夕闇の空に
クイナの鳴き声、
実に美しい景色ばかりで、
一つとして欠けたところが無い。」
というところ?
 幻住庵からの眺望を
見事な筆致で描いている。
 湖南の風景は、また格別である。
 私はここで4年間悪戦苦闘(?)
したほろ苦い思い出もあるが、
友と語らい,
5人の恩師に恵まれ、
「実存は共存である」という
私なりの単独者としての素養も
積んだ。
 また、青春を匂わす恋もし、
後半の2年間は、
哲学(主として実存哲学)と
教育学に心身を委ねた。
 「一日一冊読破」も懐かしい。
 読書好きにしたのもこの4年間。
 貧乏学生だが、
人としての礎を築かれたような
思いもある。
 今夏依頼を受け,
同窓会の会報69に,
「貢蕉の瞑想」
というタイトルで寄稿。

 それもまた超越者のなせる
心尽くしなのかもしれない。
唯々深謝!
 幻住庵を降り、
近津尾神社の境内の前に,
「幻住庵記碑」があり、
幻住庵記の最後を、
彼は、 
「先ず頼む 
   椎の木もあり 
      夏木立」
という句で締めている。
 閑寂を好むが、
ひたぶるに閑寂を好むのでは
なかったようだ。
~つづく。

大津市: 幻 住 庵 跡 ① 二度目の訪問:友と芭蕉の話題!

2024-01-17 14:35:09 | 日記
令和6年1月17日(水)
大津市:  幻 住 庵 跡     
<幻住庵駐車場からの登り口>

 前回訪れた時は、
大学同期の○○君が,
週一回のボランティア?の日で、
びっくり仰天の出会い!
 いろいろ話している間に
芭蕉の句碑も,
幻住庵のこともよく見聞きせず・・・。
 今回は、明後日、
同窓会で再会できるので、
じっくり幻住庵の空気を吸って
と祈願…。
 彦根の芭蕉の句碑巡りも終了。
 明日は月曜日。 
 ひょっとすると、ひょっとするかな。
 官庁のこういう施設は休みが多い。
 今日なら大丈夫と予定を変更して、
大津の石山へ。
 幻住庵の整備された小径を登る。

<幻住庵の山門>

 二人先客が居た。
 山門からの写真を撮って
入っていくと、
やはり幻住庵の守人さん。
「カメラがご趣味・・・?・・。」
と、お声をかけられる。
 前回訪問時の事と
今回訪問の目的など話すと、
「○○さんは、昨日だったんですよ。」
とのこと。
 芭蕉のことなどで、
やはり話は盛り上がる。
 「庵の中も見て、
写真を撮らせてもらっていいですか。」
と聞くと、ご快諾!
~つづく。


大津市: 石山駅前 変貌の石山駅前芭蕉の立像!

2024-01-16 10:16:35 | 日記
令和6年1月16日(火)
大津市: 石山駅前        
 久しぶりの東海道本線石山駅。

 見違える程の変貌。

 芭蕉の立像が建立されている。
<芭蕉翁立像>

 ビルの駅、駅前のビル街。
<その説明>

 そこから同窓会場へ。